2022年も注目すべきSaaS企業一覧(前編)

SaaS

近年、SaaSの普及率は年々高まっています。

SaaS市場の拡大に伴い、1社あたりで利用されているSaaSの数は拡大し続けており、日本国内での増加速度はすさまじく、2018年から2021年の年平均伸び率は130%に及びます。

もはや、SaaSは企業にとって切り離せないものになり、今後もその拡大は続くものでしょう。

この記事では、SaaS業界の近年の動向から今後の展開に始まり、2022年も注目すべきSaaS企業を8社紹介します。

ぜひ、最後まで読み進めて頂けたら幸いです。

近年のSaaS業界

近年のSaaS業界

2021年12月に「BOXIL SaaS」を運営するスマートキャンプ株式会社は、SaaS業界の市場規模やビジネスモデル、最新トレンドをまとめた「SaaS業界レポート2021」を発表しました。

成長し続ける市場規模

「SaaS業界レポート2021」によると、国内のSaaS市場は年平均成長率13%の成長を維持しており、2025年には約1兆4,607億円と、2020年度比が約2倍に成長する見通しになっています。

またSaaS比率は63%まで上昇する見込みです。

日本のSaaS市場規模推移

SaaS業界の最新トレンド

コミュニケーション新時代

テレワークが一般化した一方で、オフィス回帰の動きも根強く残っており、オンラインとオフラインを掛け合わせた労働環境づくりが求められています。

オンラインのプラットフォーム上へ、アバターなどを介して出社するバーチャルオフィスツールの利用が拡大しました。

2020年度の売上は3億2000万円でしたが、2025年度の市場規模は30倍以上の95億円に達すると見込まれています。

SaaS時代のセキュリティ

テレワークによるアクセス地点の分散、SaaS利用の増加から、新たな脅威が表面化しました。

全てのアクセスを信頼せずに常に確認する「ゼロトラストセキュリティ」という概念が生まれ、サイバー攻撃が高度化し続ける中で世界的に導入が進んでいますが、日本は遅れをとっており、セキュリティリスクが懸念されています。

クラウド活用を前提としたセキュリティ対策が求められており、セキュリティーベンダー各社が機能強化を進めています。

ビッグデータの活用

ビッグデータやAIの活用が本格的な普及段階に入りました。

2020年はリモートワーク対応のためのIT投資が先行される傾向にありましたが、デジタルシフトの進展でデータ活用需要が増し、今後はデータベース管理や分析用ツールの市場拡大が見込まれます。

2022年も注目すべきSaaS企業8選

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワード

https://moneyforward.com/

  • 家計簿アプリ利用率No.1。
  • 全国で9ヶ所の拠点。
  • 福利厚生は一般のベンチャー企業と比べて充実しているとの声が多数。
  • 新しい事に挑戦しやすく、自己成長を実感できる社風。

株式会社マネーフォワードは2012年に設立された、従業員数865名(単独579名)のSaaS企業です。

個人向けお金の見える化アプリ「マネーフォワードME」と法人向け「マネーフォワードクラウドシリーズ(経理、確定申告、人事労務)」の2つが収益の柱になっています。

2018年にベトナムに現地法人を新設しており、海外事業にも視野を広げていますが、現状は国内事業がメインです。

マネーフォワード は、ベンチャー企業の中では福利厚生が充実しているとの評価ですが、2-3年前は平均残業時間が月40時間程度と同業社に比べると多めとの声が多い状態でした。

しかし、これは企業が成長フェーズにあるため仕事量が多い点と、やる気と実力次第で新しいことに挑戦しやすい風土から、結果的に残業時間が増えており、一概にマイナスの評価だとは言えないでしょう。

社員の方々からお話をお伺いしますと

「直近はリモートワークも進んでおり、休暇もとりやすく、最近は以前に比べて残業もそんなに多くない。自分である程度コントロールできる!」

という声も多くなっているように感じます。

成長意欲・モチベーションの高い人、優秀な人が多く、全体の士気も高いので、成長を実感できる、仕事のやりがいと重視している人に合っているSaaS企業だと言えるでしょう。

株式会社ユーザベース

株式会社ユーザベース

https://www.uzabase.com/jp/

  • 「スーパーフレックス制度」という働く場所も時間も選べる制度。
  • 上場企業の中で、数少ないフルリモート可な企業。
  • 近年、海外事業を積極的に推進中なので、海外志向の方にもおすすめ。
  • 実力主義な社風で評価に満足している人が大多数。
  • 育児などとも両立しやすく、女性も活躍できるという声が多数。

株式会社ユーザベースは、経済分野で膨大なビジネスデータを利用可能な「SPEEDA」、SNS型ニュースのソーシャル経済メディア「NewsPicks」を運営しているSaaS企業です。

主な主要SaaSプロダクトは、3つあります。

1つ目は、「SPEEDA」です。

「SPEEDA」は、ビジネスパーソンの情報収集・分析における課題を解決する最先端のプラットフォームであり、世界中の企業情報、業界レポート、市場データ、ニュース、統計、M&Aなどのあらゆるビジネス情報をカバーしています。

中期経営計画策定、M&A戦略策定、海外戦略策定、マーケティングなど様々なビジネスシーンで活用されており、現在は、事業会社、金融機関、コンサルティングファームなど1,500社を超える導入実績があります。

2つ目は、「INITIAL」です。

「INITIAL」は、日本最大のスタートアップ情報プラットフォームとして、データとストーリーからスタートアップの現在と未来をひも解く独自のコンテンツを作成しました。

多数のメディアで引用される資金調達レポートやスタートアップ成長モデルなどを公表しています。

法人版「INITIAL Enterprise」は、収録数16,100社を超えるスタートアップのデータベースとして、事業会社、VC、CVC、金融機関、行政機関など300以上の企業・団体で導入されています。

さらに近年では、3つ目の柱としてB2B事業向け顧客戦略プラットフォーム「FORCAS」の拡大に注力してます。

「FORCAS」は、データ分析に基づいて成約確立の高いアカウントを予測し、マーケティングと営業のリソースをそのターゲットアカウントに集約する最新マーケティング手法「ABM(アカウント・ベースド・マーケティング)」の実践をサポートするマーケティングプラットフォームです。

「経済情報で、世界を変える」という企業ミッションのもと、国内事業だけではなく海外事業も非常に勢いがあります。

高学歴者が多く、海外大学出身者の人材もおり、優秀な社員が多いとの評判です。

しかし、学歴で評価を決めているわけではなく、実力が正当に評価される社風との意見が多く見られます。

圧倒的にカルチャー(バリュー)フィットを重視するベンチャーです。

ユーザベース には組織の指針となるバリューとして有名な「7つのルール」がある。

具体的には、

「自由主義で行こう」

「創造性がなければ意味がない」

ユーザーの理想から始める」

「スピードで驚かす」

「迷ったら挑戦する道を選ぶ」

「渦中の友を助ける」

「異能は才能」の7つ。

ユーザベース の選考は、面接の回数や、お会いする社員の数が多いことで有名です。中には、10名以上の社員にお会いして、内定・入社された方もいます。

逆にいうと、採用・選考に携わる社員の人数も多いということでしょう。

弊社キャリアエックス経由で入社した方の中には、入社した当日に、面接官としてアサインされた方もいます。

それは、選考時において、何よりも「7つのルール」、バリューフィットをすり合わせるプロセスを重視されていることの現れではないでしょうか。

近年は、事業拡大に伴い、キャリア採用に積極的です。

日本経済新聞が選ぶ「新興の中堅200社成長力ランキング」にランクインしているほど、注目を集めている企業であるため、転職での競争率はかなり高いものになると予想されるでしょう。

株式会社ビズリーチ

株式会社ビズリーチ

https://www.bizreach.co.jp/

  • 「BIZREACH」をはじめ、人材領域をメインにインターネットサービスを展開。
  • 育休や産休などの休みも取りやすく、復帰もスムーズにできて、女性も働きやすいとの声が多数。
  • 2021年にマザーズに上場。近年はテレビCMを放映。
  • 芸人「ロンドンブーツ1号2号」の田村敦がアンバサダーに就任。

「インターネットの力で世の中の選択肢と可能性を広げていく」をミッションとして、2009年から人材領域をメインとしたインターネットサービスを展開しているベンチャー企業です。

即戦力となる人材と企業をつなぐ「BIZREACH」や、AI技術を駆使した戦略人事クラウドSaaSサービスの「HRMOS(ハーモス)」、挑戦し続ける20代のための転職サイト「キャリトレ」などの事業に取り組んでおり、近年注目されています。

東京の本社を皮切りに、大阪、名古屋、福岡と全国に8ヶ所のオフィスを構えており、従業員数は1,466名にまで及びます。

急成長しながら、事業多角化や分社化、そして上場を進めてきた為、まだ昇給制度や人材育成の仕組み、にまで手が回っていないところがあると、言われている側面もあります。

社会にインパクトを与えたい!、社員1人1人に向き合いつつ仲間を大事にするという気持ちが強い企業であり、成長途中の企業で楽しみながら自身も成長していきたいと考えている人に向いているSaaS企業の1つでしょう。

株式会社エフコード

株式会社エフコード

https://f-code.co.jp/

  • 企業のデジタルマーケティングを中心としたDX支援とCX支援の2つの事業領域をメインにサービス展開。
  • サービス利用企業は国内に約500社。
  • 海外企業も利用実績があり、タイや香港、インドネシアに現地法人を設立。
  • ワークバランスは充実しているとの声が多数。

株式会社エフコードは2006年に設立し、従業員42名の少数精鋭のSaaS企業です。

SaaS事業を開始したのは2013年からですが、国内サービス利用企業が500社と多くの企業から注目されています。

創業時からのコンサルティング事業のノウハウを活かして、マーケティングSaaS「f-tra(エフトラ)」を日本・タイ・インドネシアの3拠点で提供しています。

トライすることを良しとする文化があり、失敗からも常に学ぼうとする前向きな空気感で、若手も失敗を恐れず新たなチャレンジができる社風だと評価が高いです。

またしっかりと休暇もとれて、残業時間も月10時以内で、融通も効きやすいとワークライフバランスでも高評価です。

2013年の提供開始以降、年率平均193%で売上成長しており、今後も期待できるSaaS企業です。

株式会社ネオキャリア

株式会社ネオキャリア

https://www.neo-career.co.jp/

  • 国内に60支店以上あり、アジア圏を中心に7ヵ国にも展開。
  • 人事向けSaaS型プラットフォームサービス「jinjer(ジンジャー)」の「jinjer勤怠」が2021年上半期で最もユーザーに評価されたサービスとして表彰。
  • 社内表彰を積極的に行っており、最優秀者には、海外視察ツアーが贈呈。
  • 男性社員が育休を取得した実績もあり、男女問わず長期的に働ける環境。

株式会社ネオキャリアは、就職及び転職支援、新卒や中途採用に始まり、派遣・紹介予定派遣など、リクルーティングサービスを中核に事業を展開しているSaaS企業です。

求職者と企業をつなぐ様々なサービスを通して、中小企業から大手企業、またはベンチャー企業まであらゆる業界において、1万社近くの採用をサポートしてきた実績があります。

国内外88拠点を展開し、グローバル事業にも力を入れています。

新卒の人材紹介分野、介護領域の転職支援においては業界トップクラスの実績を誇っており、新しく保育分野の転職支援サービスも展開するなど、これまでの実績を強みに、新たなマーケットの開拓を推進しています。

社員のモチベーションを上げる為に様々な試みがされており、各部門ごとに表彰者が選ばれ、受賞者とお客様とのエピソードムービーの作成が行われる「コミットメントグランプリ」などが評判です。

また年に1度行われる新規事業プランコンテスト「ネオつく」は内定者も参加可能で、アイディアが認められると実際に事業化することができ、賞金も贈呈されます。

直近2021年11月に、株式会社ネオキャリア は、下記のサービスを、Jinjer株式会社(ネオキャリア 子会社)に事業譲渡しています。

・バックオフィス向けクラウドサービス事業「jinjer」

・Web会議システムサービス事業「jinjerミーティング」(旧サービス名称「Calling」)

・電子契約サービス事業「jinjerサイン」(旧サービス名称「Signing」)

この事業譲渡は、ネオキャリア社は、採用メディア事業や採用コンサルティング事業、人材紹介・人材派遣事業等、人材領域にアセットを集中し、人材総合カンパニーとしてトップを目指す!という意思決定とのことです。

一方、jinjer株式会社は、日本、世界における労働生産性を上げ、1人1人の「人生」における「働く価値」をよりポジティブなものにし、「世界で最も顧客を大切にする会社」であることを宣言しています。

ネオキャリア から分社化することで、投資配分を最適化し、HR×SaaSベンチャー、HRテックカンパニーとして圧倒的な急成長することにコミットした、と言えるのではないでしょうか。

エムスリー株式会社

エムスリー株式会社

https://corporate.m3.com/

  • 医療・ヘルスケア分野で様々な事業領域を展開。
  • 創業から18年連続で業績拡大中。
  • 企業の時価総額国内トップ10入りも目前。
  • 経営ボードメンバーをはじめ、マッキンゼー、BCG、アクセンチュア等、外資戦略コンサルティングファーム出身の方も多い。
  • リクルート、ヤフー、DeNA、三菱商事、電通等、メガベンチャーや大企業出身者も多い。

投資家やハイキャリアビジネスパーソンの間では有名なSaaS企業で、ハイキャリア層の転職においては隠れた人気企業なのがエムスリー株式会社です。

事業内容は公式HPでは「インターネットを利用した医療関連サービスの提供」とありますが、その内容は医療業界全体に渡り様々なサービスを展開しています。

医療従事者の情報ニーズに応える会員制サイト「m3.com」、製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティングを総合的に支援する「MR君」、また薬剤師の為の求人サイト「薬キャリ」など、医療業界内だけといえ多岐にわたります。

2020年のコロナ禍で時価総額が大幅に伸び、時価総額国内トップ10入りも見えている、近年最も成長した企業と言えるでしょう。

M&Aや新規サービス開発にも非常に積極的で、自分次第で多様な成長機会とキャリアパスがあります。

事業タイプの拡大と海外展開を掛け合わせて、展開事業を急激に増やしていくことがエムスリーの成長に起因していると考えられます。

社風はロジックや効率性を求める企業文化がはっきりしている他、仕事の進め方は個人ベースの傾向が強いため、合う合わないが分かれるとの声が多いです。

フラットな組織(メンバー・マネージャー・プレジデントと、3レイヤーのみ)、経営陣との距離も近く、圧倒的な主体性とプロフェッショナルスキルの高い方であれば、エムスリーが持つ豊富なデータアセットや顧客接点を使いながら、様々な事業開発にチャレンジできると思います。

ベルフェイス株式会社

ベルフェイス株式会社

https://bell-face.com/

  • 創業6年目にして52億円の資金調達を実施。
  • 国内シェアNo.1のオンライン営業システムを提供。
  • 日経新聞、読売新聞を始め、多くのメディアで紹介されており、高い知名度。
  • マーケット、ミッション、バリューの3つを軸にした独自の人事評価制度。

ベルフェイス株式会社は、国内シェアNo.1のオンライン営業システム「bellFace」を開発・運営しているSaaS企業です。

「bellFace」は他のウェブ会議ツールとは異なり、受け手側がアプリやソフトのダウンロードをする必要がなく、インターネット環境さえあればウェブ会議ができるため、他のツールよりも簡単に取り扱えます。

2021年で創業7期目を迎える若い企業ですが、多くのメディアに紹介されており、知名度は高く、年収も評価制度も評判が良く、転職先として非常に人気のある企業です。

福利厚生に力を入れており、現在取り入れられている制度は、社員の働く環境に重点を置いたものや、ベンチャー企業らしいユニークなものなどがあります。

ユニークな制度の例を挙げると、焙煎コーヒー飲み放題、クラフト生ビール備え付け(業務後に飲んで良い)、大人の部活動(部費の支給有)などです。

2020年に52億円の資金調達を実施し、今後の成長が期待できる企業ですので、転職先の候補としてチェックしましょう。

BASE株式会社

BASE株式会社

https://binc.jp/

  • 「ネットでお店を開くならBASE」がキャッチフレーズのCMでお馴染み。
  • 3つの項目を埋めるだけですぐにショップを開設可能。
  • ショッピングアプリは800万ユーザーが利用。
  • 年収は国内の平均と比べると高水準。

「Payment to the People, Power to the People」をミッションに掲げており、世界中の人が自由に経済活動ができる世の中を目指しているSaaS企業です。

事業内容は個人や中小企業の事業者に向けての、EC・決済・金融サービスを展開しています。

2021年に設立された、 比較的新しい企業で、従業員数は115名です。

上場して間もないため、公開されているデータが限られていますが、国税庁による日本の平均年収より、高水準であると評価されています。

近年ではテレビCMでよく見るようになり、認知度も高まって、今後の発展に期待できるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

ここまで、SaaS業界の解説から始まり、今後、注目すべきSaaS企業を8社紹介してきました。

この記事が皆さんの転職にお役に立てれば幸いです。

また後編では、ここで紹介しきれなかったSaaS企業も紹介しているのでそちらもお見逃しなく!

弊社キャリア・エックスでは、未経験からSaaS業界へのキャリアチェンジを多数支援しています。ご興味ある方は、以下よりぜひお気軽にご相談ください!

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