SaaS業界未経験からSaaS営業に転職!転職難易度や求められるスキルとは

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SaaS業界未経験からSaaS営業に転職!転職難易度や求められるスキルとは

「今後成長していく業界に身を置きたい」と考えている方の中には、SaaS業界への転職を視野に入れている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?


SaaS業界はここ数年での成長が著しく、国内のSaaS市場は年平均成長率130%の成長を維持しているなど今後も期待ができる業界です。


しかし、SaaS業界への転職に興味はあるものの、未経験でもSaaS業界に転職できるか心配されているからも多いでしょう。

そこで今回は、未経験からSaaS業界に転職する場合の転職難易度や、求められるスキルなどをご紹介いたします。

未経験とは言っても、営業経験があるかどうかで転職難易度は変わりますので、そちらも合わせてご紹介致します。


SaaS業界にご興味のある方は、ぜひ最後までご覧くださいませ!

SaaSとは?

まず初めに、SaaSとは何を指すのかについて、簡単にご紹介致します。

SaaSとは

SaaS(サース)とは「Software as a Service」のことで、ソフトウェアの機能をインターネット経由で提供する形態のことを指します。


SaaSの代表的なサービスとしては、Microsoft 365(旧Office365)やAdobeのソフトウェア郡、Salesforce、Zoom、Slackなどが挙げられます。

グループウェアのサイボウズや人事労務のSmartHR、名刺管理のSansanなどは、国内企業が展開するSaaSです。


Microsoft社のOfficeやAdobeのソフトウェア群は、以前はパッケージソフトとして展開されていて、手元のPCにインストールして使うライセンス形態だったのを覚えている方も多いでしょう。両社は近年、SaaS型への切り替えに成功した企業として注目されています。

SaaSの課金モデルは「サブスクリプション」

音楽配信のApple MusicやSpotify、動画配信のNetflixも採用している「サブスクリプション」は、定額を支払うと一定期間サービスを利用できるタイプのサービス。多くのSaaS企業が採用している課金モデルも、このサブスクリプションです。


なお定額と言っても、提供する機能やアプリに差を付けて複数の料金プランを設けることが一般的です。例えば、Netflixでは動画の品質や利用できる端末数で、プランを差別化しています。


さらに詳しくSaaSについて知りたいという方は、こちらの記事を合わせてご覧ください。

SaaSとは?代表例とともに分かりやすく解説!PaaSやIaaSとの違いも

なぜ今SaaSが注目されているのか

株式会社Sansanが手がける名刺管理アプリの導入数は2013年から2020年で約13倍に増加、また、株式会社ラクスが手がける楽楽清算は、2023年4月から9月の半年で2,000社以上の企業が新規に導入し、昨年度同期比223%の増加となるなど、SaaS企業が手がけるサービスの利用者数は増加傾向にあります。

なぜ導入数が増加しているのか

SaaSはサブスクリプション型の料金体系であるため、初期費用や月々のコストが抑えられること、また不便だと感じた場合に解約することで無駄なコストを省けるなどリスクが少なく、導入ハードルが低いことから導入数が増えています。


例えばオンライン会議で利用されることの多いzoomなどは、初期費用は0円で利用することができ、長時間のMTGでも利用したいと思った場合のみ費用がかかります。

法人・個人関係なくアカウントを作成したという方も多いのではないでしょうか?


もちろん使い続ける限り費用が発生するというデメリットはあるものの、月々のコストが高額ではないことがほとんどであるため、「まずは試しに使ってみる」ことができることからSaaSの導入数は増加傾向にあるようです。


その他にも、リモートワークの普及による働き方の変化や、これまで業務にかけていた時間を、SaaSを利用することで大幅に短縮できることからSaaSの利用者数は増えてきています。

SaaS営業の特徴

顧客の要望に合わせてソフトウェアを提案・設計・開発するSIerと異なり、SaaS型ビジネスでは、基本的に売る商材は同じでカスタマイズする余地はあまりありません。

こうした環境では営業プロセスの標準化が可能であり、各段階での数値化・可視化が行われていることがSaaS型営業の特徴です。


ベストセラー書籍「THE MODEL」で知られるように、営業のプロセスをマーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの4つに分け、分業・共業することで営業の効率化・最大化を目指すスタイルが一般的です。

分業し担当部分に専念することで、より集中し専門的なアプローチが可能になると期待されています。


「THE MODEL」の著者福田康隆さんはオラクル、Salesforceを経てマーケティングオートメーションツール「マルケト」の社長という経歴の持ち主で、日本のSalesforceを成長させた営業手法がまとめられています。

2,000円程で購入できるので、未経験からSaaS営業への転職を考えている方は、基礎知識として読んでみるのもよいでしょう。


それでは、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスそれぞれの役割について以下で解説していきます。

「マーケティング」の役割

マーケティングにも色々ありますが、「THE MODEL」におけるマーケティングの役割は、見込み客(リード)を獲得することです。


メルマガや広告、オウンドメディアを通じた問い合わせ、セミナーなどを通じて顧客と接触し、サービスを認知してもらい、見込み客を獲得します。


大きな企業では営業部門とマーケティング部門が分かれていますが、人員が限られているベンチャーでは、両方を兼ねることもあります。

「インサイドセールス」の役割

インサイドセールスは、内勤型営業とも訳されますが、直接顧客を訪問するフィールドセールスに対する言葉です。

「THE MODEL」におけるインサイドセールスは、見込み客の購買意欲を高め、確度が高い状態になったら、営業へ引き渡す役割です。


B2Cでは店頭で服を見てその場で買うことも一般的ですが、B2Bではサービスの認知から契約までに時間がかかり、担当者と決定権者が別なこともあるので、複雑・長期化するのが一般的です。

いきなり対面で営業しても、非効率的なので、電話やメルマガなど非対面の手段で顧客の購買意欲を高める「リードナーチャリング(見込み客育成)」を行います。


例えばSalesforceにはMA(マーケティングオートメーション)機能もあって、適切なタイミングや手法で顧客にアプローチし、その反応をポイント化して購買意欲を評価します。


メルマガを開封しない人より、開封した人の方が購買意欲が高いはずで、電話に対応してくれたり、セミナーに参加してくれたり、そうした積み重ねで複数の反応をポイント化していくことで、購買意欲を測ることができるのです。

「フィールドセールス」の役割

「マーケティング」が見込み客を獲得し、「インサイドセールス」が見込み客を育成したら、いよいよ「フィールドセールス」の出番です。

フィールドセールスは、商談から契約のプロセスをメインで行います。


また、商談後には顧客フォローを行い、お客様決断するにあたって何に悩んでいるのか、お客様に寄り添ったサービスの使い方などを説明し、契約に結び付けられるようフォローを行います。


営業経験のある方の中で、お客様に提案するプロセスが好きだったという方はフィールドセールスが向いているでしょう。

「カスタマーサクセス」の役割


SaaSおよびサブスクリプション型のビジネスでは、「カスタマーサクセス」部門があるのも一般的です。カスタマーサクセスの役割は、契約継続を維持するとともに、アップセル・クロスセルなどで売上を拡大することです。


サブスクリプション型のビジネスでは、初期費用を抑えて気軽に導入できる代わりに、気軽に解約できるというデメリットもあります。

そこで、「解約率(チャーンレート)」「LTV(顧客生涯価値)」「オンボーディング完了率」「アップセル率」「クロスセル率」などの指標を用いて継続率やLTVを最大化させます。


SaaSおよびサブスクリプション型のビジネスでは、ある程度の操作に慣れ一通りの操作を体験しないと、満足度を感じる以前の問題で解約されやすいことが知られています。そこで、ゲームと同じように操作説明が出る「チュートリアル」や、紙芝居的に主要機能を見せる「ウォークスルー」、活用度を促進する「チェックリスト」などの手法でサービスに慣れてもらうことが大切です。


社内で新しいサービスを導入する時にベンダーの担当者が来てセミナー的に操作説明することがありますが、これも「オンボーディング」の一種です。

「カスタマーサポート」と「カスタマーサクセス」の違い

カスタマーサポートは基本的に顧客からの問い合わせや不満・障害などに対応する受身的なポジションなのに対し、カスタマーサクセスでは顧客に働きかけ、顧客の成功を支援する能動的なポジションです。


SaaS営業に求められるスキル

それぞれの役割については一通り説明しましたので、SaaS営業に求められるスキルを確認しましょう。

ヒアリングスキル

インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセス、どの営業を行うことになっても必ず必要になるのがヒアリングスキルです。


顧客自身も見つけられていない課題をヒアリングを通して見つけ、顧客自身に課題を認識してもらった上でサービスを紹介する必要があります。


その他にも、SaaSは長く利用してもらうことで売り上げが上がっていきますので、長くサービスを使ってもらうために、サービス利用開始後もサービスを利用している中でどのようなことにつまづいているのか、どんな機能があったら嬉しいのかを定期的にヒアリングし、サービスがなくてはならないものとなるようにしていきます。

関係構築能力

売り切り型の営業ではなく、契約後も長く顧客と付き合うSaaS営業では、顧客との関係構築も重要です。


特にカスタマーサクセスでは、お客様に合わせてサービスの使い方などのサポート行いますので、お客様がどれくらいサービスを支えているか、どんなサービスをご紹介すればお客様が喜んでくれるのかを想像し、相談される前に提案できるといいでしょう。


また、顧客だけではなく一緒に働く社内のメンバーとの関係構築能力も欠かせません。


SaaS企業は自社でサービスを開発しているため、お客様からもらった要望や改善案をエンジニアに共有してアップデートしてもらったり、新規事業開発部に相談して新たなサービスを生み出すこともあります。

その他にも、例えばリードを獲得するマーケティング部と協力しあって仕事を進めていくこともありますので、社内外問わず関係構築ができるスキルがあるといいでしょう。

商品に関する知識

自社が取り扱う商品はもちろん、その商品の競合とな商品の知識も必要です。


SaaSはできることの幅が広いため、実際に自分でも使ってみて、色々なボタンを押してみながらどのようなことができるのかを確認しておくことをおすすめします。

自社の商品は何ができるのか、そして何ができないのか。また、今後どのような改善がされようとしているのかなどが分かっていると、提案の幅が広がります。


他にも、いくつかのサービスを比較していることが多いため、他社サービスではどのようなことができるのか、それは自社ではできるのかなど、それぞれのサービスのメリットデメリットが伝えられると、顧客から信頼してもらえるでしょう。

未経験からSaaS営業に転職する場合の転職難易度

前述したように、SaaS営業はインサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの3つに分けられることが多く、どのプロセスの営業を選ぶかによっても転職難易度は違います。

インサイドセールスの転職難易度は高くない

インサイドセールスは、SaaS業界未経験の方はもちろん、営業未経験の方でも転職できる可能性が高い職種です。


転職難易度が高くない理由としては、フィールドセールスと違い対面ではなく電話での営業がメインであるため、周りと助け合いながら営業ができることや、契約ではなく商談獲得が目標のため、質問の幅の狭さや臨機応変に対応しなければいけない業務があまり多くないことが挙げられます。


もちろん、業務に慣れてきたらマーケティング部との連携や、さらに難易度の高い営業活動が求められますが、営業経験がない方の入口としてとても入りやすい職種なのです。


実際に、私たちSaaS業界に強い転職エージェント『キャリア・エックス』経由で営業未経験の方がインサイドセールスに転職した例も沢山ありますので、ご興味がある方はお気軽にご相談くださいませ!


また、インサイドセールスについてご興味のある方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

インサイドセールスの平均年収は532万円!転職難易度やキャリアパスを解説

フィールドセールスの転職難易度はやや高め

SaaS業界自体が最近話題になってきた業界ということもあり、SaaS業界経験が必須になることは多くありません。


しかしフィールドセールスとなると営業経験が求められることが多く、さらに人気企業となると法人営業経験や、IT業界での営業経験などより限られた経験が求められるようになります。


転職難易度がやや高くなるフィールドセールスですが、法人営業経験がなければ転職できないわけではありません。求人票には「法人営業経験必須」と書いてある場合でも、実は営業経験や接客販売経験があれば書類選考が通過する可能性があるのです。

SaaS業界のフィールドセールスに転職をご検討されている方は、求人票の応募条件を見て諦めるのではなく、転職エージェントなどに、どの企業であれば法人営業未経験、もしくは営業未経験でも転職できるのかを相談してみるといいでしょう。


ちなみに、SaaS企業では社内異動を自身で希望することが可能な企業がいくつもあります。

そのため、営業未経験からSaaS営業に挑戦する場合は、まずはインサイドセールスで営業ノウハウや商品の知識を身につけ、自信がついてきたらフィールドセールスに異動するというのもいいかもしれませんね。

カスタマーサクセスの転職難易度はやや高め

インサイドセールスと同じように対面での営業ではなく、契約後のお客様に対して営業を行い、解約率の低下やアップセルが目標となるカスタマーサクセスですが、転職難易度はやや高めです。


カスタマーサクセス自体がまだあまり浸透している職種ではないので、カスタマーサクセスの経験が求められるわけではありませんが、法人営業経験やIT業界、さらにはSaaS業界経験を求められることがあります。


SaaSの商品は契約時に大きなお金が動くわけではなく、長く利用してもらうことによって会社に利益を生み出します。

そのため、契約後のお客様とやり取りし、解約率を下げることを目標とするカスタマーサクセスはSaaS企業にとってとても重要なのです。



カスタマーサクセスについてもっと知りたいという方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

カスタマーサクセスが向いてるのはどんな人?仕事内容や転職難易度とともに解説

将来的に未経験からSaaS営業への転職は難しくなる

現在はSaaS業界での経験や、職種によっては営業未経験からでも転職が可能ですが、将来的には未経験からの転職が難しくなることが予想されます。


というのも、現在はSaaS業界経験者が少ないため未経験でも転職難易度が高くないのですが、今後はマーケットにSaaS業界経験者が増えてくるため、企業の採用基準としてSaaS業界経験者を入れやすくなるからです。


3年〜5年後にはSaaS業界で活躍した経験がある方が転職市場に多く出てくることが予想されますので、SaaS業界にチャレンジしたいと考えている方は、なるべく早めにSaaS業界に転職することをおすすめします。


私たちキャリア・エックスは、SaaS業界への転職サポートを得意としており、これまでも多くのSaaS業界未経験の方のSaaS業界転職をサポートしてまいりました。

SaaS業界への転職にご興味のある方は、まずは一度お気軽にご相談くださいませ!



未経験からSaaS営業に転職しよう

SaaSのビジネスモデルや営業プロセスはよく整理され標準化されているものの、用語が多く、企業が違っても基礎知識となるので、転職を検討する際には一通り理解しておくことをおすすめします。


SaaSプロダクトの提供価値やプロダクトのフェーズ、マーケのリードの獲得の仕方によっては、クライアントの課題が顕在化してないケースも多いです。

大事なポイントは、「見込み客の課題をいかに顕在化させるか」。面接時にこの点についてアピールできるこれまでの経験などがあれば強みとなるでしょう。


その一方で、SaaSプロダクトでは商品のアップデートはあるものの、企業ごとに機能をカスタマイズする余地はあまりありません。

商品のありとあらゆる使い方を把握し、商品の使い方でお客様の課題を解決できるようにするために、入社後は商品に関する深い知識を学ぶ必要があるでしょう。


SaaSの基礎的な知識を学びつつもこれまでの営業経験を活かすことで、IT系やSaaS系以外にも金融や広告系などから未経験でもSaaS系企業の営業職への転職を成功に導くことが可能です。


SaaS業界は成長著しい企業が多いので、ぜひキャリアアップの選択肢に検討してみてはいかがでしょうか。弊社では未経験からのSaaS業界への転職を多数支援しています。ご興味ある方は以下よりお気軽にご相談ください。


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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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