ベネッセコーポレーションの年収はいくら?役職別給与や転職難易度を解説

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東海林 浩樹

この記事の監修者

東海林 浩樹 コンサルタント

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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通信教育、出版、介護、保育など幅広い領域で事業を展開する、株式会社ベネッセコーポレーション。


エンジニアやマーケティング、コーポレートなどさまざまな領域で中途採用を行っており、転職人気も高い企業ですが、年収水準はどれぐらいなのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。


この記事では、ベネッセコーポレーションの年収や働き方、評価制度、転職難易度などについて解説します。ベネッセコーポレーションへの転職に興味を持っている方は是非ご覧ください。

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ベネッセコーポレーションとはどんな会社?

ベネッセコーポレーションでは、国内教育、介護・保育、大学・社会人の3つの事業を展開しています。


国内教育事業では「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」などの通信教育や塾・教室の運営など、介護・保育事業では入居・在宅介護サービスや配色サービス、保育・学童の運営など、そして大学・社会人事業では、社会人向けオンライン教育プラットフォーム事業「Udemy」や大学支援、キャリア形成支援サービスなどを手掛けています。


2009年に持株会社制に移行し、現在は株式会社ベネッセホールディングスを親会社とする事業会社となっています。

会社名株式会社ベネッセコーポレーション(Benesse Corporation)
本社所在地〒700-8686岡山県岡山市北区南方 3−7−17
代表取締役会長兼社長 岩瀬 大輔
資本金30億円
設立2009年10月1日(創業:1955年1月28日)
従業員数(連結)16,637名(2023年3月31日現在)

ベネッセコーポレーションの平均年収は941万円

ベネッセコーポレーションの親会社であるベネッセホールディングスは、2024年5月まで上場していたため、有価証券報告書で2023年3月期までのグループでの平均年収を公表しています。


2023年3月期の平均年収は941万円となっており、過去4年間の平均年収を見ても900万円台で推移しています。

年度平均年収平均年齢平均勤続年数
2020年3月期940万円43.3歳10.8年
2021年3月期934万円43.1歳13.7年
2022年3月期967万円45.0歳13.7年
2023年3月期941万円46.3歳14.2年
※出典:ベネッセホールディングス「有価証券報告書


なお、国税庁の民間給与実態統計調査(2023年)によると、1年を通じて勤務した給与所得者1人あたりの平均給与は459.5万円で、ベネッセホールディングスの業種分類である「サービス業」の平均給与は377.8万円となっています。


それらと比較しても、ベネッセコーポレーションの給与水準は高いと言えるでしょう。

ベネッセコーポレーションの賞与(ボーナス)

ベネッセコーポレーションの賞与は、夏冬の年2回支給されます。


マネジメント職を含めた7段階のグレード制を採用しており、各グレードで給与レンジが定められています。それが賞与のベースとなり、評価によって額が上下します。


賞与支給額は月給の3カ月分が目安で、年収における賞与の割合は約2割と高水準であることが特徴的です。

ベネッセコーポレーションの年収偏差値

「年収偏差値」とは、自身の年収が、同年代や同業界などの中でどの位置にいるのかを数値化した指標です。


厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに試算する「年収偏差値チェッカー」で、ベネッセコーポレーションの直近の平均年収941万円、平均年齢46歳で算定したところ、年収偏差値は「73.3」という高い結果となりました。


なお、業種を「サービス業」に指定し、学歴を「大学、大学院」、企業規模を「従業員1000人以上」で選択すると、年収偏差値は「64.9」となりました。


大手と言われる企業群の中であっても、年収偏差値は高く、ベネッセコーポレーションは高年収と言えるでしょう。

ベネッセコーポレーションの平均手取り

ベネッセコーポレーションの平均年収をもとに、手取り年収額を計算したものが下表になります。


46歳、平均年収941万円の場合、想定される税金や社会保険料を差し引いた手取り年収は683万2566円となり、そこから試算した手取り月給は56万9380円になります。


なお、これらは転職サイト・タレントスクエアが、国税庁・日本年金機構・全国健康保険協会の公式情報をもとに作成した「【2025年最新版】手取り計算ツール」で計算しています。

項目年収月収
額面収入9,410,000円784,166円
所得税685,300円57,108円
住民税576,400円48,033円
健康保険469,734円39,144円
厚生年金713,700円59,475円
雇用保険56,460円4,705円
介護保険75,840円6,320円
手取り額6,832,566円569,380円

ベネッセコーポレーションと競合他社を比較した際の年収の特徴

ベネッセコーポレーションの平均年収と、競合他社の平均年収をまとめ、比較してみました。競合他社も給与水準は高いものの、その中でもベネッセコーポレーションの給与は高水準であると言えます。

会社名平均年収平均年齢参照
ベネッセコーポレーション941万円46.3歳有価証券報告書
リクルートホールディングス1,145万円40.5歳有価証券報告書
学研ホールディングス956万円50.6歳有価証券報告書
ナガセ861万円38.3歳有価証券報告書

なお、ベネッセコーポレーションは2023年3月期、リクルートホールディングスとナガセは2025年3月期、学研ホールディングスは2024年9月期のものです。

ベネッセコーポレーションの評価制度について

ベネッセコーポレーションではグレード制を採用しており、グレード1は新入社員、グレード2〜4がメンバー・リーダークラス、グレード5が課長クラス、グレード6が部長クラス、グレード7が本部長以上となっています。


そして各グレードごとにおおよその給与レンジがあり、G1、G2では400〜600万円、G3(主任クラス)では600〜800万円が目安となります。


基本的には、期初に立てた目標に対する達成度合いで評価が決まり、その評価が次年度のグレードに反映されます。ただ、所属部門の業績もグレードに影響するため、業績があまり良くない部署の場合はグレードの上がり方が鈍いケースもあるようです。

【カテゴリ別】ベネッセコーポレーションの平均年収

ベネッセコーポレーションの役職別・職種別・年齢別の平均年収をご紹介します。ベネッセコーポレーションでは、役職や職種、年齢ごとの年収は公開していないため、役職別と年齢別の平均年収はタレントスクエアの情報を、職種別の平均年収はOpenWorkの情報を参考にしています。

《役職別》ベネッセコーポレーションの総合職における平均年収

ベネッセコーポレーションでは前述の通り、G1からG7までの7段階のグレード制を採用しています。それぞれの年収イメージは下表の通りです。

役職年収
G1(新入社員)、G2(メンバー)400~600万円
G3(主任クラス)600~800万円
G4(係長クラス)800~900万円
G5(課長クラス)900~1,000万円
G6(部長クラス)1,000~1,200万円
G7(本部長クラス)1,200万円以上

G5の課長クラス以上の役職になれば、評価や業績によっては年収1,000万円超となるケースもあるようです。

《職種別》ベネッセコーポレーションの平均年収

「OpenWork」によると、ベネッセコーポレーションの年齢別平均年収は次の通りです。いずれも社員および元社員の回答によるものであり、在籍時期や在籍期間によっても変わるため、あくまで参考としてご覧ください。

職種平均年収
営業661万円
編集671万円
企画730万円
マーケティング748万円
エンジニア631万円
開発737万円
管理711万円
IT660万円
制作690万円
事務676万円

《年齢別》ベネッセコーポレーションの平均年収

新卒で入社して以降の、年齢別の平均年収イメージ(賞与、残業含む)は下表のとおりです。評価や部署の業績などによって年収は変動するため、参考程度にご覧ください。

年齢年収
25歳450~500万円
30歳700~750万円
35歳850~900万円
40歳900~1,000万円以上(評価次第)
45歳1,100万円以上(評価次第)
50歳1,200万円以上(評価次第)

ベネッセコーポレーションの新卒の年収・初任給

ベネッセコーポレーションの企業サイト内の新卒採用ページによると、総合職正社員の新卒初任給は、基本給215,000円(所定労働時間7時間)+その他各種手当になります。


同社が公表している「モデル年収」は次の通りです(いずれも2024年度実績)。

・1年目:4,734,672円
・3年目:6,318,108円

ベネッセコーポレーションの採用大学の傾向は?

大学通信」によると、ベネッセコーポレーションの2024年度の採用大学トップ10は次の通りです(大学院修了者を含む)。私立や国公立の上位校が多く、幅広い大学から採用を行っていることがわかります。

順位大学名就職者数
1早稲田大学11人
2東北大学6人
3大阪大学5人
4慶応義塾大学4人
立命館大学4人
6北海道大学3人
筑波大学3人
東京学芸大学3人
京都大学3人
東京理科大学3人
同志社大学3人

※出典:「大学通信

ベネッセコーポレーションの福利厚生について

ベネッセコーポレーションでは、いざという時のセーフティネットや、暮らし・健康・働きやすさをサポートするため、充実した福利厚生を用意しています。主な福利厚生は下表の通りです。

項目詳細
カフェテリアポイント(238,000円分/年)住宅補助/出産・育児/子どもの教育・療育/介護/医療・健康増進/財産形成/ボランティア活動費補助など、自らのライフプランや必要性に合わせ、複数のメニューから選んで申請が可能
賃貸住宅手当カフェテリアポイントでの家賃補助に加えて、新卒入社3年目までの社員が条件を満たす場合、賃貸住宅に対する手当を支給
ヘルスケアサポート制度医療費補助(20,000円/年)、市販薬補助(5,000円/年)、人間ドックや健康診断に付加した有料のオプション・検査検診・予防接種補助(5,000円/年)
各種支援金結婚祝金、出産祝金、入院見舞金、三大疾病見舞金、弔慰金/香典、高度障害見舞金、災害見舞金、避難者見舞金など
余暇支援制度社内イベントなどのコミュニケーション賛助金、映画館、ホテル、旅行、レジャー施設等の割引
マッサージ社屋内でマッサージが受けることが可能。就業時間中でも、「中抜け」をして受けられる
各種割引制度Benesseの写真館、宿泊施設、介護施設、英語教室など、Benesseが提供するサービス等を、割引価格で利用可能
確定給付年金Benesseグループ企業年金基金により、変動金利連動型の企業年金制度(法定)を管理
※出典:ベネッセコーポレーション採用ページ「福利厚生

ベネッセコーポレーションは激務で大変?

ベネッセコーポレーションは、さまざまな領域で事業展開していることから、一部では「激務」とのイメージがあるようです。


ベネッセホールディングスの企業サイト内で、ベネッセコーポレーションの正社員一人当たりの月平均残業時間をオープンにしています。2025年の平均残業時間は39.5時間で、過去5年間の推移を見るとおおよそ40時間前後で推移しています。


またベネッセコーポレーションでは、社員の持つ能力を最大限に引き出せるよう、社員が健康にイキイキと働ける職場づくりに取り組んでいます。在宅勤務とオフィス出社を組み合わせた「ハイブリッド型勤務」や、コアタイムを定めない「スーパーフレックス勤務」の導入、有給化取得促進など、多様な働き方の推進に注力しています。


残業時間は決して少ないとは言えませんが、多様な働き方ができる環境整備が進んでおり、激務であるとまでは言えないようです。

残業時間(平均/月)
2021年38.2時間
2022年39.6時間
2023年38.9時間
2024年41.0時間
2025年39.5時間
※出典:ベネッセホールディングス「ESGデータ集

ベネッセコーポレーションの転職難易度は?入社は難しい?

ベネッセコーポレーションは転職市場での人気も高く、転職難易度は高いと言えます。


一方、同社では継続的に中途採用を行っており、企画系やコーポレート系、エンジニア系など幅広い職種で募集があります。ベネッセコーポレーションが自社サイト内で公開している、直近4年間の中途採用人数は次の通りです。


【中途採用人数:ベネッセコーポレーション】

・2022年:95名
・2023年:185名
・2024年:165名
・2025年:134名

※出典:ベネッセホールディングス「ESGデータ集


ここ数年は、年100名以上の中途採用が続いており、転職のチャンスは十分にあります。自身の経験やスキルを効果的にアピールすることで、転職可能性を高めることができるでしょう。


志望動機の考え方や、評価されやすい強みなどは、以下の記事も参考にしてみてください。

ベネッセコーポレーションが求める人物像

ベネッセコーポレーションの採用ページなどを見ると、求める人物像としてまず挙げられるのは、企業理念に共感できる人です。


ベネッセグループでは、グループの企業理念として「Benesse=よく生きる」を掲げています。一人ひとりの「よく生きる」を実現するべく、人々の向上意欲と課題解決を生涯にわたって支援するという理念に共感し、自ら行動に移せる人が求められています。


エンドユーザーの「課題解決」のために情熱を燃やし、自分の力で突破し続けられる人かどうかも重視されています。


また、教育分野では日本を代表するリーディングカンパニーであるだけに、採用ページでは「常に自分自身をアップデートし続ける努力も必要」とされています。そういった環境にワクワクし、裁量を持って自己成長の過程を楽しめる人が、ベネッセコーポレーションでも力を発揮できるでしょう。

中途採用における選考フロー

ベネッセコーポレーションの中途選考フローは、次の通りです。

【選考フロー】

1.応募(Webエントリー)
2.書類選考
3.適性検査+1次面接
4.最終面接
5.内定~入社


応募方法は、ベネッセコーポレーシの企業サイトや各種転職サイト、転職エージェント経由などになります。


なお、募集職種や面接官のスケジュールにより、選考フローやスケジュールが変動する可能性があります。


※出典:ベネッセコーポレーション「中途採用」ページ

転職のことならキャリア・エックス

ベネッセコーポレーションは、通信教育、出版、介護、保育など幅広い領域で事業を展開する大手企業です。


「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」、最近ではオンライン教育プラットフォーム 「Udemy」事業も拡大しており、これまでに同社のサービスを利用した経験がある人も多いのではないでしょうか?


ベネッセコーポレーションは、少子化により主力の「進研ゼミ」が苦戦しているものの、介護や保育、社会人教育事業などは好調であり、業績回復のために事業改革を進めている最中にあります。自ら改革を担い、未来のベネッセを支えたいという意欲ある人には、活躍の場が広がっていると言えるでしょう。


私たちキャリア・エックスでは、企業及び募集職種ごとに、どのような人が評価されるのかを把握しているため、転職実現まで伴走することが可能です。ベネッセコーポレーションに興味を持っている方は、お気軽にご相談ください。

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まとめ

ベネッセコーポレーションの年収や働く環境、転職難易度などについてさまざまな角度から解説してきました。改めて「ベネッセコーポレーションで働いてみたい」と思った方もいるのではないでしょうか。


前述のように、ベネッセコーポレーションでは幅広い職種で中途採用を行っており、中途入社者は年間100人超となっています。


転職のチャンスは広がっているものの、基本的には経験者採用がメインであるため、経験やスキルをアピールするとともに、ベネッセでこれらの経験・スキルがどのように活かせるのかを具体的に伝えることが大切です。


キャリア・エックスでは、求職者一人ひとりの経験を共に棚卸しし、ベネッセコーポレーションで評価されやすい経験やスキル、強みを洗い出した上で、効果的にアピールできるようサポートしています。


応募書類の添削や面接アドバイスなども行っていますので、転職活動においてぜひキャリア・エックスをご活用ください。

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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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