SaaSとは?代表例とともに分かりやすく解説!PaaSやIaaSとの違いも

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

SaaS転職

近年、ビジネスシーンでよく耳にするようになった「SaaS」。


本記事ではSaaSについての解説から始まり、代表的なSaaSの一例、「PaaS」や「IaaS」との違い、そして、SaaS導入のメリット・デメリットを解説します。


ぜひ、最後まで読み進めて頂ければ幸いです。

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SaaSとは?

SaaSとは、正式には「Software as a service」といいます。これを略してSaaS(サーズまたはサース)と呼んでいます。

これまでのソフトウェア配布モデルでは、ユーザーはソフトウェアを購入してインストールする必要がありました。

しかしSaaSでは、ユーザーはソフトウェアを所有するのではなく、必要な機能をインターネット経由で利用することができます。

ホリゾンタルSaaSとバーティカルSaaS

SaaSには汎用型の「Horizontal SaaS(ホリゾンタルサース)」と特化型の「Vertical SaaS(バーティカルサース)」の二種類があります。


ホリゾンタルSaaSとは、ビジネスチャットや会計ソフトなどの、どんな業界・企業でも共通する機能を提供するSaaSです。

一般的に「SaaS」という場合はこのホリゾンタルSaaSを指すことが多いでしょう。


一方で、バーティカルSaaSは、農業や建築業、医療など業界に特化したSaaSを指します。

例を挙げると、インターネットやデータを活用して農業の効率化を目指す「アグリテック型SaaS」、外来予約の効率化やオンライン診療を実現する「ヘルステック型SaaS」などがあります。

SaaS、PaaS、IaaSの違いとは?

PaaS、IaaSとの違い

「SaaS」と「PaaS」や「IaaS」は、どれもクラウドサービスに関する言葉だということは共通していますが、それぞれ違いがあります。


主に、利用者とベンダーの間の責任範囲や、提供されるサービスの範囲などに違いがあります。

PaaSとは

特定のソフトウェアを動かす為のプラットフォームをインターネット経由で提供するサービスです。


主にシステム開発で使われ、自社で用意するよりも少ない時間とコストで、環境開発を構築できます。


Amazon web servicesやGoogle cloud Platformなどが代表的なサービスとして挙げられます。

IaaSとは

IaaS(Infrastructure as a Service)とは、CPUやストレージなどのネットワークインフラを、インターネット経由で提供するサービスです。


クローズドなネットワークを基盤から構成できるため、セキュリティレベルも拡張性も高いです。


その反面、使いこなすためにはそれ相応の知識や技術が要求されます。

SaaSやIaaSと比べて、利用開始までに時間がかかり、料金も高いです。


Amazon Elastic Compute Cloud、Microsoft Azure、Google Compute Engineなどが代表的なサービスとして挙げられます。

SaaSで使用される価格設定モデル

SaaSで使用される価格設定モデル

SaaSビジネスを行っていく上で重要なのが、価格の設定です。ユーザーが製品やサービスを利用するために支払う方法とその金額は、価格設定モデルと呼ばれ、主に6つのモデルに分類されます。

定額価格モデル

1つのプロダクトにつき、1種類の値段を設定する、シンプルなモデルと言えます。


料金形態がシンプルなので、収益、解約率などの数字の管理が簡単で、顧客側にも理解されやすく、売りやすいのがメリットになります。


デメリットは、プロダクトも金額も固定されている為、顧客に合わせたカスタマイズができません。顧客によっては、必要のない機能も含まれているが、その分の料金も支払っていると不満を抱く可能性があるでしょう。


また、料金が一律であるため、想定以上の売上が望めないこともデメリットと言えます。

使用量ベースモデルの価格設定

顧客側から見ると使った分だけ支払うモデルで「従量課金制モデル」とも呼ばれています。


メリットは、顧客から料金の納得を得やすいことが挙げられます。全機能を利用でき、金額が上がる要因も事前に把握できるため、顧客にとって分かりやすい料金モデルの為です。


また、「どんなものか、最初は安い金額で使ってみてから検討したい」という顧客のニーズを取り込みやすく、将来的には利用頻度が高くなり、高単価になるという流れがスムーズに作りやすいことが挙げられます。


デメリットは、使うほど料金が加算されてくことがハードルとなって、顧客に利用を控えられてしまう可能性があります。


そのせいで、本来の機能を使えれば解決できた問題も解決できずに、顧客満足度が低下してしまうかもしれません。

階層ベースモデルの価格設定

複数のバージョンの製品を様々な価格で利用してもらう、近年、SaaSで最も一般的と言える価格設定モデルです。


通常、顧客が選択できるように2~4層の価格プランが準備されていることが多いですが、階層ベースモデルのメリットは、使用量によって価格を変えることなく、幅広いタイプの顧客にアプローチをかけれます。

その分、市場を拡大しやすく、収益の可能性を高めることができ収益予測も立てやすいです。


また、顧客に合わせて各層を調整できる点もメリットとして挙げられます。


デメリットとしては、その複数の層が顧客を混乱させる可能性があります。階層が多くなるほど、顧客の意思決定の複雑さが増し、成約が難しくなります。

ユーザーベースモデルの価格設定

ユーザーベースモデルは、分かりやすく、SaaS企業に人気のある価格設定モデルです。使用人数(アカウント数)に応じた課金モデルです。定額モデルと同様に製品へのフルアクセスを提供するのが通常です。


メリットは、アカウントに追加したい人数に応じて金額が上がるという仕組みが顧客に理解してもらいやすいことです。


デメリットは、使用量ベースモデルと同様にコストが高くなってしまうため、使用することを思い留まらせてしまう点です。

機能ベースモデルの価格設定

ニーズや顧客分類に合わせたプラン設計が可能で、プラン変更でアップセルが期待できる価格設定モデルです。


階層ベースの価格設定では、様々な機能をいろんな階層で利用できる可能性がありますが、機能ベースモデルでは、特定の機能が全て追加料金になります。


デメリットとして、顧客が追加の支払いに消極的になる場合がある点と付加価値を理解できない可能性がある等が挙げられます。

SaaS導入のメリット・デメリット

SaaS導入のメリット・デメリット


ここでは、SaaSを導入するとどんなメリット・デメリットがあるのかを解説します。

SaaSを導入するメリット

SaaSを導入する最大のメリットは、簡単でスピーディにソフトウェアを利用することができることです。


パッケージ版のアプリケーションソフトウェアを利用する場合は、利用するためにハードウェアやミドルウェアを用意して、アプリケーションソフトをインストールする必要があります。


しかし、SaaSのソフトウェアは、個別の端末にインストールする必要がなく、インターネット環境さえ整っていれば、デバイスを問わず利用できます。


また、常に最新の機能やサービスを利用できることもメリットの1つでしょう。導入企業側から見れば、SaaSは管理コストの削減にも繋がります。


SaaSの多くは、サブスクリプションや従量課金制で提供されていますので、ユーザーごとの利用料が決まっていて、人数の変動に応じ、契約プランの変更が行えるため、余分なコストがかからずコストパフォーマンス的にもいいでしょう。

SaaSを導入するデメリット

SaaSを導入するデメリットとしては、まずセキュリティ対策が必要なことが挙げられます。


SaaSは、クラウド上で利用するソフトウェアのため、インターネットに繋がっている以上、外部からの攻撃リスクを考慮しなければなりません。


提供側でセキュリティー対策も講じられていますが、利用する側もID・パスワードの管理を従業員に徹底させるなどの人的な漏洩リスクに注意する必要があります。


また、すでにある程度決まっている型を利用するため、導入までのスピードが速い代わりにカスタマイズ性は低めです。ですので、ソフトウェアのシステムに業務内容を合わせる対応が必要になります。


メリット・デメリットを踏まえた上で、SaaSの導入を検討するといいでしょう。


SaaSサービスでの継続率向上や、CRM構築等にお悩みの方はパキシーノといった専門的な企業に依頼するのもありかもしれません。

SaaSの代表例

SaaSの代表例

SaaSの代表例を見てみましょう。


中にはZoomやGoogle関連などのSaaSという言葉を耳にしたことが無い方でも知っている、または利用したことがあるサービスがあると思います。


・ビジネスチャット:Slack、Chatwork、Microsoft Teams
・Web会議:Zoom、Skype、Google Meet 
・グループウェア:kintone、Asana、J-MOTTO
・社内SNS:THANKS GIFT、LINE WORKS、Workplace from FACEBOOK 
・プロジェクト/タスク管理:Trello、Wrike、Redmine 
・スケジュール管理:Google カレンダー、TimeTree、TeamOn
・CRM/SFA:Salesforce Sales Cloud、eセールスマネージャーRemix Cloud、ちきゅう 
・MAツール:Adobe Marketo Engage、Pardot、KARTE
・会計ソフト:マネーフォワード クラウド、freee会計、やよいの青色申告 オンライン
・ERP:クラウドERP ZAC、NetSuite、Ross ERP


SaaSと聞くと遠い存在に感じる方も、サービス名を聞くと「知っている」「使ったことがある」と身近に感じるのではないでしょうか?

SaaS業界への転職は今が狙い目

いかがでしたでしょうか?


ここまで、SaaSの解説から始まり、SaaSの代表例、PaaS・IaaSとの違い、SaaS導入のメリット・デメリットを解説しました。


SaaS業界は今後も伸びていく業界です。理由としては下記が挙げられます。

・インターネット環境があれば利用可能であること

・リモートワークの一般化など、働き方に変化があった近年にも対応できている

・複数人で同じデータや画像、文章を見ることができるので、社内外での情報共有がスムーズに行える


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こちらの記事とともに、皆さんのお役に立てられれば幸いです。


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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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