大手広告代理店である、株式会社ADKホールディングス(以下、ADK)。広告・マーケティング事業を幅広く展開し、特にアニメを始めとするコンテンツビジネスで強みを持っています。
この記事では、ADKの転職難易度とともに、仕事内容や年収イメージ、必要とされるスキルなどについて解説します。ADKへの転職を検討されている方は是非ご覧ください。
目次
ADKはどんな会社?
総合広告代理店大手のADKは、1999年に旭通信社と第一企画が合併し誕生しました。国内の広告代理店売上ランキングでは電通、博報堂、サイバーエージェントに続く第4位となっています。
2019年にホールディングス体制に移行し、傘下にADKマーケティング・ソリューションズなど3つの事業会社を擁しています。
アニメに強く、コンテンツビジネスが同社の強みの一つとなっています。
ADKホールディングス | グループ全体戦略・運営方針の立案ならびに事業会社の管理・監督、およびグループのバックオフィス機能や、働きやすい環境作りや健全な働き方の推進などを提供する純粋持株会社 |
ADKマーケティング・ソリューションズ | マーケティング課題解決の統合的な提案・実施、デジタルおよびマスメディアのプランニング・バイイング、データドリブンマーケティング等を行うソリューション会社 |
ADKクリエイティブ・ワン | デジタル、クリエイティブ、そしてアクティベーションにおける総合プロデュース会社 |
ADKエモーションズ | 各種コンテンツの企画・制作・輸出入・販売、およびアニメを中心としたライツ・マーケティングなど、IP(Intellectual Property)ビジネスの企画・プロデュース会社 |
ADKの平均年収
ADKホールディングスでは2018年3月に非上場化しており、その他正式な平均年収は公開しておりません。2016年12月期の有価証券報告書によると、当時の平均年収は756万円でした。
2019年1月に株式会社アサツーディ・ケイは持株会社体制へと移行したため、主な採用はADKマーケティング・ソリューションズとなります。会社の口コミがわかるopenworkによると、そのADKマーケティング・ソリューションズの平均年収は724万円でした。
転職サービスdodaの「平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」によると、広告業界の平均年収は436万円でしたので、ADKホールディングス、ADKマーケティング・ソリューションズのどちらであっても、平均よりもかなり高い年収であることが分かります。
競合との年収ランキングから見るADKの平均年収
競合である大手広告代理店の平均年収と比較すると、以下の通りとなりました。
企業名 | 平均年収 | 出典 |
電通 | 1507万円 | 2024年12月期有価証券報告書 |
博報堂 | 1091万円 | 2025年3月期有価証券報告書 |
サイバーエージェント | 882万円 | 2024年9月期有価証券報告書 |
ADKホールディングス | 756万円 | 2016年12月期有価証券報告書 |
競合と比較するとADKの平均年収は高くありませんが、国内の平均年収と比較すると、広告業界全体の平均年収は高いことが分かるでしょう。
ADKの平均手取り
平均年収756万円の場合の手取りはいくらになるのでしょうか。タレントスクエアによる手取り計算ツールで計算すると、年収756万円の平均手取りは約566万円となりました。
額面収入 | 7,560,000円 |
所得税 | 378,300円 |
住民税 | 422,900円 |
健康保険 | 368,652円 |
厚生年金 | 680,760円 |
雇用保険 | 45,360円 |
介護保険 | 0円 |
手取り | 5,664,028円 |
ADKの転職難易度
ADKの転職難易度は比較的高めです。同社の求人募集をみると、各職種とも基本的には経験者が求められており、中途入社者には即戦力としての活躍が期待されています。そのため、経験が浅いと捉えられると書類選考の通過も難しい場合があるでしょう。
また、人気の広告代理店の中でも大手であり、知名度も高いことから転職を希望する人は少なくありません。即戦力となる人材も多く応募しているので、面接対策など準備をしっかりと行う必要があります。
ADKへの転職を実現するポイント
ADKへの転職は難易度が高めですが、職種ごとに中途採用を積極的に行っているため、チャンスは十分にあります。選考では即戦力が重視されるため、職務経歴や実績を具体的にアピールしましょう。
また、ADKならではの魅力を把握し、なぜADKを志望するのかを明確に伝えることも重要です。加えて、入社後にどう貢献できるかを具体的に語ることで説得力が高まります。
その他、ADKへの転職サポート実績がある転職エージェントや、業界に精通した転職エージェントのサポートを受けることで、書類や面接対策を強化し、転職成功の可能性を高めることができるでしょう。
ADKの職種別平均年収
ADKホールディングスのグループ会社であるADKマーケティング・ソリューションズの職種別平均年収を見てみましょう。
企業の口コミがわかるopenworkによると、職種別の平均年収は以下のようになっています。
営業 | 700万円 |
プランナー | 711万円 |
マーケティング | 762万円 |
企画 | 800万円 |
成果によっても年収は変わってきますので、あくまで参考程度に捉えておくといいでしょう。
中途でADKマーケティング・ソリューションズに転職した場合の年収目安
ADKでは中途社員比率が57%となっています。新卒からADKに所属しているから年収が高いということはなく、中途採用でもしっかりと評価され、年収に反映されます。
一方で、転職した場合の決定年収は前職の年収や面接での評価が関わってきます。特に、面接内で高い評価の場合は高い年収提示があることも。
キャリア・エックスでは、希望企業に合わせた面接対策を実施しており、内定後の年収交渉も行っております。年収をアップしての転職を希望されている方は、お気軽にご相談ください。
ADKに転職しやすい人の特徴
ADKが求めている人材像とのマッチ度が高い人が、転職しやすい人であると考えられます。ADKのリクルートページによると、まず挙げられているのは「ハイブリッド思考を目指す人」。
ハイブリッド思考とは、言語、計数、記憶、分析、仮説といった「論理的な思考」と、イメージ、芸術性、創造性、ひらめき、空間認識といった「直感的な思考」の両方を併せ持つこと。いわゆる「左脳」と「右脳」の両方でバランス良く考え、行動できる人が、ADKに転職しやすいと言えるでしょう。
また、ADKでは「すべての人に歓びの体験を」というパーパス(社会的存在意義)と、「全員が、変革者。」というバリューを設定しています。
パーパスに共感し、変革者として常に自分をアップデートしながら結果を出すまでやり抜くことができる人は、ADKで活躍しやすいでしょう。(ADKリクルートページ)
ADKの中途採用選考フロー
ADKの中途採用選考は、次のようなフローとなっています。
Step1:エントリー・応募書類提出
Step2:書類選考
Step3:面接+適性検査
Step4:最終面接+筆記試験
Step5:オファー面談
ポジションにより選考フローや面接回数に多少の違いがありますが、2回の面接と適性検査、筆記試験を経てオファー面談があり、その後内定承諾となります。(参考:ADKの選考フロー)
ADKの初任給・新卒1年目の給与
ADKの新卒採用ページによると、オープンコースの新卒の月収は大学院卒で257,500円、学部卒で253,000円となりました。※2024年度新入社員実績
大学院卒と大学卒では大きな差はないようです。
賞与は年2回ありますので、平均年収は最低でも354万円以上となるでしょう。(賞与が基本給の1ヶ月分だった場合)
ADKの福利厚生について
ADKでは、数多くの福利厚生が用意されています。その中でも特徴的なものをいくつかご紹介いたします。
どこでも休暇
有給休暇とは別に、1月から12月の間に取得できる「どこでも休暇」が5日付与されます。※4月入社の場合は年4日
配偶者出産休暇(特別休暇)
配偶者の産前~出生後3か月の期間に、出産に関わる入退院や出産時付き添い、生まれた子や上の子の育児のために7日間の休暇を取得できる制度です。※2023年の取得率は97%
社員割引
アミューズメントや不動産/住宅、ホテル、葬儀など様々なお得な割引きがあります。
社内クラブ活動
ADK社員が有志で活動している部活動で、現在42(23年12月現在)のクラブが設立されています。(ゴルフ部、野球部、テニス部、ダーツ部、フットサル部、海洋研究会、乗馬クラブ、e-sports部、サウナ&スパ部、歌舞伎研究会など)
ADKは激務で大変?
ADKの公式HPによると、2022年の新入社員の平均残業時間は12時間26分。毎週水曜日をノー残業デーと定め、18時半までの業務終了を推奨するなど、部署や時期、プロジェクトによってもちろん変動はありますが、ADKでは効率的に働き、必要以上に残業しないことを意識されているようです。
その他、出社勤務・在宅勤務を柔軟に適用するハイブリッド勤務制度を導入しており、現在は週2回の出社が決められていますが、残りの日数は在宅での勤務が可能です。
そのため、時期によって変動はあるものの、終電まで働く、毎日長時間の残業できつい…ということはないでしょう。
ADKで現在募集している職種
ADKのキャリアリクルートサイトによると、現在次の職種の求人を募集しています。
・アカウント・エグゼクティブ(営業職)
・デジタル関連職
・プランナー職
・メディアビジネス職
・データ・エンジニア職
・クリエイティブ職
・DXコンサルタント職
・IP/コンテンツ職
・コーポレート職
詳しい募集要項は、以下のページでご確認ください。
ADKキャリアリクルートサイト「募集要項」
ADKの転職難易度は高め!転職実現には転職エージェントの活用がオススメ
ここまでADKの転職難易度や必要なスキルなどについてご紹介してきました。
一定以上の職種経験が求められるため、転職難易度は高めではありますが、近年中途採用に積極的に取り組んでいることから、経験・スキルを効果的にアピールできれば転職実現の可能性はグンと高められるでしょう。
なお、キャリア・エックスでは、ADKを始めとする広告業界を熟知した専任のキャリアコンサルタントが、内定獲得まで伴走します。
ADKに興味を持ったら、ぜひキャリア・エックスにご相談ください。
