営業職として活躍する女性が増えています。
それに伴い、営業の仕事に興味を持つ女性も増えていますが、一方で「ハードそう」「成果が上げられるだろうか」と不安に思う人も少なくないようです。
この記事では、女性営業職ならではの強みや、女性が営業職に就くメリット、未経験から転職する方法などについて解説します。
営業職に興味を持っている女性は、ぜひご覧ください。
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目次
女性営業職に多い仕事内容とは?
総務省の「労働力調査」によると、2024年の就業者数は前年より34万人増の6781万人となりました。
内訳を見ると、男性は3699万人と3万人の増加である一方、女性は3082万人と31万人増加しており、女性の増加が目立っています。(※総務省「労働力調査(基本集計)2024年」)
最近では特に次の3つの役割で、多くの女性が活躍しています。
インサイドセールス
インサイドセールスは、見込み顧客に対して電話やメール、オンラインツールなどを活用して営業活動を行う「内勤営業」を指します。
多くの場合、対面での訪問・商談は行わず、非対面で顧客のニーズや課題を聞き出しながら自社商品・サービスの情報提供を行い、商談のアポイント獲得につなげます。
顧客と信頼関係を築きながら、自社商品・サービスの購入意欲を高めるという重要な役割を担う仕事です。
※関連リンク:インサイドセールスは楽しい?それとも大変?インサイドセールスの魅力や向いてる人の特徴とは
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、自社商品・サービスを購入した顧客に対し、文字通り「顧客に成功体験を積んでもらう」仕事です。
まずは契約後、商品・サービスの導入サポートを行いながら、継続利用のための土台を築きます。
その後、活用方法を提案し継続利用をフォローしながら、顧客にとってこの商品・サービスがなくてはならないものになるようフォローします。
そして、場合によっては契約更新や、上位プランの提案など、さらなる取引拡大のための取り組みも行います。
※関連リンク:カスタマーサクセスが向いてるのはどんな人?仕事内容や転職難易度とともに解説
法人営業
法人営業は、企業や団体などの法人顧客を相手に自社商品・サービスを営業する仕事です。
顧客企業とじっくり関係性を構築し、課題やニーズを引き出したうえで、課題解決につながる商品・サービスを考え、提案します。
顧客企業規模が大きくなると、課題やニーズを把握するための情報収集力が必要になるうえ、関わる部署が多岐にわたり、提案内容も複雑になる傾向があります。
女性ならではの関係構築力や、きめ細かい気配りなどが活かせる場面が多く、エンタープライズ(大手法人)営業として活躍する女性も目立っています。
営業職に求められるスキル
営業職に求められる基本的なスキルは、次の3つです。
・コミュニケーション力
・提案力
・課題解決力
コミュニケーション力
営業の仕事は、人と話しコミュニケーションを取ることが基本です。
顧客の課題やニーズを引き出すべく傾聴する力、そして自身の思いや考えを伝えながら最適の商品・サービスを効果的に伝える力など、コミュニケーション力は営業にとってなくてはならないスキルです。
提案力
営業は、自社の商品・サービスを提案するのが仕事です。
契約につなげるには、顧客の課題・ニーズに合わせて提案内容を練り上げ、顧客が共感・納得する提案を行う力が求められます。
課題解決力
高い顧客満足を実現し継続利用につなげるためには、課題解決力が必要不可欠です。
課題解決のためには、顧客が抱える課題を的確に捉え、自社商品・サービスをうまく組み合わせながら、最適な方法を検討することが大切です。
自社との契約にも直結する、営業の肝ともいえるスキルです。
女性営業ならではの強みとは?
あくまで一般論になりますが、女性は共感力や傾聴力が高く、相手のニーズを引き出すヒアリング力も高いと言われています。
また、協調性と気配り力があり、チームワークを重視しながら働くのが得意な人が多い傾向にあります。
近年、営業職は、単に自社の商品やサービスを売り込むだけではなく、顧客の課題にしっかり向き合い、顕在化しているニーズはもちろん潜在的なニーズまで引き出す働きが求められています。
そのうえで、顧客の課題解決につながる提案を行い、長期にわたる信頼関係を築ける営業が、高く評価されています。
営業において女性ならではの力を活かせる場面が多く、営業として高い成果を上げる人も増えています。
未経験から営業職へ転職した女性の転職成功事例
キャリア・エックス経由で未経験から営業職への転職に成功した事例をご紹介します。
「ミスをしないこと」が評価され、予期せぬ事態が起きてもマニュアル通りに動くことが求められるため、徐々に自分の成長が感じられなくなり、転職を決意しました。
やりたいことが特にわからぬまま、やみくもに転職活動をしていましたが、「本当にこれでいいのか?」がわからなくなり、キャリア・エックスに相談。
キャリアアドバイザーと会話する中で、自身の負けず嫌いな性格や成長意欲の強さ、目標を持って仕事をしたいという思いがひも解かれたことから、「営業職」に照準を絞って活動することになりました。
そして、数ある業界・企業の中から、不動産テック会社B社の営業職に応募。
B社側も、Aさんがこれまで搭乗客相手に培ってきた高いコミュニケーション力や繊細な気配りなどを高く評価し、「未経験でもすぐに営業の仕事をキャッチアップできるだろう」と採用を決めました。
現在は、顧客である不動産会社に対するカスタマーサクセス業務を担当し、1日70~80件もの顧客とやり取りしています。
これまでの対面でのサービスから、電話を中心とした営業へと変わり、非対面で顧客を理解する難しさを感じているとのこと。
一方で、難しいからこそうまくコミュニケーションが取れたときのやりがいも大きく、営業として日々成長を実感しているそうです。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください:成長を求めてキャビンアテンダントから営業職にキャリアチェンジ!
女性が営業職に転職するメリット
女性が営業職に転職するメリットは、大きく5つ挙げられます。
顧客から信頼を得やすい
相手の思いをくみ取り共感する力は、女性のほうが優れていると言われています。細やかな気配りもできるので、顧客が本音を言いやすく、潜在的なニーズも引き出しやすいでしょう。
その結果、納得度の高い提案や課題解決を実現でき、顧客からの信頼も得やすくなるでしょう。
加えて女性営業は、男性に比べるとまだ少ないため、印象に残り覚えてもらいやすく関係性も築きやすいというメリットもあります。
女性ならではの視点が活かせる
例えば美容、ファッションなど、女性向けの商品・サービスでは、女性の視点がフルに活かせるでしょう。
ただ、女性向けに限らず、一般的に働く女性は消費意欲が高いことから、特にBtoC分野においては力を発揮できる場面が多いと考えられます。
顧客との商談の際にも、女性目線を伝えながら的確で説得力のある提案ができるでしょう。
活躍次第で収入アップが目指せる
ほかの職種に比べて、営業職は給与水準が高い傾向にあります。
歩合制の営業や、目標を達成した場合のインセンティブを設けている営業もあり、頑張り次第で高収入を目指せるケースも多いようです。
収入アップを目指したい人にとっては、営業職はメリットが多いと言えるでしょう。
強みを活かしてキャリアアップが目指せる
営業職は、さまざまなビジネススキルが身につく仕事です。
コミュニケーション力、提案力、課題解決力といった、営業に求められる基本のスキルのほか、顧客の課題を発見する力、顧客データを分析する力やロジカルシンキング、説得力や交渉力なども磨かれるでしょう。
これらのスキルを活かして、営業としてステップアップしたり、スキルを活かして別の職種にチャレンジしたりと、キャリアアップできる可能性が高まると考えられます。
ワークライフバランスが取りやすくなる
成果が重視される営業の場合、「成果を上げさえすれば働く時間や場所は自由」とする企業は少なくありません。
1日のスケジュールも自由に決めやすいことから、タスクを効率的にこなすことで定時で帰れるケースもあるようです。
リモートワークや直行直帰OKだったり、サテライトオフィスを整備したりしている企業も多いため、結婚・出産などライフステージが変わっても働き続けやすいでしょう。
女性営業が活躍している業界
現在、女性営業が多く活躍している代表的な業界は、「SaaS業界」「IT業界」「人材業界」の3つです。
SaaS業界
右肩上がりの成長が続いているSaaS業界では、営業未経験者にも門戸を開いている企業が多く、女性もチャレンジしやすいと考えられます。
中でも、前述した内勤営業の「インサイドセールス」や、契約後の顧客フォローを担当する「カスタマーサクセス」を数多く採用しており、女性ならではの強みが評価されやすい傾向にあります。
IT業界
IT営業の多くは、顧客企業の課題解決のために自社のサービスをカスタマイズして提案する「ソリューション営業」となります。
顧客と信頼関係を築く力や、課題を引き出せるコミュニケーション力などを存分に生かせるでしょう。
比較的若い企業が多いことから、男女の差を感じることなくフラットな環境で働けるというメリットもあります。
人材業界
人材業界の営業は、求人媒体の広告営業や、転職エージェントのコンサルタントなど、人材サービスに関する営業を担当します。
採用競争激化を受け、どの企業も人手不足に悩んでおり、求人媒体や転職エージェントに寄せられるニーズも旺盛な状態が続いています。
その中、顧客企業の悩みや不安を傾聴し、寄り添うことができる女性営業の存在は貴重です。
転職市場の活況を受けて、転職を志す求職者も増えており、求職者の思いを大事にしながら伴走できるのも女性ならではの強みでしょう。
女性営業の年収相場
「転職サービスdoda」の「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」によると、2024年の営業職の平均年収は469万円です。
全職種の平均年収は426万円であり、平均に比べると高い水準にあります。
ただ、女性の平均は403万円と、男性(501万円)に比べると低い水準となっています。
営業の中でも比較的年収水準の高い医療系や金融系、そして成長企業が多いSaaSやIT、人材系を目指せば、女性も一定以上の給与水準を確保しやすいと考えられます。
※関連リンク:「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」
女性営業のワークライフバランス
「営業はハード」というイメージを持つ人が多いと思いますが、前述のように営業職はワークライフバランスが取りやすい職種と言えます。
さまざまな職種の中でも、特にセルフマネジメントや自律的な働き方が求められる仕事でもあります。
自分の工夫次第で、効率的な働き方を追求しやすく、時間のメリハリも付けやすいでしょう。
また、インサイドセールスやカスタマーサクセスに代表されるように、顧客のもとを訪問することのない「非対面営業」も増えています。
これらはリモートワークで働くこともできるため、ワークライフバランスを整えやすい仕事と言えます。
未経験から女性営業に転職する方法
未経験から営業に転身したいと考えている女性もいらっしゃることでしょう。転職を成功させるには、次のポイントを意識して転職活動を進めるといいでしょう。
<転職成功のポイント>
・自分の強みや志向を洗い出す
・強みや志向をキーワードに求人を探す
・自分のスキルに合った業界・企業を選ぶ
・営業への適性をアピールする
・転職エージェントの活用を検討する
まずは自己分析を行い、自分の強みや持ち味、キャリアの志向や大切にしていることなどを洗い出しましょう。
これが転職活動の「軸」となり、目指す業界や企業を定めやすくなるうえ、転職活動で自分の強みをアピールしやすくなるでしょう。
その際、これまで培った経験・スキルの中で、営業職でも活かせそうなものを洗い出しておくことも大切です。
そして、洗い出された「強み」や「志向」をキーワードにして、求人を探してみましょう。
例えば、傾聴力には自信がある、どんどん稼いでスキルアップしたい、などが洗い出されたら、その条件を満たせる企業をリサーチするといいでしょう。
その際、自分のスキルに合った企業を選ぶのもポイントです。「女性のキャリア支援が充実している」「給与が高い」といった条件面のみに惹かれて応募しても、企業とのマッチングは難しいもの。
営業でも活かせると思われる自身のスキルや経験を洗い出し、しっかり営業適性をアピールしてこそ、ポテンシャルが評価されると心得ましょう。
なお、転職エージェントを活用すると、キャリアアドバイザーがこれらのポイントを共に洗い出し、サポートしてくれるでしょう。
転職活動をうまく進められるか自信がないという人は、転職エージェントの活用を検討してみましょう。
関連リンク:30代女性の転職|求人探しのポイントや成功の秘訣をご紹介
【参考】女性営業の社会進出に関する資料
政府などから女性の社会進出に関連するさまざまなデータや資料が公表されています。
以下に、代表的なものをご紹介します。今後のキャリアを考える上での参考になるかもしれません。
内閣府男女共同参画局「働く女性の活躍の現状と課題」
内閣府男女共同参画局「女性活躍に関する基礎データ」
厚生労働省「働く女性の状況」
外務省「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」
女性が営業を目指す場合は、転職エージェントの活用がお勧め
ここまでご説明したように、営業職で活躍する女性は増えており、企業の採用ニーズも拡大しています。未経験からもチャレンジしやすい仕事も多く、これまでのスキル・経験を活かしながら働けるでしょう。
自分に合った営業職を探し出せるかどうか不安、異分野のスキル・経験をどうアピールすればいいのかわからない…などという場合は、ぜひ転職エージェントを活用してください。
キャリア・エックスでは、求職者一人ひとりの思いに寄り添い、強みや持ち味、キャリアの志向、希望条件などに合った求人をご紹介しています。
求人企業の情報も熟知しているため、仕事内容や働き方などといった働く現場の「実際のところ」も共有することが可能です。
未経験から営業への転身を目指したい人はもちろん、営業としてさらにステップアップしたいという経験者も、ぜひキャリア・エックスに相談してみてください。