Ubie(ユビー)株式会社 | キャリア・エックスの目

キャリア・エックスの目

社会人生活を数年送ってきた今、世界が日に日に変わっていくのを感じる。自分の強みも少しずつ見えてきた。だからと言って、自分のためだけじゃない、社会の役に立ちたい。そんな風に転職を考えている方は多いのではないでしょうか?

「キャリア・エックスの目」では、公開情報からだけでは分からないエマージング・カンパニーの成長性、市場価値、求める人物象など、キャリア・エックスならではの情報をお届け。新しい視点と視座が、思いもよらない社会課題解決企業との出合いをもたらします。

【Vol.1 Ubie AI Consulting    Ubie(ユビー)株式会社】

  • 世界3位のデータ量でAI問診サービス「Ubie(ユビー)」を提供
  • 70億人の健康へ貢献する医療AIスタートアップ
  • 想定時価総額3.5兆円を目指す、ヘルステックベンチャー!

コロナ禍により時限的に日本でも遠隔診療が認められるなど、変革が加速しているヘルスケア業界。その中でインド、アメリカに続き世界3位のデータ量(エビデンスに基づいた約5万件の論文)を保有し、“問診”に特化したAI問診プロダクト「AI問診Ubie」を提供しているのがUbie AI Consulting(ユビー株式会社)だ。

特に今、自分はコロナであるのかないのか、病院へ行くべきか行かなくてもよいか判断に悩む人が多いなかで、2020年5月より新規機能「COVID-19トリアージ」支援システムを追加したことで注目を集めている。これは、従来であれば院内で患者さまの容態を聞き、個室へ誘導するなどの対策をとっていたものを、厚生労働省のガイドラインに沿って、「AI問診Ubie」を使って事前にすべての症状をスクリーニング。関連症状が確認された場合に、医療機関にアラートを表示するものだ。院内滞在時間を少なくするため、患者さまの自宅など院外で問診できるよう、「AI問診Ubie」導入医療機関のホームページ上から来院前に問診できる機能も追加した。

この「AI問診Ubie」は、“AI”というだけあり、入力した症状からおよそ5つの病名を仮診断、直接カルテに接続している。外来における問診時間を約3分の1に短縮できるため、患者さまは待ち時間が減り、病院に行くことで他の病気がうつるリスクも軽減できる。  この恩恵を受けているのは患者さまだけではない。医療機関における現状の大きな課題解決にも繋がっているのだ。リクルートドクターズキャリア「429人の働く実態 働き方改革 医師のホンネ」によると、業務の中で負担が大きいと感じるものでは「診療以外の事務作業」が23.8%と「当直・オンコール(31%)」に続いて2位となっている。

また、今の働き方は過重だと思うかという問いに対しては、実に60%もの医師が「過重」と答えている。

働き方を改善したいと願うのは、もはや医師一個人、一医療機関だけの問題ではなくなりつつある。2020年3月の厚生労働省「医師の働き方改革に関する検討会」で取りまとめられた報告書に、2024年4月以降、研修医や高度技能の獲得を目指す医師の時間外労働上限は「1860時間」までと定められたからだ。(※この1860時間ですら、一般労働者の「過労死ラインの2倍」)これにより、医師の過酷な労働環境を国および医療機関は改善せざる負えない状況となった。

 TVドラマ『ドクターX』でも「医師免許がいらない仕事は一切致しません」という名セリフがあるが、診療以外の事務作業のうち多くを占めるのが紙の問診票を電子カルテに移行するための入力作業だと言われている。この作業を「AI問診Ubie」は「業務効率化」で応え、削減。このことにより、人間にしか出来ない患者さまとの温かなコミュニケーションに集中できる。

これら導入メリットにより「AI問診Ubie」は、⻲⽥総合病院糖尿病内分泌内科・慶應義塾大学病院・社会医療法人財団 董仙会 恵寿総合病院・順天堂大学医学部附属順天堂医院・東京大学医学部附属病院・長野中央病院の6機関で、2019年7月より業務効率化に向け導入・試験導入・共同研究を開始している。

さらには、「AI問診Ubie」に加えて、患者さま自身が適切な医療を探すことのできる「AI受診相談ユビー」を2020年4月にローンチ。この2つのプロダクトの拡販を加速するため、医療品卸のスズケンより2020年6月、総額約20億円の資金調達にも成功した。患者さま、医師、医療機関共にWin-Winとなる功績が認められたと言えよう。

「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」ことを目指し、医師とエンジニアが2017年5月に創業した同社。アクセンチュア、BCGなどコンサルティングファームでコンサルを経験した人、製薬業界でMRを経験した人、リクルートや楽天、DNAなど事業会社で営業を経験した人、メーカーでクラウドの立ち上げを経験した人、プログラマー、システムエンジニア経験者などなど、若く意欲的な人材が世界を舞台に想定時価総額3.5兆円を達成する日もそう遠くはない。経営者の考えとして、入社時にはストックオプションが全員に付与される。創業期だからこその好待遇と70億人の健康に貢献できる社会的意義、マーケット規模を見逃す手はない。

東海林 浩樹

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。
様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

関連記事