これからの時代に求められる営業職に挙げられ、インサイドセールスとともに将来性の高い職種であるカスタマーサクセス。
営業プロセスの中で既存のお客様を担当することから、新規営業ではなく既存営業をメインでやりたいという方が転職を希望することも多く、今注目を浴びている職種の1つです。
そこで今回は、まだあまり知られていないカスタマーサクセスの仕事内容や将来性、平均年収を、SaaS業界への転職に強い転職エージェント「キャリア・エックス」がご紹介致します。(弊社には、もともとSaaS業界にいたコンサルタントもおります!)
ぜひ最後までご覧下さい!
目次
カスタマーサクセスとは
カスタマーサクセスとは、名前の通り顧客を成功に導くサポートをメインで行う営業です。
特にサブスクリプションベースのビジネスモデルやSaaS業界で重要視されており、最近これらのサービスを展開する企業が増えてきたため、カスタマーサクセスも注目を浴びています。
カスタマーサクセスの目的
カスタマーサクセスは、契約後のお客様に対してフォローアップを行い、解約率の低下やアップセル(単価の高いプランへのアップグレード)を目的としています。
カスタマーサクセスに転職するにあたって覚えておきたいのが「LTV(顧客生涯価値)」です。
LTVとは、顧客が自社と取引を開始してから終了するまでの間にどれだけの利益をもたらしてくれるかを表す指標のことなのですが、カスタマーサクセスでは、このLTVを最大化できるよう働きかけていくのです。
サービスの使い方の説明や、お客様の悩みをヒアリングし、サービスをどのように使うことで解決してできるかを提案し、最終的にお客様に成功を感じてもらうことがこのLTVの最大化に繋がりますので、カスタマーサクセスではこれらの仕事をメインで行なっていきます。
カスタマーサクセスの仕事内容
それでは次に、カスタマーサクセスの仕事内容をご紹介致します。
カスタマーサクセスの仕事は、主に以下の4つが挙げられます。
・サービスの導入支援
・サービス利用にあたっての課題解決
・アップセルとクロスセル提案
・フィードバックの収集、サービスの改善
1つずつ見ていきましょう。
サービスの導入支援
オンボーディングと呼ばれる業務で、契約したばかりのお客様が、サービスを自身で利用できるようにサポートする仕事です。
初期設定や基本的な使い方などを、お客様のレベルに合わせたスピード感で教えていきます。
サービス導入後、使い方が分からないからという理由で解約するケースも多くありますので、このオンボーディング期間で、お客様が大きなストレスを感じずに新しいサービスを使い始められるようしっかりとサポートしていきましょう。
サービス利用にあたっての課題解決
オンボーディング期間が終わり、自らでサービスを使えるようになると、サービスに関する疑問や課題が出てきます。そこで、定期的にお客様と連絡を取りながらその疑問や課題をヒアリングし、解決できるようコンサルティングします。
また、サービスの一部分だけを使っている場合は、同じような業界・職種の方がどのように活用しているかをまとめ、事例を共有することでお客様の信頼度も上がり、さらにサービスの利用範囲や頻度が増えるので、解約率の低下やより費用の高いプランにアップセルを促せます。
アップセルとクロスセルの提案
カスタマーサクセスで使われる用語の中に、アップセルとクロスセルという言葉があります。
アップセル:契約したプランよりも高い料金プランへの変更
クロスセル:契約したサービス以外のサービスも利用してもらう
これらはいずれも顧客のLTVを向上させるための手法となっており、提案するにあたっては、お客様との信頼関係が築けていること、そしてお客様が自社サービスを利用して多かれ少なかれ満足度を感じていることが前提になります。
顧客の課題解決、顧客にとっての成功を実現するために、短期的な目線ではなく、中長期目線で考えて、適切なタイミングで提案していきます。
フィードバックの収集、サービスの改善
サービスをご利用いただいている、契約後のお客様と話す機会が一番多い仕事がカスタマーサクセスです。
お客様と話す中でもっとこういうサービスが欲しい、こんなことができたら良いなという改善点をもらうことも多くあるでしょう。
そのようなフィードバックをまとめておき、定期的にチーム内で共有したり、プロダクトマネージャーやエンジニアに相談することで、よりユーザーにとって使いやすいサービスにしていきます。プロダクトサイドと一緒に、サービスの企画開発の一旦を担うこともあります。
サービスがより使いやすくなることで、お客様からのお問合せも増え、フィールドセールスも提案しやすくなるので、最終的に会社の売上に繋がります。
カスタマーサクセスの平均年収は504万円
indeedによると、カスタマーサクセスの平均年収はおよそ504万円となりました。
これは、役職あり/ なし全てを含めた場合の平均年収となりますので、未経験で役職がないメンバークラスで転職した場合は、350万円〜500万円以下のケースがほとんどですし、カスタマーサクセスやそれに近い経験があり、マネジメントなどもできる状態で転職した場合は500万円よりさらに高い年収をもらえるでしょう。
カスタマーサクセスを導入している企業は比較的新しい考え方を持っている企業が多いため、年功序列ではなく実績を重視して昇給・昇格が行われる企業が多いです。
そのため、未経験として入社して転職時に年収を上げられなくとも、実績をあげることで徐々に年収を上げていくことができるでしょう。
転職難易度は少し高め
カスタマーサクセスへの転職難易度は中の上ほどとなり、少し高めです。
カスタマーサクセスの実務経験がある方はあまり多くないため、カスタマーサクセスの経験が求められることは多くありません。その代わり、SaaS企業がサービスを提供する業界の知識や経験、特に無形商材の法人営業経験などが必須条件として求められます。
顧客の中長期目標を把握し、あるべき状態を描く。顕在化していないニーズをあぶりだし、しっかりと顧客の課題を掴むことが重要です。
法人営業経験がある方でも、自身のご経験がどのように活かせるのか、課題解決力をアピールするためにどのようにエピソードを伝えるのか、転職エージェントに相談し、しっかりと面接対策をしてから臨んだ方がいいかもしれません。
カスタマーサクセスの将来性
カスタマーサクセスは、インサイドセールスと同じく将来性が高い仕事だとお伝えしましたが、なぜ将来性が高いと言えるのでしょうか?
3年間で求人数が12倍に増加
以下は転職サービス「doda」が行なった「新しい時代に求められる営業職に関する調査」です。
この調査結果によると、dodaに掲載されている、新しい時代に求められる営業職(インサイドセールス・カスタマーサクセス)の求人数を、2019年1月と2022年1月で比較した際に、求人数が12倍に増加していることが分かりました。
新型コロナウイルスの感染拡大による働き方の変化や、カスタマーサクセスを重要視しているSaaS企業などが増加したことで、このような傾向が見られています。
カスタマーサクセスの部署を新設する企業も出てきておりますので、今後もカスタマーサクセスの需要は伸びていくでしょう。
SaaS業界の成長率は130%超え
前述した通り、カスタマーサクセスを重要視している業界として、SaaS業界が挙げられます。
SaaS業界はサブスクリプション型の料金体系を取っていることが多く、そのため、新規顧客の獲得はもちろんですが、既存顧客に如何に高いプランを長く使ってもらえるかが重要だからです。
「SaaS業界レポート2021」によると、国内のSaaS市場は年平均成長率130%の成長を維持しており、2025年には約1兆4,607億円と、2020年度比が約2倍に成長する見通しになっています。
今後もSaaS業界が伸びていくということは、SaaS業界で重要視されているカスタマーサクセスの需要も同じように伸びていくと予想できるでしょう。
カスタマーサクセスへの転職に有利なスキル
カスタマーサクセスはまだ経験者があまり多くないため、未経験からカスタマーサクセスに転職したいと考えている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、カスタマーサクセスに転職をする際に、有利になるスキルをご紹介致します。
面接では、これらをアピールしていくと良いでしょう。
ヒアリング能力/課題設定力
カスタマーサクセスの仕事は、お客様の悩みをヒアリングし、サービスを使ってその悩みを解決することです。そのために、まずはお客様が何に悩んでいるのか、お客様にとっての成功とはなんなのかを聞き出さなければいけません。
顧客のあるべき状態を一緒に描くこと、顕在化していないニーズをあぶりだし、何を解決すべきか、お客様の業務に踏み込んで、課題を掴むことが重要です。
時にはお客様自身も悩みが分からない場合がありますので、適切な質問を投げかけ、丁寧にヒアリングをしていくことが大切です。
これまでヒアリングを丁寧に行なったことでお客様の役に立てた経験などがある方は、カスタマーサクセスでもそのスキルを活かせるでしょう。
専門分野に関する知識
提供しているサービスにより異なりますが、そのサービスを利用するターゲットに関する知識が豊富であれば、その知識を活かすことができるでしょう。
例えば人事向けのサービスを提供している場合、人事に関する知識や経験があることでお客様の立場になって考えることができるので、まだお客様自身も気づけていない悩みに気づくことができたり、お客様の悩みをよりリアルに理解することができます。
それができるとお客様から信頼してもらえますし、より高い満足を感じてもらえるため、カスタマーサクセスの目的である解約率の低下やアップセルに繋げることができるでしょう。
未経験からカスタマーサクセスに転職を考えている方は、サービスの提供先の業界や職種を見て、自身のこれまでの経験が活かせそうであれば、積極的に面接でアピールしていくといいかもしれません。
カスタマーサクセスに転職するには転職エージェントを活用しよう!
いかがでしたでしょうか?
今回は、これからの時代に求められる営業職として、需要が高まっているカスタマーサクセスの平均年収や仕事内容、転職に有利なスキルをご紹介してまいりました。
こちらの記事を読んで、カスタマーサクセスに転職したいと思われた方も多いのではないでしょうか?
カスタマーサクセスに転職するには、転職エージェントを利用することをおすすめします。
というのも、まだあまり経験者が多くない職種ですので、仕事内容や仕事をする上できついポイント、成果をあげるために何が大変なのか、またカスタマーサクセスのやりがいがあまり想像がつかない方も多いと思います。転職エージェントに相談することで、よりリアルな情報を教えてもらえますし、自分が次の転職で求めているものとカスタマーサクセスの仕事がマッチしているのかをアドバイスしてもらえるからです。
また未経験からカスタマーサクセスに転職する場合は、面接内で、これまでの経験のうちの何をアピールすれば、企業にプラスの印象を与えられるのか、一緒に考えていきますので、、1人で転職活動をするよりも、面接の合格率が上がるでしょう。
私たち、SaaS業界への転職に強い転職エージェント『キャリア・エックス』は、カスタマーサクセスへの転職サポート実績が多数あります。
また、元SaaS業界出身のコンサルタントも複数名在籍しております!
企業が求める人物像、そしてカスタマーサクセスに求められるスキルなどを踏まえながら、これまでのご経験をどのように言い換えて伝えるべきか、どんな経験をアピールしていくべきかを一緒に考えますので、ぜひカスタマーサクセスへの転職をご検討中の方は、一度お気軽にご相談ください!