「IT業界 やめとけ」は本当?将来性の高いSaaS分野で働くメリットと転職のポイント

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IT業界への転職を検討している方の中には、インターネットで情報収集をしている際に、「IT業界はやめとけ」という言葉を目にした方も多いのではないでしょうか。

IT業界は高収入というイメージがある一方で、長時間労働や高ストレスなどのネガティブな側面も指摘されています。しかし、IT業界を一括りにして語ることは難しく、業界内にも様々な領域や企業が存在します。

本記事ではIT業界の実情を踏まえつつ、将来性の高いSaaS分野に注目。SaaS業界で働くメリットや転職のポイントを解説します。IT業界への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

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「IT業界はやめとけ」と言われる理由

そもそもなぜ「IT業界はやめておけ」と言われるのでしょうか。理由について詳しく見ていきましょう。

長時間労働を強いられるため

IT業界の抱える問題点として、まず長時間労働と高ストレスが挙げられます。
IT企業の多くが受注型ビジネスを主軸としているため、客先常駐や厳しい納期に追われることが多く、エンジニアは長時間労働を強いられがちです。

場合によっては残業が月100時間を超え、泊まり込みで納期に間に合わせるケースも。システム障害やトラブルが発生した場合は、緊急で対応する必要があるため、責任も重く、高ストレスになるプロジェクトも多くあります。

また、あらかじめ予算と納期が決められているプロジェクトも多く、過酷な労働環境になってしまうことも。リソース不足でも納期を伸ばすことができず、退職者が出てもすぐに後任を採用できるわけではないので、休日返上で対応する場合も珍しくありません。

常に学び続けなければならないため

「IT業界はやめておけ」と言われる理由は、長時間労働や高ストレスだけではありません。IT業界は技術の進化が目まぐるしく、常に最新の技術やトレンドをキャッチアップし、自身のスキルをアップデートすることが求められます。

しかし、客先常駐では自社の技術力を向上させる機会が限られ、スキルアップが難しくなります。また、就業時間外や休日などに資格やスキル習得に向けた勉強時間を捻出するケースも。

「業務時間外や終日に無給で勉強させられるのは苦痛」と感じてしまう人もいるようです。

問題視されている多重下請け構造にあるため

上述した長時間労働や高ストレスのもう1つの要因。それはIT業界における「多重下請け構造」です。多重下請け構造とは、元請け企業が受注したプロジェクトを複数の下請け企業に再委託する仕組みです。

IT業界では、大規模なシステム開発プロジェクトなどで多重下請け構造がよく見られます。多重下請け構造は、専門性の高い作業を外部企業に委託できるメリットがある一方で、最終的な下請け企業ほど利益率が薄くなります。

コストを削減するために、下請け企業は従業員の賃金を抑えたり、長時間労働を強いたりする傾向があります。これが労働条件の悪化につながっているのです。

IT業界を構成するさまざまな分野


IT業界と言ってもその分野はさまざまで、「何をつくるのか」「どんな会社で働くのか」によって業務内容や求められるスキルも変わっていきます。ここからはIT業界を分類し、どんな分野があるのか詳しく解説します。

ソフトウェア業界

ソフトウェアとは簡単にいうと「コンピューターに命令を出すプログラム」のことを指します。ソフトウェア業界ではこうしたソフトウェアの開発が主な業務になります。

例えば、コンピューター上のシステムを制御するオペレーティング・システム(OS)や業務アプリケーションの開発が代表的な例になります。システムを設計するSEや実際のプログラミングを行うプログラマなど、多くのITエンジニアがこのソフトウェア業界で活躍しています。

ハードウェア業界

PCやスマホの本体、キーボードやマウス、プリンタなどの周辺機器、ゲーム機や家電製品、それらを動かす電気回路などをハードウェアと呼びます。

こうした製品を扱っているのがハードウェア業界です。機器を動作させるシステムを開発する組み込みエンジニア、制御系エンジニア、機械エンジニアが活躍しています。

システムインテグレーター業界

いわゆるSIerと呼ばれるシステムインテグレーター(情報処理サービス)業界もIT業界を構成する分野の一つ。企業の課題に応じたシステムを企画、設計、開発、保守するサービスを提供しています。

SIerではソフトウェアはもちろん、ハードウェアの開発に携わることもあるため、上述したSE/PGだけでなく、組み込み・制御・機械分野のハードウェアエンジニアも活躍しています。

Web・インターネット業界

Webサイトの制作・運営やインターネットサービスを手がけているのが、Web・インターネット業界。

コーポレートサイトやECサイト、インターネット広告、Webサービスなどを手がけ、Webディレクター、Webデザイナー、UI/UXデザイナー、コーダー、広告運用ディレクターなどが活躍しています。

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IT業界の中でも注目のSaaS分野について


上記で分類した他にも、近年特にIT業界の中で注目を集めている分野があります。それがSaaS(Software as a Service)です。

SaaSとは、クラウドを通じてソフトウェアを提供するサービス。ユーザーは必要な機能を必要な分だけ利用し、その対価を支払うサブスクリプションモデルが主流となっています。


SaaS市場は年々成長を続けていて、ITR市場調査によると2022年度のSaaS市場規模は760億円となり、前年対比128%と拡大傾向にあります。(参考:SaaS業界は今後も伸び続ける?特徴や年収、転職難易度を解説)この成長性と将来性の高さから、近年、多くのIT企業がSaaS分野に参入しているのです。


SaaS企業の特徴は、自社サービスの開発と提供に注力していることです。
受注型ビジネスとは異なり、自社サービスを継続的に改善・進化させることでユーザーを獲得し、月額課金などのストック型収益を得ています。これにより安定的な収益基盤を築くことができるのです。

SaaS企業で働くメリット

ではSaaS企業で働くメリットにはどんなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

最先端技術に携われる

SaaS企業で働くメリットは、何よりも最先端技術に携われること。
SaaS企業は自社サービスの競争力を高めるために、AIやビッグデータ、クラウドなどの最新技術を積極的に取り入れています。エンジニアは常に新しい技術にチャレンジし、スキルアップを図ることができます。

開発や技術習得に専念できる

SaaS企業ではプロダクト志向が強く、技術に集中して自社サービスの改善に取り組むことができます。受注型ビジネスとは異なり、顧客の要望に振り回されることなく、サービスのクオリティ向上に注力できる環境があります。

ユーザー目線でサービス改善に取り組める

SaaS企業では自社サービスに対するユーザーの反応やフィードバックを直接得られるため、ユーザー視点でサービスを進化させるやりがいを感じられます。

安定した収益を期待できる

SaaS企業のストック型収益モデルにより、安定した収益が期待できます。売上が積み上がっていくことで企業の収益基盤が安定し、長期的なキャリア形成が可能となります。

SaaS企業を選ぶポイント


SaaS分野へ転職を考える際は、いくつかのポイントを押さえておきましょう。

自社サービスを持っているかどうか

まず重要なのは、自社サービスを持つ企業を選ぶことです。自社サービス開発に注力している企業では、技術力を存分に発揮できます。

明確なビジョンがあるか

SaaS企業の選定では、市場の成長性と企業の将来ビジョンを確認することが欠かせません。成長市場に位置するサービスを提供し、明確な将来ビジョンを掲げている企業で働くことで、エンジニアは長期的なキャリア形成が可能となります。

自分のスキルを活かせるか

自分の強みとサービスとのマッチングを考えることも重要です。自分の得意とする技術分野やスキルセットがサービス開発に活かせるか、サービスの社会的意義に共感できるかなど、自分との適合性を見極めましょう。

IT/SaaS業界に向いている人の特徴

IT業界の中でも注目度の高いSaaS企業ですが、入社のハードルは決して低くはありません。

SaaS企業ではどんな人が求められ、活躍できる傾向にあるのでしょうか。向いている人の特徴について詳しく見ていきましょう。

変化に適応できる柔軟性がある

SaaS企業は急速に成長・変化する傾向にあります。


新しい技術の導入や事業戦略の変更など、変化に柔軟に適応できる人材が求められます。

自発的に学習する意欲がある

SaaSの世界では技術の進歩が速いため、常に新しい知識やスキルを学ぶ必要があります。


自発的に学習し、スキルアップする意欲が重要です。

ユーザー目線で思考できる

SaaSはユーザー目線でサービスを開発・改善することが求められます。


ユーザーの要望や課題を理解し、ユーザー目線で考えられる人材が適しています。

データ分析力がある

SaaSでは、ユーザーの行動データなどを分析し、サービス改善に活かすことが重要です。


データ分析力とデータに基づく意思決定力が求められます。

高いコミュニケーション力がある

SaaS企業では、エンジニアとマーケターなど、異なる職種の人々と協力する機会が多くなります。


円滑にコミュニケーションできる人材が適しています。

問題解決能力がある

SaaSの開発・運用では技術的な問題やユーザーからの要望など、様々な問題が発生します。


問題を的確に把握し、解決策を見出せる能力が重要です。

セルフマネジメント力がある

SaaS企業では裁量権が大きい分、自己管理が求められます。


自らの仕事を適切に管理し、生産性を高めていく能力が必要です。

チャレンジ精神がある

SaaSの世界では、新しい技術や手法にチャレンジする機会が多くあります。


失敗を恐れずにチャレンジする精神を持つ人材が適しています。

以上のような特徴を持つ人材は、SaaS企業で活躍しやすいといえるでしょう。
SaaSの世界で成長しイノベーションを起こすためには、これらの資質を伸ばしていくことが大切です。

ただし、これらの特徴はあくまで一般的な傾向であり、個人の適性はそれぞれ異なります。
自分の強みや志向性を見極め、SaaS企業との適合性を判断することが重要です。SaaS企業で働くことに魅力を感じる人は、ぜひその特徴を活かしてキャリアを築いていってください。

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IT/SaaS業界に向いていない人の特徴


一方で、以下のような方はSaaS企業に向いていないかもしれません。

変化を嫌う

SaaS企業では、技術や市場の変化に合わせて柔軟に対応することが求められます。

変化を嫌い、既存の方法に固執する人は適応が難しいかもしれません。

受け身の姿勢

SaaS企業では自発的に学習し、新しいアイデアを提案することが重要です。


受動的な姿勢では、変化のスピードについていくことが難しいでしょう。

自分の専門分野に固執する

SaaSの開発には、様々な技術やスキルが必要とされます。

自分の専門分野だけにこだわり、他の分野に興味を示さない人は、SaaSの多様性に適応しづらいかもしれません。

データや数値に疎い

SaaSでは、データ分析に基づく意思決定が重要視されます。

データや数値に苦手意識がある人は、データドリブンな企業文化に馴染みにくいかもしれません。

人とのコミュニケーションが苦手

SaaS企業では、様々な部門や職種とのコラボレーションが必要不可欠です。

コミュニケーションが苦手で、チームワークを好まない人には向いていないかもしれません。

課題や問題から目を背ける

SaaSの開発・運用では、技術的な問題やユーザーの要望への対応など、様々な問題が発生します。

問題から逃避したり、他人に責任を押し付けたりする人は適していません。

他人に依存する

SaaS企業では、自律的に仕事を進めることが求められます。

他人に依存し、自分で考えて行動することが苦手な人は、SaaSの環境で力を発揮しにくいかもしれません。

安定志向が強い

SaaS企業は成長性が高い反面、変化が激しく、ある程度のリスクを伴います。

安定志向が強く、リスクを極端に嫌う人は、SaaSの世界に適応しづらいかもしれません。

しかし、こうした特徴は後天的に改善できます。SaaS企業で働くことに魅力を感じるのであれば苦手な部分を克服し、必要なスキルを身につけていく努力をしましょう。

自分の特性を理解し、SaaS企業との適合性を見極めることが重要ですが、完璧な適性を求める必要はありません。自分の強みを活かしつつ、苦手な部分を改善していく姿勢があれば、SaaS企業で活躍できる可能性は十分にあるでしょう。

「IT業界はやめておけ」は嘘!今注目のSaaS業界への転職もおすすめ


IT業界には長時間労働や高ストレスなどの課題がありますが、業界全体を一括りに語ることはできません。

IT業界の中でもSaaS分野は将来性が高く、魅力的なフィールドといえます。特にエンジニアの方は最先端技術に触れ、自社サービスの改善に注力できます。
また、ストック型収益による安定性や、ユーザー目線でのサービス開発など、SaaS分野ならではのメリットを享受できるでしょう。

「IT業界はやめとけ」という言葉に惑わされることなく、自分のキャリアビジョンを描き、その実現に向けて最適な企業を選びましょう。
SaaS業界で活躍したい方はぜひ本記事を参考に、理想の転職を実現してください。

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東海林 浩樹

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。
様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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