名刺管理サービスなどさまざまなSaaSを展開し、高い知名度を誇るSansan株式会社。名刺交換の機会が多い営業の方はもちろん、TVCMなどを通じて「知っている」という方も多いことでしょう。
そんな同社は転職マーケットでも人気が高く、入社するのは簡単ではないように見えますが、実態はどうなのでしょうか。
本記事では、Sansanで働く魅力や向いている人などと合わせて解説します。Sansanへの転職に興味をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Sansanとはどんな会社?
Sansan株式会社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を主力事業として展開し、国内1万社以上に導入、業界シェア84%という圧倒的な実績を誇る企業です。
2007年の設立以来、急速に事業を拡大し、2021年には東証一部(現:東証プライム)に上場。上場後も売上高は右肩上がりで成長を続けており、今後もさらなる拡大が期待されます。
Sansanの魅力は、企業の成長とともに社員の待遇も向上している点です。ここ数年で平均年収が100万円以上上昇し、年収1,000万円超の社員も少なくありません。
高い成長率に加え、若手社員にも裁量のある仕事が任される風土があり、スキルアップ・市場価値の向上を目指す方には最適な環境といえるでしょう。
Sansanの転職難易度は?
東証プライムに上場する大手企業であり、待遇・福利厚生なども整っていることから、Sansanを志望する求職者は多く、転職難易度は高めです。
さらに、営業・エンジニア・管理部門と、各職種で一定以上の経験も必須要件に定められており、職種未経験からの転職は非常に難しいと考えられるでしょう。
ただし、社員数が2023年の1217名から2024年には1759名に急増しているように、積極的に採用活動を行っているのは事実です。
また、職種経験は必須になるものの、営業をはじめとしてSaaSやIT業界での経験を必須としていないポジションも多いため、業界未経験でも転職を成功させられる可能性はあるでしょう。
営業やエンジニア、管理部門の職種でキャリアを積んできた方であれば、条件にマッチした求人を見つけられると考えられます。
第二新卒でも転職できる?
第二新卒でも転職は十分可能です。ただし、求人によっては一定の実務経験やスキルが求められる場合があるため、応募前に要件をよく確認しましょう。
「第二新卒は転職が難しいのでは?」と不安に思う方も多いですが、実際には通常の転職と難易度は大きく変わりません。ポテンシャルを重視する企業も多く、アピール次第では第二新卒という立場がプラスに働くこともあります。
ただし、転職活動では「なぜその企業を選んだのか」「なぜ退職したのか」といった動機の明確さが重視されます。自分の言葉でうまく説明できないという方は、ぜひキャリア・エックスにご相談ください。
これまでにリクルートの若手社員4,000名以上の自己分析を支援してきた実績をもとに、あなたのキャリアの棚卸しから言語化まで、丁寧にサポートいたします。
Sansanが募集中の職種
Sansanでは、大きくビジネス職、エンジニア・研究開発職、コーポレート職などに分けられて求人が行われています。
中途採用ではほぼすべての職種で、一定の経験値が必須条件とされており、ゼロからのスタートというよりは、営業やエンジニア、管理部門の経験者の転職先候補の一つになるでしょう。
ビジネス職
営業やマーケティング・企画、営業アシスタントといった職種が、この分野で募集されています。
配属先はSansan、Bill Oneといったプロダクトごとに分かれているほか、SaaS企業らしく営業スタイルではザ・モデル方式を採用して分業を実施。自分が希望する職種・プロダクトなどを細かく選べるようになっています。
エンジニア・研究開発職
モバイル、セキュリティ、QA、バックエンド、Webアプリといった各領域のエンジニアからPMクラスまで幅広く募集があります。
営業と同様にプロダクトごとに分けて採用が行われており、スキル・経験によっては研究開発に携わるチャンスも。
多彩なポジションの募集があるため、ホームページや転職サイト、転職エージェントなどを通じて探してみると、適性に合った求人が見つかる可能性は高そうです。
コーポレート職
ホームページでは、現在人事・経理・ブランディング(広報)・秘書の採用が実施されています。
それぞれプレーヤー層からマネジメントクラスまで募集が行われており、これらの職種の経験があり、Sansanに興味がある方であれば、一度応募を検討してみると良いかもしれません。
Sansanの中途求人情報
Sansanが募集している、中途採用の求人情報をご紹介いたします。時期によって、ご紹介できる求人に違いがありますので、現在応募できる求人を知りたい方は、お気軽にご相談ください。
Sansan インサイドセールスの求人
◉仕事内容
同社が取り扱うプロダクトにお問い合わせのあった見込み顧客や既存顧客に対して電話やメールなどを使ってアプローチを行い、商談機会を生み出していただきます。
ただ商談を提案するのではなく、より多くのお客様と商談を行えるように業種や企業規模によって提案するプランや使い方は様々ですので、プロダクトに関する深い知識はもちろん、企業の規模感や業種に合わせた使い方を考えることも大切です。
また、さまざまな顧客データを活用しながら見込み顧客に対してどのように伝えるかでアプローチからの商談獲得数が変わってくるため、マーケティング要素と営業要素の両方が必要なポジションとなります。
◉必須スキル・経験
・法人営業/インサイドセールス/マーケティングのいずれかの経験(3年以上)
・ルールの決まっていない業務を自らの力で、または周囲の協力を得ながら完遂した経験
◉歓迎スキル・経験
・無形商材を取り扱った経験
・従来のやり方に固執せず新しい提案をしてきた経験
・経営層に対し提案を行った経験
◉勤務地
東京:東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージ 28F
大阪:大阪府大阪市北区堂島浜1-4-19 マニュライフプレイス堂島 3F
Sansan Bill one セールスの求人
◉仕事内容
クラウド請求書受領という新しい領域のサービスである「Bill One」の利用者拡大とプロダクトをより良くしていくための業務を行っていただきます。
インサイドチームが獲得した商談を通して企業の課題をヒアリングしてサービスを提案し、サービスの受注を目指します。「営業活動はこのようにしてください」といったような決まりはなく、自身で試行錯誤を繰り返しながら自分なりの営業スタイルを作っていってください。
また、「Bill One」をより良くしていくために、商談の中で「Bill One」にどのような機能がほしいか、もっとどうして欲しいかなどのフィードバックをヒアリングしていき、社内に共有していただきます。
◉必須スキル・経験
・無形商材における法人営業経験 3年以上
◉歓迎スキル・経験
・IT領域での営業経験
・経理業務における知見
・新規顧客の開拓経験
◉勤務地
東京都渋谷区桜丘町1-1 渋谷サクラステージ 28F
Sansanの平均年収は751万円
SansanのESGデータ(2024年5月期)によると、Sansanの平均年収は751.6万円です。
doda 平均年収ランキング(業種別の年収情報)【最新版】によると、IT・通信業界全体の平均年収は446万円であり、相場の約1.5倍、300万円以上高い給与を得られる可能性があることは、大きな魅力でしょう。
また、職種別でopen workの平均年収を見てみると、営業は638万円、エンジニアは764万円、カスタマーサクセスは633万円、バックオフィスは676万円、マーケティングは635万円となっています。
当然、スキル・経験などによって変動があることは予想されますが、いずれの職種でも平均的に高い給与水準が提示されていることが分かります。
※Sansanの平均年収については、以下の記事で詳細に解説しています。
Sansan株式会社の平均年収は751万円!ユニークな福利厚生や転職難易度について解説
Sansanの選考フロー
選考ステップ
Sansanの面接は、主に以下のような流れとなります。
書類選考→面接2〜3回+適性検査→内定
応募職種や選考評価によって面接回数は多少変わりますが、おおよそこの流れで選考が進みます。
Sansanの面接では、深ぼった質問をされることが多いため
・一社目を選んだ理由
・(転職している場合は)二社目を選んだ理由
・今回転職する理由
など、高い確率で質問されるであろう質問に関しては、面接前にしっかりと振り返りを行い、言語化できるようにしておきましょう。
これまでの成果について話す際は、「数字を用いて話す」「再現性があることをアピールする」の2つを意識してください。
私たちキャリア・エックスは、Sansanへの転職サポート実績が豊富にあり、さらにSansanで働いていたメンバーが在籍しています。Sansanについてリアルな情報が知りたい方、Sansanへの転職に興味があり方は、お気軽にご相談ください。
Sansan独自の福利厚生
Sansanでは、社員持株会や通勤手当、テレワークといった一般的な福利厚生が整っているうえ、ユニークな制度も多数導入されています。ここでは、その具体例を紹介します。
Know Me
部内外のメンバー、三人一組でランチや食事会に出かけると飲食費が補助される制度です。それぞれの業務内容や考え方を共有するなど、社内コミュニケーションを活発化させるために積極的に利用されています。
Geek Seek
ソフトウェア・ハードウェアや書籍の購入費、セミナー参加、勉強会の開催を年間5万円まで補助。主にエンジニア職・研究開発職・クリエイター職のスキルアップに活用されています。
H2O
通勤時間・ストレスを削減し、生産性などを高めるために導入されている家賃補助制度です。オフィスのある渋谷駅から2駅以内に住んでいることが支給条件となります。
よいこ
社員たちが自発的に企画して、実施する社内部活動をサポートする制度です。こちらもKnow Meと同じように、部署の垣根を排除した社内コミュニケーションの活性化に活用されています。
M2O
新卒入社の社員が新生活をスタートするにあたり必要な費用を33万円支給。H2Oと同じく、渋谷駅から2駅以内に住むことが条件となっています。
コーチャ
1on1で、業務の課題やキャリアの悩みなどを相談することができます。外部に委託するのではなく、社内のビジネスコーチ資格を持ったメンバーが対応することが特徴です。
OYACO
仕事と子育ての両立を後押しする制度です。小学6年生までを対象に、ベビーシッターや学童保育、家事代行、ワクチン接種などにかかる費用を毎月一定額サポートします。
OCEAN
英会話レッスンの費用やTOEICの受検料、雑誌・アプリの購入費など、英語のスキルアップにかかる費用をサポート。基本的には1年に期間が定められていますが、英語力向上が認められれば延長することもできます。
転職してSansanで働く場合に知っておきたいその他の魅力
Sansanの魅力は、年収や福利厚生だけではありません。労働環境・評価制度なども整っており、それらの特徴も合わせて紹介します。
働きやすさ
職種や役職などによっても異なりますが、Sansanの平均残業時間は30時間以内だと言われており、他のSaaS企業と比較すると決して多くはありません。
また、年間休日120日以上で有給取得率も高く、リモートワークを活用することも可能。東証プライム上場企業ということもあって、しっかりとした労務管理が行われていることが伺えます。
評価制度
Sansanでは、ミッショングレード制を採用。社歴や年齢などではなく、一人ひとりのグレードごとに期待されるミッションや難易度などは異なります。
人事評価は年2回実施。上司からの視点はもちろん、Bambooという独自のWebアプリケーションを活用して、一緒にプロジェクトに関わった同僚の視点も採り入れて評価を行っており、公正さを高めています。
キャリアパス
Sansanでは決められたキャリアパスは無く、自身の意思と意図をもって方向性を決め、ステップアップしていくことが可能です。年に2回ある「Jump!」という社内公募制度を活用することで、社内異動によって新たな業務へチャレンジすることもできます。
また、マネジメントラインとプロフェッショナルラインに分かれた2つのキャリアパスがあるため、マネージャ―や部長といった流れで、キャリア“アップ”を目指すだけでなく、スペシャリストとして各分野の専門性を磨いていくこともできます。
Sansanに向いている人の特徴
ここでは、どんな方がSansanに向いているのか解説していきます。
成長市場・企業で働きたい人
SaaSはIT業界の中でも成長している分野であり、特にSansanは高い成長率・豊富な実績を残している会社です。
ポストや収入面で“上”を目指せる可能性が広がっており、これまでのキャリアで培ってきたものを活かして、さらなるステップアップを目指している方には向いているでしょう。
納得感のある評価を受けたい人
Sansanは公平性のある評価制度を導入しており、中でも営業職は賞与や給与にそれがしっかりと反映されます。
現在所属している会社での評価や待遇に不満を感じている方であれば、転職することで解消することができるかもしれません。
ライフステージが変わっても活躍し続けたい人
Sansanの特徴の一つが前述したOYACOをはじめとした子育て支援制度です。
出産・育児などによってキャリアを諦めることがないようサポート体制が充実している会社ですので、ライフステージが変化しても継続的に働き続けたいと考えている方であれば、転職の選択肢に入れておくべきでしょう。
Sansanに転職するなら、株式会社キャリア・エックス
キャリア・エックスは20代・30代を中心に、SaaS企業などへの転職支援実績が豊富な転職エージェントです。
Sansan出身者も複数名在籍していますので、求人票やホームページなどでは分からないリアルな情報をもとに、あなたの転職活動をサポートいたします。Sansanへの転職を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください!
成長意欲があるなら、Sansan は魅力的な転職先
ここまで紹介してきたように、Sansanには企業としての安定性や成長性、年収、福利厚生など、たくさんの魅力があります。
転職に向けたハードルは一定存在するものの、求人数自体は多く、自分が身に付けてきたスキルを活かせる職種を見つけることは、決して難しくはありません。
「将来性のあるフィールドで今後のキャリアを歩んでいきたい」、「待遇や労働環境を改善させたい」、「世の中の注目を集める仕事を手掛けてみたい」といった想いを持っている方には、ぜひ選択肢の一つとしてご検討ください。
