国内・海外のSaaS企業25選|有名企業・注目企業の特徴と比較のポイントを紹介

こんにちは、「キャリア・エックス」編集部です。

急速に成長・拡大しているSaaS市場。その中には、リーディングカンパニーとして成長を続ける有名企業や、独自の強みを武器に注目を集めている企業があります。

本記事では、国内外の有力SaaS企業25社を厳選してご紹介します。サイボウズやSansanなどの国内企業から、Google、Salesforceなどの海外企業まで、各社の特徴や提供サービスを網羅していますので、業界研究やSaaS市場の基礎知識としてお役立てください。あわせて、SaaS企業を比較する際の視点も解説します。

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SaaS企業とは?代表企業を見る前に知っておきたい基本

SaaS(Software as a service)とは、インターネット経由で利用できるソフトウェアやアプリケーションサービスのことです。それらのソフトウエアやアプリケーションを提供する企業を「SaaS企業」と呼びます。

月額や年額で料金を支払うことで利用できる「サブスクリプション(定額課金)」型のビジネスモデルが特徴です。SaaSについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。

関連記事:SaaSとは?PaaS・IaaSとの違いや種類、主なサービスまで徹底解説!

国内・海外SaaS企業25社比較一覧

個別の企業紹介に入る前に、まずは25社を一覧で比較できる表をご紹介します。気になる企業があれば、後述の個別紹介で詳しい情報を確認ください。

企業領域代表サービス特徴
サイボウズ人事・労務/グループウェアkintone、サイボウズ Office中小企業向けグループウェア国内シェアNo.1、現場主導のノーコード開発文化
Sansan営業・マーケティングSansan、Bill One法人名刺管理シェアNo.1(13年連続)、AX領域へ事業拡大
ラクス財務・会計楽楽精算、楽楽明細経費精算システム累計導入社数No.1、複数の楽楽シリーズを展開
freee財務・会計/人事・労務freee会計、freee人事労務クラウド会計・給与計算の両市場でトップシェア、AIによる仕訳自動化
スマレジ業界特化型(店舗・小売)スマレジ低価格・高性能なクラウドPOS、業種を問わない汎用性が強み
UPSIDERホールディングス財務・会計(法人カード)UPSIDER、支払い.com独自AI与信技術とAI経理機能、みずほFGの連結子会社化
Ubie業界特化型(医療)ユビー、ユビーメディカルナビAI問診で症状から医療機関へつなぐ国内最大級のヘルステック
タイムリープ業界特化型(店舗)RURA遠隔接客SaaSの新カテゴリを開拓、多言語対応でインバウンドにも強み
3Sunny業界特化型(医療・介護)CAREBOOK入退院支援クラウドのニッチトップ、一括打診機能が独自
HENNGE営業・マーケティング(セキュリティ)HENNGE Oneクラウドセキュリティ認証基盤(IDaaS)シェアNo.1(5年連続)
iCARE人事・労務(健康経営)CarelySaaS×専門家(産業医・保健師)連携モデルの先駆者
SmartHR人事・労務SmartHR労務管理クラウドシェアNo.1(7年連続)、タレントマネジメント領域にも展開
ユーザベース営業・マーケティング(情報)SPEEDA、NewsPicks経済情報プラットフォームの国内代表、大手上場企業に浸透
アンドパッド業界特化型(建設)ANDPAD建設DXシェアNo.1(8年連続)、複数プロダクトへ展開中
マネーフォワード財務・会計/人事・労務マネーフォワード クラウド、マネーフォワード ME複数プロダクトを束ねるコンパウンドSaaSの代表格
エス・エム・エス業界特化型(介護)カイポケ介護経営支援で40以上のサービス・機能を展開する業界最大手
データX営業・マーケティングb→dash、kpieeノーコードのデータ統合基盤にAIチャットコマース機能を追加
Kubell営業・マーケティング(チャット)Chatwork国内最大級のビジネスチャット、BPaaS事業へ転換中
コミューン営業・マーケティング(CS)Commune、SuccessHubコミュニティサクセスSaaSの先駆者、社内向け展開にも拡大
スマートキャンプ営業・マーケティング(比較)BOXIL SaaS、BALES CLOUD国内最大級のSaaS比較サイトとインサイドセールス代行を両輪展開
Salesforce.com営業・マーケティングSalesforce、AgentforceCRMシェアNo.1(12年連続)、自律型AIエージェント基盤へ進化
Google人事・労務/グループウェアGoogle WorkspaceGeminiを全アプリに統合、法人向けAIエージェント基盤も提供
Square, Inc(Block)財務・会計(決済)Square Reader、POSシステム中小事業者向け決済のパイオニア、決済と暗号資産事業を両輪展開
Zoomグループウェア(Web会議)Zoom Meetings会議データを起点にしたAI Companionが差別化ポイント
Microsoft総合クラウドMicrosoft 365、AzureCopilotをアプリ全体に統合、複数AIモデルにも対応

国内の注目SaaS企業20選【2026年最新】

日本国内で成長を続ける注目のSaaS企業を、提供しているサービスや領域、特徴とともにご紹介します。

国内SaaS企業の求人は、キャリア・エックスの求人一覧からも検索できます。

サイボウズ株式会社|中小企業向けグループウェアの国内代表企業

サイボウズ株式会社は、「kintone」や「サイボウズ Office」を提供するグループウェア・業務改善SaaS企業です。

中小企業向けグループウェア市場でシェア18.8%を獲得しトップシェアとなっており、近年はkintoneのノーコード開発機能を軸に、現場主導のDXを後押ししています。

業種や企業規模を問わず利用できる設計が支持され、民間企業だけでなく、官公庁や自治体、病院、学校など幅広い組織で導入されている点も強みです。

また、「100人100通りのマッチング」という考え方のもと、チームとの合意を前提に勤務場所や勤務時間を柔軟に選択できる制度を整えています。

Sansan株式会社|法人向け名刺管理・営業DX領域の圧倒的リーダー

Sansan株式会社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」、請求書管理サービス「Bill One」を提供するSaaS企業です。

法人向け有料名刺管理サービス市場でシェアNo.1を13年連続で獲得しており、近年は名刺管理の枠を超えて「AX(AIトランスフォーメーション)」領域へと事業を拡大しています。

シェアは85.8%に達し、営業職を多く抱える企業を中心に導入が進み、解約率は1%以下です。

他部署メンバーとの懇親会費用を補助する「Know me!」、本社最寄り駅の近くに住む社員向けの住宅費補助制度「H2O」など、独自の社内制度があります。

Sansan株式会社については、関連記事「Sansan株式会社の平均年収は751万円!ユニークな福利厚生や転職難易度について解説」でも詳しく紹介しています。

株式会社ラクス|複数の業務効率化SaaSを自社一貫体制で展開する成長企業

株式会社ラクスは、経費精算システム「楽楽精算」、電子請求書発行システム「楽楽明細」を提供するSaaS企業です。

「楽楽精算」は累計導入社数No.1の経費精算システムで、近年はメール共有・配信システム「メールディーラー」「配配メール」など、複数の「楽楽シリーズ」「メールシリーズ」を並行展開しています。

導入企業数は20,000社以上(2025年9月時点)。単一プロダクトに依存しないSaaS企業が多い中、売上高10億円を超えるプロダクトを複数展開している点も強みです。

部署・チームごとに役割を明確にし、短時間で成果を出す働き方を重視する社風で、企業サイトによると月平均残業時間は15.6時間、有給休暇消化率は86.5%です(2025年3月時点)。

株式会社ラクスについては、関連記事「株式会社ラクスの平均年収は641万円!働き方や残業時間、福利厚生についても解説」でも詳しく紹介しています。

freee株式会社|中小企業・個人事業主向けバックオフィスSaaSの最大手の一角

freee株式会社は、クラウド会計ソフト「freee会計」、給与計算・労務管理を担う「freee人事労務」を提供するSaaS企業です。

クラウド会計ソフト市場でシェア56.3%、クラウド給与計算市場でシェア40%と、両市場でトップクラスの立ち位置にあり、近年はAIによる仕訳の自動化など、生成AIを活用した業務効率化機能の強化も進めています。

「スモールビジネスを、世界の主役に」をミッションに掲げ、有料課金ユーザー企業数は71万事業所超(2026年3月末時点)です。

年齢や勤続年数によらずやる気次第で活躍できるフラットな社風で、ユーザーにとって本質的な価値を追求するカルチャー「マジ価値」を掲げています。

freee株式会社については、関連記事「freee株式会社の平均年収は716万円!売上高も従業員数も年々増加中」でも詳しく紹介しています。

株式会社スマレジ|店舗向けクラウドPOS市場の大手

株式会社スマレジは、クラウドPOSレジシステム「スマレジ」を提供するSaaS企業です。低価格・高性能なクラウドPOSサービスとして評価が高く、小売・飲食の両業態に対応できる汎用性の高さを武器に、国内のクラウドPOS市場でも導入規模の大きいサービスの一つとなっています。

アクティブ店舗数は54,992店舗、累積取引金額は13.7兆円以上(2026年1月末時点)にのぼります。

朝7:00〜10:00の時差出勤制度や副業可の環境など自由な社風で、企業サイトによると年間有給休暇取得率は78%です。

株式会社UPSIDERホールディングス|スタートアップ・成長企業向け法人カードのパイオニア

株式会社UPSIDERホールディングスは、独自のAI与信技術を活用した法人カード「UPSIDER」、請求書カード払い「支払い.com」を提供するSaaS企業です。

スタートアップ向け法人カード市場を切り拓いてきたパイオニアで、近年は経理業務を代行する「UPSIDER AI経理」など、AI活用による支出管理・経理の効率化サービスへと事業領域を広げています。

累計導入企業数は10万社を突破しており(2025年11月時点)、2025年7月にみずほフィナンシャルグループの連結子会社となり財務基盤を強化しています。

20代・30代のエンジニアを中心とした若い組織で、創業初期からフルリモート・フルフレックスの体制を取っています。

Ubie株式会社|医療AI領域を切り拓くヘルステックスタートアップ

Ubie株式会社は、一般生活者向け症状検索アプリ「ユビー」、医療機関向けパッケージ「ユビーメディカルナビ」を提供するSaaS企業です。国内の症状検索サービスとしては最大級の規模を持ち、AIを活用して症状から適切な医療につなげる仕組みを2017年の創業以来提供し続けています。

「ユビー」の月間利用者数は1,200万人、「ユビーメディカルナビ」の導入医療機関数は1,800にのぼります(企業サイトより)。

Ubie株式会社については、関連記事「Ubie(ユビー)株式会社 | キャリア・エックスの目」でも詳しく紹介しています。

タイムリープ株式会社|遠隔接客SaaSという新カテゴリの先駆者

タイムリープ株式会社は、遠隔接客サービス「RURA」を提供するSaaS企業です。遠隔接客SaaSという新しいカテゴリを切り拓いた存在で、翻訳機能によるインバウンド対応にも強みを持ちます。

複数店舗にRURAを設置することで少人数対応が可能になり、人件費削減にもつながります。2019年設立と若い企業ながら、同年の日経クロストレンド編集部「未来の市場をつくる100社」に選出されています。

株式会社3Sunny|入退院支援クラウドのニッチトップ

株式会社3Sunnyは、医療・介護機関向けクラウドサービス「CAREBOOK」を提供するSaaS企業です。入退院支援クラウドとしては国内で先行するサービスで、複数の医療機関への一括打診機能を独自に備えている点が特徴です。

全国約8,000ある病院のうち約25%にあたる2,000以上の病院に導入されており、導入医療機関では電話対応の回数・時間が1/10に減少する実績も報告されています。

「巻き込み、支え合う」というスピリットのもと、週1〜2日の出社を推奨するリモートワークやコアタイムなしのフルフレックス制を導入しています。

HENNGE株式会社|クラウドセキュリティ認証基盤(IDaaS)のシェアNo.1企業

HENNGE株式会社は、クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」を提供するSaaS企業です。IDaaS市場のベンダー別売上金額シェアで5年連続No.1(2025年度予測)を獲得しており、複数のクラウドサービスをまたいだ認証基盤の統合を強みとしています。

2026年で創業30周年を迎える老舗として、大企業を中心に多数の取引実績があります。

外国籍社員が約2割を占め、社内公用語を英語に変更するなどグローバルな組織づくりに力を入れています。

株式会社iCARE|健康管理SaaS×専門家支援モデルの先駆企業

株式会社iCAREは、法人向けカンパニーケアソリューション「Carely」を提供するSaaS企業です。SaaSでの健康データ一元管理と、産業医・保健師によるコンサルティング支援を組み合わせたモデルの先駆けとして知られ、ツール提供だけで終わらせず専門家によるコンサルティングまでを一体で提供する点が他社との違いです。

SMBからエンタープライズまで490社以上の導入実績があり、2025年10月にオムロン株式会社が全株式を取得し、事業基盤を強化しています。

株式会社SmartHR|労務管理クラウド市場のシェアNo.1企業

株式会社SmartHRは、クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供するSaaS企業です。労務管理クラウド市場でシェアNo.1を7年連続で獲得しており、近年は労務管理機能を起点に、人材の配置・評価などを支援するタレントマネジメント関連機能へも展開領域を広げています。

導入社数は80,000社を突破しています。

フレックスタイム制(コアタイムなし)やリモートワークを導入しており、企業サイトによるとリモートワーク比率は82%。GPTW Japanの「働きがいのある会社」ランキングにも2年連続で選出されています。

株式会社SmartHRについては、関連記事「株式会社SmartHRの年収は高い?給与制度や選考フローを徹底解説」でも詳しく紹介しています。

株式会社ユーザベース|経済情報プラットフォームの国内代表企業

株式会社ユーザベースは、情報プラットフォーム「SPEEDA」、経済ニュースプラットフォーム「NewsPicks」を提供するSaaS企業です。企業・業界情報プラットフォームとしては国内でも先行するサービスで、「経済情報の力で、誰もがビジネスを楽しめる世界をつくる」をパーパスに掲げています。

「SPEEDA」は大手上場企業を中心に2,500社以上が導入、「NewsPicks」の会員数は1,100万人以上です。

コアタイムなしのスーパーフレックス制度や、7日間連続休暇を年2回取得できるロングバケーション制度など、柔軟な働き方の体制を整えています。

株式会社ユーザベースについては、関連記事「株式会社ユーザベースの平均年収は759万円!激務で大変?働き方や福利厚生なども紹介」でも詳しく紹介しています。

株式会社アンドパッド|建設DX市場のシェアNo.1企業

株式会社アンドパッドは、クラウド型建設プロジェクト管理サービス「ANDPAD」を提供するSaaS企業です。建設SaaS市場を切り拓いた代表企業として、シェアNo.1を8年連続で獲得しており、近年は施工管理を起点に受発注・アルバイト管理など周辺領域へのプロダクト展開も進めています。

利用社数は26万社、ユーザー数は69万人にのぼり、2012年の創業から第2創業期にあるとされ、各部署が連携し製販一体の体制構築を進めています。

株式会社アンドパッドについては、関連記事「株式会社アンドパッド平均年収は515万円!建設現場アプリ、シェアNO.1の成長企業」でも詳しく紹介しています。

株式会社マネーフォワード|バックオフィスSaaSを束ねるコンパウンドSaaSの代表格

株式会社マネーフォワードは、事業者向けサービスプラットフォーム「マネーフォワード クラウド」、資産管理・家計管理ツール「マネーフォワード ME」を提供するSaaS企業です。複数プロダクトを組み合わせて提供する「コンパウンドSaaS」の代表格として知られ、経理・労務・人事・請求書などをクラウド上で一元管理できる点が特徴です。

「マネーフォワード クラウド」の利用事業者数は40万を突破、「マネーフォワード ME」のユーザー数は1,730万人を超えています。

全メンバーがリモートワークを基本としつつ、原則週2日(推奨週3日)の出社を組み合わせた働き方を採用しています。

株式会社マネーフォワードについては、関連記事「マネーフォワードへの転職は難しい?中途採用の難易度・年収・求められる人物像を解説」でも詳しく紹介しています。

株式会社エス・エム・エス|介護・医療領域に特化した業界最大手SaaS企業

株式会社エス・エム・エスは、介護事業者向け経営支援クラウドサービス「カイポケ」、介護職向け人材紹介「カイゴジョブエージェント」を提供するSaaS企業です。介護・医療・キャリア領域に特化したSaaS企業の中では売上高トップクラスで、保険請求・業務支援から人事・労務、金融、購買まで、経営を支える40以上のサービス・機能を単一プラットフォーム上に集約している点が特徴です。

「カイポケ」は全国5万以上の事業所に導入されており、アジア・オセアニアを中心に17の国と地域で事業を展開しています。

19時30分完全退社や2時間単位の有給休暇取得など、メリハリのある働き方を推奨しています。

株式会社エス・エム・エスについては、関連記事「株式会社エス・エム・エスの平均年収は503万円!医療介護に特化した上場企業」でも詳しく紹介しています。

株式会社データX|データマーケティングSaaSで急成長する新興企業

株式会社データXは、データマーケティングツール「b→dash」、経営管理システム「kpiee」を提供するSaaS企業です。売上に直結する営業・マーケティング支援を行う「フロントSaaS」市場で国内2位のARRを創出しているとされる急成長企業で、データの加工統合からAIへの指示までノーコードで対応できる点が特徴です。近年はAIを活用した顧客対応の最適化機能の拡充も進めています。

「b→dash」の累計導入社数は1,300社を突破しています。

平均年齢26.5歳と若手中心の組織で、年4回の昇級昇格・目標再設定やグレード制など、成長を可視化する仕組みを整えています。

株式会社データXについては、関連記事「データXの年収はいくら?年齢・役職別給与や福利厚生、転職難易度を解説」でも詳しく紹介しています。

株式会社Kubell|国内最大級のビジネスチャットを展開する企業

株式会社Kubellは、中小企業向けビジネスチャット「Chatwork」を提供するSaaS企業です。ビジネスチャット市場の草分け的存在で、近年はチャット経由で会計・労務・総務などのバックオフィス業務をアウトソースできる「BPaaS」サービスへと事業の軸足を広げています。

導入社数は98.9万社、登録ID数は809.4万(2026年3月末時点)にのぼり、ソフトウェア提供にとどまらず業務プロセスそのものをクラウド経由で提供する事業モデルへの転換を進めている点が他社との違いです。

コミューン株式会社|コミュニティサクセスSaaSの先駆企業

コミューン株式会社は、コミュニティサクセスプラットフォーム「Commune」、カスタマーサクセスマネジメントツール「SuccessHub」を提供するSaaS企業です。コミュニティサクセスSaaSという領域を国内で切り拓いた先駆企業の一つで、近年は顧客向けのコミュニティ運営に加え、社内・パートナー向けのコミュニケーションを支える「Commune for Work」にも展開領域を広げています。

「Commune」は大手企業を中心に数百社が導入しています。2025年には総額55億円の資金調達を実施しています。

スマートキャンプ株式会社|国内最大級のSaaS比較プラットフォームを運営する企業

スマートキャンプ株式会社は、SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、インサイドセールス代行サービス「BALES CLOUD」を提供するSaaS企業です。「BOXIL」は国内最大級のSaaS比較プラットフォームで、比較サイトの運営で得た知見をインサイドセールス支援事業にも活かす両輪展開が特徴です。

2019年11月からマネーフォワードグループに参画しており、会員数は25万人を突破、口コミ5万5,000件、掲載サービス数4,000件超(サービス提供開始から10年間の累計)という規模を誇ります。

海外で注目のSaaS企業5選

続いて、海外で注目のSaaS企業を5社ご紹介します。

Salesforce.com|CRM市場の圧倒的リーダー

Salesforce.comは、営業支援・顧客管理を担うCRMプラットフォーム「Salesforce」を提供するSaaS企業です。IDC(International Data Corporation)の調査で12年連続CRMプロバイダー1位を獲得しており、2024年のグローバルシェアは20.7%にのぼります。近年は自律型AIエージェント基盤「Agentforce」を展開し、CRMデータを活用してAIが商談対応や業務処理を代行できる仕組みへと進化しています。

CRMデータ基盤とAIエージェントを一体で提供できる点が、後発のAIエージェント系サービスとの大きな違いです。買収を通じてマーケティングオートメーションやデータ分析など周辺領域にも事業を拡大しています。

Google Inc|「Google Workspace」を提供するグローバルSaaS企業

Google Incは、Gmail・カレンダー・ドライブ・チャットなどをまとめたグループウェア「Google Workspace」を提供するSaaS企業です。法人向けグループウェア市場で主要プレイヤーの一角を占め、「Google Workspace」は全世界で500万社以上、5,000万ユーザー以上に導入されているとされます。近年は生成AI「Gemini」をWorkspaceの全アプリに統合しており、複数のAIエージェントを業務データに基づいて運用できる「Gemini Enterprise」の提供も進めています。

クラウドインフラ市場でも「Google Cloud」がAWS、Azureに次ぐ規模のシェアを持っています。

Square, Inc(Block, Inc.)|中小事業者向け決済SaaSのパイオニア

Square, Incは、スマートフォンやタブレットで使える決済端末「Square Reader」をはじめ、POSシステム、オンライン決済、請求書発行、店舗管理ツールを提供するSaaS企業です。中小企業向け支払い処理サービスのパイオニアとして知られ、米国を中心に中小事業者向け決済サービスの代表的存在です。決済事業に加えて暗号資産関連事業なども展開する点が他の決済SaaS企業との違いで、2021年に社名をBlock, Inc.に変更し、事業の多角化を進めています。

売上管理や在庫管理、顧客データ分析の機能も決済基盤と統合しており、店舗運営に必要な機能をワンストップで提供しています。

Zoom Video Communications, Inc.|Web会議市場で高いシェアを維持する代表企業

Zoom Video Communications, Inc.は、ビデオ会議ツール「Zoom Meetings」を提供するSaaS企業です。新型コロナウイルス流行時の急速な普及以降も高いシェアを維持しており、国内企業を対象にした調査では、Web会議システムの導入企業のうち6割前後がZoomを利用しているとの結果があります。AI機能「AI Companion」は会議の録画・文字起こし・チャットログといった会議データを起点にAIが要約や議事録作成を行う点が特徴で、文書やメールを起点とする他社のAIアシスタントとはアプローチが異なります。

音声通話、チャット、ウェビナー、仮想会議室などを含む多機能なオンラインコラボレーションプラットフォームを提供しています。

Microsoft Corporation|クラウド・SaaS・PaaS・IaaSを幅広くカバーする総合テクノロジー企業

Microsoft Corporationは、クラウド版Officeやコラボレーションツールをまとめた「Microsoft 365」、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」を提供するSaaS企業です。クラウドインフラ市場では、AWSに次ぐ世界2位級のシェア(約20%前後)を持つとされ、Microsoft Cloud全体の四半期売上高は500億ドルを突破するなど、クラウド事業が成長を牽引しています。AIアシスタント「Copilot」をWord・Excel・PowerPoint・Outlook・Teamsなど日常業務アプリ全体に統合しており、近年は自社モデルに加え他社の大規模言語モデルも選択できるようマルチAIモデル対応を進めています。

OS「Windows」やオフィススイート「Microsoft Office」の開発でも知られています。

SaaS企業の主な分類

SaaS企業は、業務領域などによって主に以下の4つのカテゴリーに分類できます。

カテゴリ代表サービス代表企業主な用途
人事・労務系SaaS採用管理システム、人事評価システム、労務管理システム、タレントマネジメントSmartHR、freee人事労務人材採用、人材育成、評価、労務管理の効率化
財務・会計系SaaSクラウド会計ソフト、請求書発行システム、経費精算システムfreee会計、ラクス(楽楽精算・楽楽明細)、マネーフォワード クラウド会計処理、請求・支払い、経費精算、キャッシュフロー分析
営業・マーケティング系SaaSSFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理)システム、MAツールSansan、Salesforce、スマートキャンプ(BOXIL)見込み顧客の獲得、提案、契約管理、顧客管理
業界特化型バーティカルSaaS建設プロジェクト管理、医療・介護支援クラウド、店舗向けPOSアンドパッド、エス・エム・エス、3Sunny、スマレジ特定業界・分野に特有の課題解決

SaaS企業を比較するときのポイント

数あるSaaS企業を比較する際に役立つ判断軸をご紹介します。転職先を検討する場合はもちろん、情報収集や企業分析の視点としても活用できます。この後の企業紹介を読む際にも、以下の軸を意識すると理解が深まります。

企業の成長フェーズを見る

企業の安定性や事業基盤、仕事の進め方は成長フェーズによって大きく変わります。大手企業は事業基盤が安定しており、決められた役割の中で成果を目指す形になりやすい一方、設立間もないスタートアップは体制が整っていない分、一人ひとりの業務範囲が広く、裁量を持って動きやすい傾向があります。

扱うプロダクトや顧客層を見る

興味を持った企業のプロダクトが、競合他社と比べて優位性を持っているかを確認しましょう。機能やクオリティ、利便性、価格などの強みは、今後の成長性を判断する材料になります。

また、多くはB2B SaaSですが、大企業(エンタープライズ)向けか、中小企業・スタートアップ向けかによって特徴は変わります。エンタープライズ向けは導入決定までに時間がかかる分、大口契約で安定した収益を見込みやすい傾向があります。中小・スタートアップ向けは契約獲得のスピード感がある一方、解約率も高くなりやすく、継続利用を促す工夫が重要になります。

導入実績・シェアを見る

導入社数やシェアは、各社の市場での立ち位置を測る分かりやすい指標です。同じカテゴリの企業同士でシェアや導入社数を比較すると、業界内でのポジションの違いが見えやすくなります。ただし、導入規模が大きい企業ほど優れているとは限らず、成長フェーズや対象顧客層によって適切な比較軸は変わる点に注意が必要です。この後の企業紹介でも、各社の導入実績やシェアをあわせてご紹介しています。

SaaS特有の指標も参考にする

SaaS企業をより深く比較したい場合は、チャーンレート(解約率)やARR(年間経常収益)、NRR(売上継続率)などの指標も参考になります。これらは顧客に継続して利用されているかや、事業が安定して成長しているかを判断する材料です。上場企業であればIR資料などで公開されていることもあります。

単一プロダクトか複数プロダクト展開かを見る

自社で展開するプロダクトが単一か複数かも、比較する際のポイントです。強力な優位性を持つ単一プロダクトで成長している企業もありますが、顧客数拡大が頭打ちになる可能性もあるため、近年はマルチプロダクト化を進めるSaaS企業が増えています。複数プロダクト展開の姿勢や開発状況も確認しておくとよいでしょう。

同じカテゴリの企業を並べて比較する

人事・労務系であればSmartHRとfreee人事労務、財務・会計系であればfreee会計とマネーフォワード クラウドのように、同じ領域の複数サービスを比較すると、それぞれの強み・弱みがより具体的に見えてきます。本記事の一覧表もあわせて活用してください。

SaaS企業が成長している理由

SaaS市場は、企業のDX推進やクラウドサービスの普及を背景に拡大を続けています。初期費用を抑えて導入しやすく、インターネット環境があれば利用できる利便性から、業種や企業規模を問わず導入が進んでいます。

さらに近年は生成AIとの連携や、複数のサービスを組み合わせて提供する「コンパウンドSaaS」が広がっており、今後も市場の成長が期待されています。

よくある質問(FAQ)

SaaS企業とは?

SaaS企業とは、インターネット経由で利用できるソフトウェア(Software as a Service)を開発・提供する企業のことです。パソコンやサーバーへのインストールが不要で、Webブラウザからログインするだけで利用でき、月額・年額のサブスクリプション課金が主流の料金体系です。会計・人事労務・営業支援・建設管理など、業務領域や業界ごとに特化したサービスを提供する企業が数多く存在します。

日本の代表的なSaaS企業は?

労務管理領域のSmartHR、会計領域のfreee・マネーフォワード、名刺管理・営業DX領域のSansan、グループウェア領域のサイボウズ、建設DX領域のアンドパッドなどが、それぞれの領域でシェアNo.1クラスの実績を持つ代表的な国内SaaS企業として挙げられます。業界特化型では、介護領域のエス・エム・エス、医療領域のUbieや3Sunnyなども、各分野で存在感を示しています。

日本の大手SaaS企業にはどこがありますか?

売上規模や上場企業という観点では、マネーフォワード、freee、Sansan、SmartHR、サイボウズ、アンドパッドなどが代表的な大手SaaS企業です。いずれも特定の業務領域や業界でシェアNo.1クラスの実績を持ち、複数プロダクトを展開する「コンパウンドSaaS」化を進めている企業も多く見られます。詳しい各社の事業規模は、本記事の企業紹介や比較一覧表もあわせてご確認ください。

SaaS企業は上場企業が多いですか?

国内の代表的なSaaS企業には、マネーフォワード、freee、Sansan、サイボウズなど上場企業も多くあります。一方で、SmartHRやアンドパッドのように未上場ながら急成長している企業もあります。

SaaS企業はどのように比較するとよいですか?

「代表サービスと市場での立ち位置」「導入社数・シェアなどの導入実績」「単一プロダクトか複数プロダクトか」「企業の成長フェーズ」「チャーンレート・ARRなどのSaaS特有の経営指標」を軸に比較すると、企業ごとの違いを把握しやすくなります。同じカテゴリの企業同士を並べて比較する視点も有効です。詳しくは本記事の「SaaS企業を比較するときのポイント」もご参照ください。

SaaS企業とIT企業の違いは?

IT企業は情報技術(IT)に関わる事業全般を手がける企業を指す幅広い概念で、システム開発の受託、ITコンサルティング、ハードウェア製造なども含まれます。一方SaaS企業は、その中でも「自社開発したソフトウェアをサブスクリプション型で提供する」ビジネスモデルを採る企業を指します。受託開発中心のSIer(システムインテグレーター)とは異なり、自社プロダクトの継続的な機能改善や、チャーンレート・ARRといったSaaS特有の経営指標をもとに事業成長を図る点が特徴です。

まとめ

SaaS企業には、人事・労務、会計、営業支援、建設、医療などさまざまな領域があり、それぞれ強みや提供するサービスが異なります。

企業を比較する際は、代表サービスや導入実績、市場での立ち位置、成長フェーズなどを確認すると違いが分かりやすくなります。

気になる企業が見つかった方は、各社の公式サイトや関連記事もあわせて確認し、自分に合った企業研究を進めてみてください。

そのうえで、実際にSaaS企業への転職を検討したい方は、キャリア・エックスの求人一覧をご覧いただくか、キャリアアドバイザーへの相談もあわせてご活用ください。

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東海林 浩樹

この記事の監修者

東海林 浩樹 コンサルタント

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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