選考のスピード、面接官のタイプ…転職活動で気をつけたい、意外な注意点

コラム

見落としがちな重要な2点

転職活動を進めるにあたり見落としがちなのが、「企業ごとの選考スピード」と「面接官の特徴」です。この2点を把握する重要性についてご紹介します。

大手企業とベンチャー企業で選考が進む速さが異なる

まず、選考スピードについて、相対的に、大手企業よりもベンチャー企業の方が選考の進み方が速い傾向にあります。したがって、例えば、大手企業とベンチャー企業の両方の選考を受けたいとなったときに、うまくスケジュールを調整しないと、ベンチャー企業の社長面接一発で内定が出て、大手の選考が終わる前に内定承諾期限が設定されるといったことが起こりかねません。両方を受ける場合は注意しましょう。

とはいえ、企業への直接応募ではなかなかコントロールできるものではないので、転職エージェントを活用して、どのような順番で選考を受けるべきか戦略を立てることをおすすめします。

「その企業が見るポイント」だけでなく、「面接官個人のタイプ」によってもやるべき準備が異なる

もう1点、気をつけたいのが、面接対策として「その企業が見ているポイント」を押さえることに加えて、「誰が面接をするのか」を把握することが重要だということです。

というのは、同じ企業でも、面接官のタイプによって質問内容や評価ポイントが異なる場合があり、それをキャッチアップできているかどうかで面接の通過率が変わってくる可能性があるからです。

例えば、パッションやスタンスを重視する人、これまでのキャリアでの成功体験や出した成果の要因・プロセスについてロジカルに質問を重ねていく人、5年後・10年後のキャリアイメージについて細かく尋ねてくる人…など、着眼点が面接官によって異なる場合があります。そうなると、必要な準備が変わってくることは想像に難くないでしょう。

こういった情報は、直接応募して採用担当者とやりとりする場合にはなかなか得づらいもの。選考通過の連絡をもらったときに「次の面接官はどんな人ですか?」「次の面接ではどんなことが重視されますか?」などと尋ねることもできますが、採用担当者によって、意欲的だと捉える人がいれば、伝えた情報に合わせて演じようとしている?と懐疑的になる人もいる可能性があります。

一方、転職エージェントのキャリアアドバイザーを介した場合、キャリアアドバイザーとの企業との関係性の中で、応募者のここまでの選考での評価点と懸念点、次の面接官のタイプとその人の評価ポイントなどの情報を応募先企業から聞き出し、応募者の方に提供することができます。

僕たち自身も、次の面接を誰が担当するのかということは重視していて、その人のタイプや傾向に応じて、応募者の方のどの部分をアピールしていただくかを一緒に準備しています。そういったきめ細かな対策で面接通過率を上げるべく、ぜひ僕たちを活用していただきたいと思います。

鈴木 圭一

日本テレビにてチーフスタイリストとしてバラエティ番組などを担当。その後、株式会社リクルート(現リクルートライフスタイル社)に入社し広告企画営業としてMVP等多数受賞、他メンバー育成/チームマネジメント業務に従事。
その後、人材系ベンチャー企業にて、営業及びキャリアアドバイザーを2年経験、約1000人の転職支援業務に従事し、株式会社キャリア・エックスへ。現在は、次世代リーダー/マネジメント層向けの人材紹介事業の業務企画、キャリアコンサルティング及び営業を行う。

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