カスタマーサクセスが向いてるのはどんな人?仕事内容や転職難易度とともに解説

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

SaaS転職

新しい時代に求められる営業職として現在求人数が増加傾向にあり、今注目の職種でもあるカスタマーサクセス。


日本の企業がカスタマーサクセスを導入し始めたのは2010年頃となっており、カスタマーサクセスは比較的新しい職種です。


そこで今回は、これからさらに需要が伸びてくると予想されるカスタマーサクセスの仕事内容や転職難易度、そしてカスタマーサクセスが向いている人の特徴などを解説致します!


カスタマーサクセスへの転職を少しでもご検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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カスタマーサクセスの重要性や仕事内容

カスタマーサクセスは、サブスクリプション型のビジネスモデルが多くなってきた現在では、非常に重要な役割を担う仕事です。


なぜなら、カスタマーサクセスの主な仕事内容は、契約した顧客が製品を最大限に活用し、継続的に利用してもらえるよう顧客に製品を使うことでの成功体験を感じてもらえるサポートを行うことや、すでに使いこなしている企業には、他の自社製品の提案を行うこと。


製品あたりの月額コストがあまり高くないサブスクリプション型の製品は、長く使ってもらうことや、一企業あたりの利用ユーザー数の増加、そして複数製品を利用してもらうことで会社に利益が生まれるからです。


カスタマーサクセスのメインの仕事内容を見ていきましょう。

1.オンボーディング

主に導入支援を行うチームです。導入当初に起こる初期設定や不具合などに関するトラブルのサポートを、メールやオンラインで対応して利用促進を行います。


導入初期につまずく方も多く、どれだけ良いプロダクトだったとしても使ってもらえなければ良さを分かってもらえません。


そのため、導入後に使ってもらえる段階にすることがとても重要であるため、オンボーディングチームは重要度の高い仕事です。

2.アダプション

顧客がサービスを利用でき、プロダクトを使いこなせているかを確認するチームです。


プロダクトが継続的に利用されているかを分析して、使いこなせるようになるためのサポートやアクションプラン策定などを担うチームです。


プロダクトの良さを沢山知っていたり、そもそもプロダクトに関する知識がないと使いこなせるようになるための説明ができませんので、このポジションではプロダクトに関する深い知識が必要となります。

3.エクスパンション

顧客がプロダクトを手放せない状態になり、契約更新をしてもらうことを目指すチームです。


ヒアリングを実施して顧客自身が気づいていないような課題を見つけ出し、よりプロダクトの価値が高くなる施策を考えてアプローチを行っていきます。


顧客のニーズを引き出すヒアリング能力や、そのニーズを解決できる使い方を説明するためのプロダクトに関する細かい知識も必要です。

カスタマーサポートとの違いとは

カスタマーサクセスと間違えられやすい職種として、カスタマーサポートが挙げられます。お客様と直接話す仕事であったり、お客様の課題を解決するという部分では同じですが、仕事内容には違いがあります。


まず大きく違う点が、お客様に自分から連絡をするか、お客様が連絡をしてくるかです。


カスタマーサクセスでは、お客様が課題を感じる前に自分からお客様に連絡をし、ヒアリングを行いながら課題を引き出し、その課題を解決していきます(能動的)。


一方カスタマーサポートは、お客様が課題を感じたときにお客様から連絡を行い、すでにお客様が持っている課題をヒアリングしてその課題を解決していきます(受動的)。


攻めのカスタマーサクセス、守りのカスタマーサポートと言われることもあるのですが、それにはこのような仕事の仕方の違いがあるからです。


もう1つ違う点が仕事のゴールです。


カスタマーサポートのゴールは、顧客の課題を解決し、顧客に成功を感じてもらうことで長い期間サービスを利用してもらうこと(解約率の低下)や、より高いプランへの変更を促すこと(アップセル)です。


一方カスタマーサポートのゴールは、お客様がすでに課題がある状態でご連絡くださるので、その課題を如何に迅速に、正確に解決できるかとなっています。

営業職との違い

一般的な営業職の仕事内容は、新規顧客への定期的な連絡や商談、クロージング、契約後の対応までを一貫して行います。


一方で、カスタマーサクセスの仕事内容は、契約後の顧客フォローのみにフォーカスしており、新規顧客への対応や商談などは行いません。


また目標にも違いがあり、営業職の目標のほとんどは契約の獲得です。しかし、カスタマーサクセスの目標は、解約率や継続率、アップセル/クロスセル率などです。


このように、営業職とカスタマーサクセスは仕事内容や目標が異なるため、別の職種として挙げられます。

カスタマーサクセスに向いている人の特性・特徴(能力)

ここからは、カスタマーサクセスに向いている人の特性・特徴を能力、マインド別にご紹介いたします。


まず、カスタマーサクセスに向いている人の能力的特性・特徴は以下になります。

・コミュニケーション能力
・問題解決能力
・傾聴力、ヒアリング能力
・マルチタスク能力


1つずつ見ていきましょう。

コミュニケーション能力

カスタマーサクセスでは、顧客と信頼関係を築き、長期的に成功へ導くことが求められます。そのため、顧客との関係構築ができるコミュニケーション能力が求められます。


また、顧客の状況に応じて適切なサポートや製品の提案を行いますので、単なるコミュニケーション能力だけでなく、コンサルティング能力もあると、さらに活躍できるでしょう。

問題解決能力

顧客が抱える課題を解決し、製品の価値を最大化することがカスタマーサクセスの目的です。そのためには、単に問題を指摘するだけでなく、具体的な解決策を提示できる力が必要になります。


例えば、顧客が製品をうまく活用できていない場合、利用状況を分析し、適切な機能を提案することが求められます。


そのため、課題発見能力と合わせて問題解決能力があるとカスタマーサクセスとして成果を出すことができます。

傾聴力・ヒアリング能力

カスタマーサクセスの仕事は、まだ課題になっていない課題をお客様にヒアリングすることで見つけていくので、ヒアリング力がとても大切です。


ヒアリングする項目に関しても「これを聞いておけばいい」というものはなく、お客様に合わせて色々な角度から質問を投げかけていくことが必要なので、普段からヒアリングすることを大切にしている方にはとても向いているでしょう。

マルチタスク能力

カスタマーサクセスは、複数の顧客を同時に担当しながら、問い合わせ対応・オンボーディング・データ分析・社内連携など多岐にわたる業務をこなしていく仕事です。


優先順位をつけながら、限られた時間で効率よく対応するマルチタスク能力がないと、タスクの抜け漏れが出てきてしまうかもしれません。


これまで同時並行で複数の業務を円滑に進めてきた経験がある方は、カスタマーサクセスに向いているでしょう。

カスタマーサクセスに向いている人の特性・特徴(マインド)

次に、マインド面で向いている人の特性・特徴を見ていきましょう。


・探究心のある人
・顧客志向のある人
・ストレス耐性のある人
・学習意欲のある人
・他社貢献が好きな人

探究心のある人

同じサービスでも使い方は様々ですので、如何にサービスを知り尽くしているかがお客様の満足度を高める方法の1つです。


提供しているサービスに表示されているすべてのボタンを押したことがあるくらい、サービスについて知ろうという意志があるといいですね。


そのため、教えられたことだけで満足するのではなく、探究心を持って仕事に取り組める方はカスタマーサクセスの仕事が向いているでしょう。

顧客志向のある人

・継続的にサービスを利用してもらえるか
・より高いプランに変更してもらえるうか

カスタマーサクセスのゴールであるこれら2つは、働いていく中でどうしても意識してしまうでしょう。


ですが、自分がこうして欲しいと思っていることを全面に出してしまうと、相手にもその思いが伝わってしまいます。


自分がどうして欲しいと思っているかではなく、お客様の立場になったときにどうあるべきか、お客様にとって一番良い方法はなんなのかという考え方ができることが大切です。


常に相手の立場になって考えられる方は、お客様がどんなことを解決したいのか、どのようなことを求めているのかをお客様の目線に立って考えることができるので、カスタマーサクセスで成果を出すことができるでしょう。

ストレス耐性のある人

カスタマーサクセスは、顧客対応の中でトラブルやクレームに直面することも多くあります。時には厳しいフィードバックを受けることもあるでしょう。


そんな時でも、カスタマーサクセスは顧客と長い付き合いをする部署なので、冷静に対応し、解決していかなければいけません。


そのため、どんな状況でも冷静に対応できるようなストレス耐性がある人は、カスタマーサクセスに向いています。

学習意欲のある人

製品のアップデートや新機能の追加など自社製品の知識はもちろん、顧客の課題を深く理解し、最適なソリューションを提案するには、業界のトレンドや顧客のビジネスについて学び続ける姿勢が必要となります。


そのため、常に学び続けられる人、学習意欲のある人は、カスタマーサクセスとして活躍できるでしょう。


逆に、知識のアップデートができないと、顧客に成功を感じてもらうことができないため、成果を出すことが難しいかもしれません。

他社貢献が好きな人

カスタマーサクセスの最大の目的は、顧客の成功を支援し、長期的な関係を築くことです。そのため、自分の成果だけでなく、顧客やチームの成功を喜べる人が向いています。


顧客の課題を解決し、ビジネスの成長をサポートできたときに達成感を感じられる方は、カスタマーサクセスの仕事にやりがいを持って働くことができるでしょう。


また、社内でも営業や開発チームと連携しながら、より良い顧客体験を提供する役割を担うため、相手のために動き、貢献することに喜びを感じることができる人も、カスタマーサクセスに向いています。

カスタマーサクセスに役立つ経歴・経験

カスタマーサクセスは、顧客の成功を支援し、長期的な関係を構築する仕事です。そのため、顧客対応や課題解決に関わる経験があると役立ちます。


特に、ソリューション営業やコンサルティング営業などでの、課題をヒアリングし、解決策を提案してきた経験はカスタマーサクセスに必要なスキルとなりますので、役に立つでしょう。


他にも、製品の導入サポートを行うオンボーディング業務では、1つ1つ丁寧に教えていく必要がありますので、プロジェクトマネジメントなどで新しいツールを導入した経験や、社内で何かツールを使用しており、その使い方をメンバーに教えた経験などがあればそれも活かすことができます。


また、既存営業などでの顧客との関係構築を行ってきた経験などがあれば、積極的にアピールしていくといいでしょう。


経歴では、営業経験やコンサルティング経験、マーケティング経験、プロジェクトマネジメント経験などがあると、カスタマーサクセスに役立てることができるでしょう。

カスタマーサクセスの能力を高める方法

カスタマーサクセスの能力を高めるためには、まずプロダクトの知識を深めることが大切です。


そして、ヒアリング力を磨くことで、顧客の課題を発見したい際に、自社プロダクトでどのような解決ができるのかを提案することができるでしょう。


また、他部署との連携を積極的に行うことで、最近の業界のトレンドや、何を求めて契約に至ったのかなどを知り、より良い提案ができるようになります。


他にも、定期的にロールプレイや商談の振り返りを行い、フィードバックをもらうことで、カスタマーサクセスの能力を高めていくことができるでしょう。

カスタマーサクセスが向いてない人の特徴

カスタマーサクセスに向いてる人の特徴をご紹介しましたが、逆に、以下のような方はカスタマーサクセスに向いていないかもしれません。


・チームではなく1人で仕事をしたい人
・プレッシャーに弱い人

チームではなく1人で仕事をしたい人

同じ部署のメンバーとはもちろん、インサイドセールスやフィールドセールス、エンジニアなど、様々な部署と関わるカスタマーサクセスでは、チームで協力して働くことが必須です。


そのため、1人で黙々と仕事をしたいという方には向いていないでしょう。

プレッシャーに弱い人

カスタマーサクセスは、ヘルススコアや解約率、継続率など、数値が重視される仕事です。


また、インサイドセールス・フィールドセールスが獲得してきた契約を活かしていく部署となり、さらに会社の売上に大きく貢献する部署となります。


そのため、数字に追われるプレッシャーに弱い人や、他部署からのプレッシャーに弱い人は、カスタマーサクセスには向いていないでしょう。


逆に、数字で見れることを楽しいと感じられると、カスタマーサクセスの仕事が楽しくなるでしょう。

カスタマーサクセスの転職難易度

それでは最後に、将来性の高いカスタマーサクセスへの転職難易度についてご紹介致します。

カスタマーサクセスへの転職難易度は少し高め

カスタマーサクセスへの転職難易度は、中の上、もしくは上の下くらいだと言えるでしょう。


カスタマーサクセスの実務経験がある方はあまり多くないため、カスタマーサクセスの経験が求められることは多くありません。その代わり、SaaS企業がサービスを提供する業界の知識や経験、法人営業経験などが必須条件として求められます。


そのため、個人営業経験のみある方や事務経験のみある方などは、営業未経験歓迎の求人や、SaaS企業のインサイドセールスから入り、サービスの理解や法人営業経験を積んだ後に、カスタマーサクセスへの異動願いを出してみるといいでしょう。


私たちSaaS業界に強い転職エージェント『キャリア・エックス』では、様々な企業のカスタマーサクセスの求人をご紹介可能ですので、個人営業経験しかないから無理だと諦めずに、一度お問合せくださいませ!

カスタマーサクセスに向いてる人の特徴に当てはまっていましたか?

いかがでしたでしょうか?


今回は、カスタマーサクセスの仕事内容や、カスタマーサクセスに向いてる人、向いていない人の特徴についてご紹介して参りました。


カスタマーサクセスは、現在求人数も増加傾向にあり、今後も需要が伸びていく職種です。


そもそも、カスタマーサクセスの部署がある業界もSaaS業界など今後の成長が期待できる業界ですので、今回の転職で、将来性の高い仕事に転職したい、市場価値の高い人材になりたいと考えている方は、前向きにカスタマーサクセスへの転職をご検討くださいませ。


また、カスタマーサクセスへの転職をご検討されている方は、SaaS業界への転職に強い転職エージェント『キャリア・エックス』にお気軽にご相談くださいませ。


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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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