【SaaS企業に興味がある人は必見!】SaaS企業でのキャリアパス考察

SaaS転職

SaaSマーケティングプラットフォーム「BOXIL SaaS」を運営するスマートキャンプが公開している「SaaS業界レポート2020」によると、国内のSaaS市場は年平均成長率13%の勢いで急成長をしています。

近年のテレワークを推奨するなどの企業における働き方が大きく変化して、DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環としてSaaSが注目され、成長をさらに加速させています。

急成長中のSaaS業界ですが、日本ではまだ SaaS事業を経験している人材は少ないです。

今のうちに自身のキャリアパスを考えて、SaaS会社で仕事をこなしていけば価値の高い人材と判断されて、オンリーワンの存在になれるでしょう。

この記事では

「SaaS企業はどんな仕事があるのか?」

「どんなスキルや経験があれば有利になるのか?」

「SaaS企業でのキャリアパスは?」

といった疑問を解説していきます。

SaaSとは?

Saasとは?

正式には「Software as a service」です。これを略してSaaS(サース)と言います。インターネットを通じて、アプリやサービスを利用する形態のことをSaaSと言います。

例えばGoogle社のGmail。近年、キャリアメール(~docomo.ne.jpのようなメールアドレス)使えない料金プランを出している携帯通信会社が増えてます。

その対応策としてGmailを利用している人も多いのではないでしょうか?このGmailはGoogle社がクラウド上に構築したメール用のアプリを利用しています。

他にも地図アプリやスマホゲーム等もSaaS一種です。最近、良く耳にする「サブスクリプション」というのはSaaSを利用する料金形態のことです。

キャリアパスとは?

キャリアパスの「キャリア」は「職歴」を意味し、「パス」は「道」を意味しています。

つまり、キャリアパスとは仕事における目標を定め、その目標に進んでいくための道筋を表しています。

目標は他人から「すごい」と言われるようなものでなくても構いません。

例えば将来、仕事よりも家族との時間を大切にしたいのであれば、高い役職に就くよりも長く一定の仕事を続けることを目指しても良いでしょう。

キャリアパスの目標は、自分の価値観や考えを大切にして決める必要があります。

終身雇用を期待することが難しくなり、転職が珍しくない社会になっている今だからこそキャリアパスを意識して、経験やスキルを積むことが大切です。

SaaS企業の組織構成

Saas企業の組織構成

企業によって違いがありますが、SaaS企業の多くは下記の組織構成になっています。

  1. ビジネス部門(マーケティング・セールス・カスタマーサクセス)
  2. 開発部門(エンジニア・分析/研究)
  3. 管理部門(人事・総務)

部門別で仕事内容が違いますので、キャリアパスの構想内容も変わってきます。

それぞれの部門で、どのようなキャリアパスがあるか解説していきます。


ビジネス部門でのキャリアパス

ビジネス部門でのキャリアパス

SaaS企業の営業関連の仕事を担う部門です。

一般的な営業職と比べ、SaaS企業は営業職を細分化しています。

その理由として、SaaS企業の営業は自社製品が売れればそれで終わりというわけではありません。

製品をクライアントに導入した後に、どれだけ長く利用して貰えるかが利益を多く上げれるポイントになるので、売った後が本当の勝負となります。

したがって、製品を売るために動くポジションと、売った後に長く継続してもらえるよう動くポジションとで分けて活動する必要があります。

ビジネス部門は主に下記の4つに分けられます。

「マーケティング」

「インサイドセールス」

「フィールドセールス」

「カスタマーサクセス」

マーケティングのキャリアパス

マーケティング戦略の立案・実行やオウンドメディアの立ち上げ、運用などを担当します。

市場動向を分析して、仮説を立て実行するというプロセスを繰り返す仕事内容です。

どんなキャリアがあれば採用に有利になるのでしょうか。

いくつかのSaaS企業マーケティング職の採用条件を見ると

「ライティング経験がある方」

「BtoBマーケティングの経験がある方」

「コンテンツマーケティングの経験がある方」

こうしてみると未経験では、採用されるのは難しいと思いますが可能性はゼロではありません。

そもそも、日本のSaaS業界は海外に比べて、業界経験者がまだ少ないと言われています。

SaaS企業のマーケティング職に就きたい方は、経験者が増える前に早めに行動することをおススメします。

実際にマーケティング担当になれたらその後は、どんなキャリアパスが考えられるでしょうか。

ブランドマネージャー

マーケティング担当が最初に目指すポジションです。

製品の企画・立案に始まり、戦略、分析、具体的なコンセプト決定のトップとして指揮するポジションです。

他部署との連携も任せれる場面も多いでしょう。

洞察力、分析能力、問題解決能力、チームワーク、プレゼン力、様々な能力が必要なまとめ役です。

マーケティングマネージャー

ブランドマネージャーは、1つの製品を責任者でしたが、マーケティングマネージャーは企業内すべての製品を管理するポジションです。

つまりはマーケティング部門長です。

マーケティングディレクター

エグゼクティブディレクターと表現するところもあります。

調査、広告を含めたマーケティングに関わる機能の上位役職です。

統括部長のようなイメージだと捉えて良いでしょう。

CMO

Chief Marketing Officer(チーフマーケティングオフィサー)の頭文字を取ったもので、マーケティング職のトップです。

日本にはまだ馴染みのないポジションですが、外資系企業ではよく見られるポジションで、役員クラスです。

外資系企業ではCMOを担当した人がその後、CEOになるケースも珍しくありません。

マーケターとして成果を収めれば、社長までのキャリアパスがあります。

インサイドセールスのキャリアパス

インサイドセールスとは「内勤営業」のことを指します。

電話やメール、オンライン会議などを利用して、顧客と直接対面せずに営業をかける仕事です。

テレアポと同じように思えますが、業務内容は大きく異なります。

テレアポは話す内容がマニュアルで決められ、リストの顧客に対してどれだけ多く電話をかけられるかがポイントになります。

つまり、質よりも量を重視する傾向です。

しかし、インサイドセールスは会話の中から顧客のニーズや課題を引き出さなければなりません。

マニュアル通りに話せば良いものではなく、いかに情報を引き出せるかがポイントになります。

引き出した情報から成約率を予測して、フィールドセールスに引き継ぎます。

どのようなキャリアが採用に有利になるでしょうか?

インサイドセールスに転職した人達を見ると、下記の前職が多いです。

  • 営業職
  • 事務職
  • カスタマーサポート

上記の経験がなくても、ある程度の社会人経験があれば、採用選考の対象とするSaaS企業は少なくありません。

特に第二新卒や20代といった若い年齢であれば、未経験可の求人も見つかる可能性が高いです。

実際にインサイドセールスとして、仕事に就いたらどのようなキャリアパスが考えられるでしょうか。

インサイドセールスマネージャー

インサイドセールス部門を管轄するマネージャーのポジションです。

チームメンバーのマネージメントから、採用活動や業務プロセスの改善などにも関わることがあります。

長年の経験や培ったスキルが求められる難易度が高いポジションです。

フィールドセールス

インサイドセールスの経験があれば、その後のフィールドセールにも活かせます。

顧客の商談を引き継いだ時に、電話でどのような会話があったか想定でき、顧客のニーズを深く掘り下げていける確率が高まります。

マーケティングorカスタマーサクセス

マーケティングやカスタマーサクセスといった、関連職種へと転職するパターンも考えられます。

企業によっては、インサイドセールスからスタートして、経験とスキルを積ませて関連職種へとキャリアアップするという人材育成プロセスを採用しているところもあります。

コンサルタント

インサイドセールスは、顧客と話す機会が多いです。そのため担当の業界の裏側のことまで知識を得られます。

その得た知識は、コンサルタントとして役立てることができます。

インサイドセールスで培った顧客のニーズを把握する力や考えをうまく言語化する力などを発揮し、クライアントの事業改善や目標達成のための良き相談役となるのです。

コンプライアンスの徹底やグローバル化で企業を取り巻く状況は複雑になっている中、どの業界でもコンサルタントの需要高まっています。

フィールドセールスのキャリアパス

フィールドセールスとは、顧客と直接対面して営業を行う職種のことです。

インドアセールスが「内勤営業」なのに対して、社外での営業全般に関わるのがフィールドセールスです。

インサイドセールスによって、契約見込みが高そうな顧客を選定しているので、その情報を引き継いで直接顧客と接触していきます。

実際に訪問するのは成約率が高いと判断された顧客のみとなるので、営業の効率化が図れます。

どんなキャリアが採用に有利になるのでしょうか?

フィールドセールスに転職する人は前職でどういった仕事をしていたのか具体的な職種を挙げます。

  • 法人営業
  • インサイドセールス
  • バックオフィス系

3年程度の法人営業経験者を優遇するSaaS企業が多くあります。

また無形商品の営業経験も有利になります。

しかし、営業未経験可の求人も多く、社会人経験さえあれば採用してもらえる場合もあります。

実際にフィールドセールスになった場合、どんなキャリアパスが考えられるでしょうか?

営業の管理職

セールスマネージャーや営業部長など、営業部署の管理職となるパターンが多いです。

管理職になるためには、営業マンして結果を残し続ける必要があります。

1つの組織で出世していく、一般的なキャリアプランといえるでしょう。

営業コンサルタント

クライアントの経営者に近い立場で、顧客企業の営業活動や経営にアドバイスする営業コンサルタントになるパターンも考えられます。

営業コンサルタントは、営業マンで実績を上げて管理職まで経験し、外部からの信頼が厚い人物がなるパターンが多いです。

フリーランスで独立する

会社に属さないフリーランス営業マンとなるキャリアもあります。

フィールドセールスは、対人スキルだけはなくコネや人脈も獲得できます。

営業力と人脈、交渉力を活かして、自身で仕事を取ってこられる営業マンになればフリーランスとして活躍することも期待できます。

他部門で活躍する

営業を離れて活躍する人も少なくありません。

多いのがマーケティング・企画の部門への転職です。

営業時代に自社製品の良さを実感した結果、商品の企画に携わりたいとの考えに至る人が多いです。

カスタマーサクセスのキャリアパス

カスタマーサクセスとは、製品を契約後に顧客をフォローして満足度を向上させ、長く利用してもらうよう働きかける仕事です。

SaaS企業はサブスクリプション型のサービスが主で、継続して利用してもらうことを重要視してます。

常に顧客のニーズを吸い上げて、不満や課題が生じる前に顧客にアプローチするSaaS企業にとって必要不可欠な仕事といえるでしょう。

どんなキャリアが採用に有利になるでしょうか?

求人票を見ると、多くのSaaS企業が法人営業経験者を求めています。

しかし、法人営業未経験でもチャンスはあります。

その企業が取り扱っている製品に関連する知識が採用に有利に働きます。

例えば人事向けのサービスがある企業なら人事や人材関連の知識、経理向けのサービスであれば基礎の会計知識などがあります。

実際にカスタマーサクセスになった後にはどんなキャリアパスが考えられるでしょうか。

マネージャーや役員として昇進

どの職種でも同じですが、現場で良い結果を出し続け、マネージャーや管理職、役員として昇進していくキャリアパスです。

SaaS企業でカスタマーサクセスは非常に重要な役割です。

そのため、CCO(最高顧客責任者)というカスタマーサクセスの最終形態的な役職があります。

カスタマーサクセスの専門家を目指す

カスタマーサクセスは顧客や契約しているサービス内容によって分類して業務をこなすことが多いです。

そのため担当したプロダクトに関連した知識やスキルしか身につかない傾向にあります。

1つのプロダクトだけではなく、他の様々な業界のカスタマーサクセスとして経験していけば市場価値が高まります。

さらに、カスタマーサクセスの仕組み構築やカスタマーサクセス部門の立ち上げなども経験できればカスタマーサクセスの専門家として独立できる可能性があります。

カスタマーサクセスは比較的新しい職種なため専門家が少なく、目指していくだけで市場価値が高まるというキャリアパスが期待できます。

開発部門でのキャリアパス

開発部門でのキャリアパス

SaaS企業で、売り出すシステムの新規開発を担当する部門です。

「SaaSプロダクトは永遠のβ版」いう言葉があるように、新規開発だけではなく継続的なサービスの改善なども対応します。

開発部門内で分担は企業によって、多岐に渡ります。

ここでは共通することが多い「エンジニア」のキャリアパスについて解説します。

それでは、どのようなキャリアがSaaSエンジニアとして採用されるのに有利になるのでしょうか。

開発を担う仕事柄、プログラマーやSEなどのエンジニア職のからの転職が多いです。

やはり、IT開発の経験者が優遇される傾向にあります。

しかし、SaaS業界のエンジニアはまだ人手不足と言われており、未経験でも知識と情熱があれば採用の可能性は充分にあります。

実際にエンジニアになったらどんなキャリアパスが考えられるでしょうか。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトの総括を担当するポジションです。

開発計画の立案や進行状況の確認、開発後のレビューといったようなプロジェクトの一連の流れのリーダー役です。

エンジニアだけではなくセールスやマネジメント部門からでもプロジェクトマネージャーになることも可能です。

CRE

Customer Reliability Engineeringの略語で、直訳する「顧客信頼性エンジニアリング」です。

エンジニアとしての知識や経験を駆使して、顧客との信頼関係を構築する仕事で、カスタマーサクセスの役割を担うエンジニアといったイメージです。

管理部門でのキャリアパス

管理部門でのキャリアパス

管理部門はどの企業でも必ずある部門です。

管理部門は下記の2つを解説します。

「人事」

「総務」

人事のキャリアパス

企業の採用人事に関わる仕事を担うポジションです。

自社にマッチする人材を見極めなければならないため、自社で行われている仕事全般を把握する必要があります。

どのようなキャリアが採用に有利になるでしょうか。

IT関連の人事経験があれば有利になります。

未経験でもキャリアコンサルタントやメンタルヘルス・マネジメント検定など人事に関する知識を努力して仕入れたことをアピールできれば、採用の可能性が高まるでしょう。

実際に人事になった後はどのようなキャリアパスが考えられるでしょうか。

人事の責任者

自社で経験を積み、昇進を目指す一般的はキャリアパスです。

研修担当

企業によっては、人事の中でも教育・研修部門が独立していることがあります。

その場合、研修のスペシャリストとして、企画・運営に関わることが可能です。

他部署への異動

総務や経理に異動して、経験を積み、総合的なスキルや経験を得る流れです。

ゆくゆくは管理部門長として、管理部門全体を総合的に管理するリーダーになるキャリアパスも考えられます。

総務のキャリアパス

総務は会社運営に必要な業務を幅広く担うため、仕事量が多くなる傾向にあります。

社内のなんでも屋と見なされ、時には予想もしないような仕事が舞い込んでくる場合もあります。

どんなキャリアが採用に有利になるでしょうか。

総務は中途採用で求人がでることが比較的少なく、求人が出ても欠員補充といった傾向が多いです。

そのため即戦力を期待されますので、総務経験や関連する人事、労務、経理などの業務経験が求められます。

実際に総務になった後はどのようなキャリアパスが考えられるでしょうか。

管理業務全般をこなせるマネジメント職

人事や経理といった自社の多職種に異動して、経験を積み、最終的に管理業務をオールマイティーにこなせるマネジメント職を目指すキャリアパスです。

企業によっては将来的に経営側のキャリアパスも見えてくる場合もあります。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか?

SaaS企業の部門別のキャリアパスを解説してきました。

冒頭でも言いましたがSaaS業界は急成長中の業界であり、未だ発展途上の業界です。

この記事で解説したキャリアパスだけではなく他のキャリアパスもこれから出てくる可能性があります。

今後の成長が期待される発展途上の業界に身を置いて働くことも検討してみてはいかがでしょうか?

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