未経験からWebマーケティングに転職するのは難しい?5年目Webマーケターが解説

WEBマーケティング

転職サポートを行う中で、働き方が変わってきたことや安定と言われていた業界が安定ではなくなってきたことから「手に職をつけたい」というご相談を良く耳にするようになりました。


手に職をつけられる職種の中でも、エンジニアやWebデザイン、Webマーケティングと言ったITに関わる職種は今後も需要が伸びていく可能性が高いと注目されています。


今回はその中でもWebマーケティングに焦点をあて、未経験からWebマーケティングへ転職する方法や難しさ、そして未経験からWebマーケティングに転職した際に悩むポイントなどを、5年前に未経験からWebマーケティングに転職した私の経験談をもとにご紹介致します。

未経験からWebマーケティングに転職するのは難しい?


結論から伝えると、未経験からWebマーケティングに転職するのはかなり難しいと言えるでしょう。

難しい理由としては以下が挙げられます。

・未経験歓迎の求人が少ない
・人柄や企業とのマッチ度が重要
・経験や知識が求められる

一つずつみていきましょう。

未経験歓迎の求人が少ないため倍率が高い

Webマーケティングは供給が足りていない職種ではありますが、企業の中の職種別割合をみた時に営業職と比較して必要な人員数が少ないことと、そもそも育てられる人材が会社にいないということもあり未経験歓迎の求人が少ないです。


さらに最近ではリモートワークが可能であったり手に職がつけられる仕事として注目度が高まっていることもあり、未経験歓迎の求人がでると優秀な実績や経験を持つ方々の応募がその求人に集中し、倍率が上がってしまうことで転職が難しくなります。


比較された中で選ばれるには、なぜWebマーケティングをやりたいのかというブレない想いやWebマーケティングに転職するためにどんなことをしてきたかが求められます。


ただ「手に職をつけたくて・・・。」「今はWebマーケティングの知識はありませんが、入社後に頑張ります」では受かりません。

Webマーケティングを通してなにを実現させたいかが明確であったり、Webマーケティングについて勉強している、もしくは既にブログなどを作って実践しているなど、行動を起こせていると良いでしょう。

人柄や企業とのマッチ度が重要

未経験の方を採用する際は、スキル面ではなくマインド面を重視して採用を決めるケースが多いです。


これまでの仕事への取り組み方や考え方、どのようにして困難を乗り越えたかなどのやってきたことだけではなく、「なぜ」それをやったのかなど考え方を知るための深掘り質問が多くされます。

企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)への共感や一緒に働くメンバーとの相性を見られることも多く、自分の事前準備だけでは補えないことも出てくる点が、未経験からWebマーケティングに転職する際に難しいポイントの1つです。


Webマーケティングがやりたい理由とその企業が提供するサービスやその企業が行うWebマーケティングの仕事内容がマッチしない場合もお見送りとなるケースが高いため、未経験からWebマーケティングに転職する際の面接では、企業のコーポレートサイトと求人の募集要項を覚えられるくらいまでしっかりと見ておきましょう。

知識や経験が求められる

未経験の求人募集とは言えど、求められる知識や経験はあります。


こればかりは企業によって違いますが、もし不動産業界のWebマーケティングを行うのであれば不動産の知識や経験が求められたり、飲食業界のWebマーケティングを行うのであれば飲食に関する知識や経験が求められることがあるでしょう。


その他にも、未経験の方を採用するにあたってはこれまでの仕事の取り組み方を聞いて未経験からでも頑張ってくれそうかを見極めるため、今が営業職であれば営業としてこれまでどれだけ実績を出してきたのか、頑張ってきたのかなどが見られます。


たとえば、営業から未経験でWEBマーケティングに転職する場合、

「営業としての実績がなくてもよいだろう」

「職務経歴書にも営業としての実績は書かなくても良いだろう」

とお考えの転職希望者の方は非常に多いです。


一方で採用する企業側は、未経験で始めるからこそ、現職で求められる成果をあげるためにどのように工夫し努力したのか、PDCAを回す力はあるか、成果に対するコミットメントは高いか、未経験でもキャッチアップする力や自ら学んでいくスタンスが強いか、をしっかり見極めたいと考えています。


これまでの仕事で何らか成果・実績を出していること、その再現性をしっかりと言語化できていることは、未経験で転職するために、非常に大事なポイントです。


特に実績がない状態でWebマーケティングに未経験から挑戦となると、Webマーケティングで成果を残してもらえるかの想像が持たせられないため、華やかでなくともいいので仕事に対して真摯に向き合ったエピソードを伝えられると良いでしょう。

未経験からWebマーケティングに転職する方法


未経験からWebマーケティングに転職することはかなり難しいとご紹介してきましたが、転職できないわけではありません!

ここからは、転職やそれ以外のやり方を通して、未経験からWebマーケターになる方法を3つご紹介致します。

社内でWebマーケティングの部署に異動する

1つ目の方法は今の会社でWebマーケティングの部署に異動する方法です。


社内にWebマーケティングの部署があれば異動願いを出したり、もし部署がない場合は今の職場でWebマーケティングをするとどんな良いことがあるのかを伝えて新しく立ち上げる必要があります。

新しく部署を立ち上げるというのはかなり大変なことですので、もし社内にWebマーケティング部がない場合はこの後に紹介する転職を検討した方が良いかもしれません。


社内異動の難易度は会社によって様々です。企業のWebマーケティングに対する重要度によっても変わってくるでしょう。


1つ言えることは今のポジションで周りから認められていないと、異動願いを出しても聞き入れられる可能性が低いです。そのため、部署異動を希望したいのであれば「逃げ」ではなく「挑戦」だと周りから理解が得られるようになってから伝えましょう。

転職する

転職すると言っても2種類あり、1つ目は未経験歓迎のWebマーケティングの求人に応募すること、2つ目はWebマーケティングの部署がある企業に転職することです。

未経験のWebマーケティングの求人に応募する

前述した通り、難易度は高いものの転職できないわけではありません。そのため、Webマーケティングの求人に応募してみるのも良いでしょう。


未経験歓迎のWebマーケティングの求人に応募する際には、数字を用いたこれまでの経験をロジカルに伝えられるとより通りやすくなります。


また、自身でブログやSNSなどを運用した経験があるとさらに通りやすくなるため、もし時間があるのであれば知識を身につけるという意味でWebマーケティングに関わるなにかを始めてみると良いかもしれません。

Webマーケティングの部署がある企業に転職する

今のスキルではWebマーケティングに挑戦できないと思う場合は、部署異動がしやすい企業やWebマーケティングへの部署異動実績のある企業への転職を検討してみてもいいでしょう。

こればかりは自分で知ることが中々できませんので、転職エージェントに登録して相談してみると良いでしょう。


SaaS系やWEBマーケティングに強い転職エージェント「キャリア・エックス」でも部署異動に前向きな企業の求人を取り扱っています。

1つ例を挙げると、career challenge制度という制度が福利厚生の1つにあり、新しい事業や職種にチャレンジしたいときに挑戦できる制度のあるSaaS企業です。

このような企業にまずは今自分が得意としている職種で転職をし、ある程度会社のことを理解したり成果を出すことができてきたら異動願いを出してみましょう。


アカウントプランナーとして経験を積む

2つ目で紹介したWebマーケティングの部署がある企業に転職することと似ていますが、次のステップとしてWebマーケティングを選択するのではなく、ゴールにWebマーケティングを置き、そのゴールのために次のステップとしてWebマーケティングに転職する土台を作る方法です。


土台を作るために検討していただきたいのが、Webマーケティングの知識と経験が身に付くアカウントプランナーという職種です。


アカウントプランナーとは、広告代理店の営業職で広告出稿を希望しているクライアントに対して様々な広告媒体を提案する職種です。いろいろなクライアントの商品/サービスの売上を拡大するために提案する、プロモーションを支援する、という立ち位置です。


ただ広告枠という商材を提案するのではなく、クライアントにヒアリングを行いながら「どのような広告枠にどのような広告を掲載すると成果がより出るのか」「決められた予算の中でどのような方針で広告を出すべきか」など、目標や予算をもとにいくつものプランを考える必要があります。

そのため、アカウントプランナーとして経験を積むと、広告媒体別の特徴について深い知識も身につきますし、成果をより出すための施策を考える力や、実際に手を動かしてはいなくてもどんな施策を行ったらどのような結果がでたのかという知識が身につきます。


アカウントプランナーについてはこちらの記事でより詳しく説明していますので、ご興味のある方はぜひ一度ご覧くださいませ。

アカウントプランナーのキャリアパスとは?市場価値の高め方について解説

サイバーエージェントのアカウントプランナーについて解説

未経験からWebマーケティングに転職して悩んだこと


最後に、私が未経験からWebマーケティングに転職した際に悩んだこととその解決方法をご紹介致します。

専門用語が多すぎる

Webマーケティングは専門用語がかなりあります。それもSEOやCTRなど頭文字に略されたものやオウンドメディアやナーチャリングなど横文字がたくさん。

転職後初めてMTGに参加した際に、知らない用語が多すぎてMTGの内容が全く理解できなかったことを覚えています。


しかし、これらを理解していかないと業務が前に進まないため覚えるしかありません。

そこで私はスプレッドシートにわからなかった用語をまとめ、右側に正式名称やGoogleで調べたりその言葉が出てきた場面を思い出して言葉の使い方をメモしていきました。


毎日使う用語なので自然と覚えていくものでもありますが、少しでも早く覚えるためにはこのようにメモを作り、朝勤務が始まる前に一度目を通しておくと覚えが早くなるでしょう。

デスクワークがきつい

元々1日訪問3件を車で回っていた営業だったため、1日中デスクに座ってパソコンと向き合うと集中力が持たなかったのと、目が疲れたり肩が凝ったりしました。


営業時は周りに会社の人がいない外回り時のアポイントを取るための架電時間やお客さまと話す商談時間が私にとっての息抜きでしたが、Webマーケティングは息抜きできるタスクがなく、常に100%の状態で仕事をし続けなければいけないため終業後の疲れ具合が大きかったです。


解決方法は「慣れる」しかないのですが、それ以外にも何時までにタスク①を終わらせて、タスク①が終わったら少し休憩をする。であったり、自分が本日中に完了させるタスクリストを作って1つずつこなしていき、時間配分的にゆとりがあればヒアリング含めて営業メンバーや上長とMTGを入れるようにしました。

1日中パソコンに向き合うだけだと集中力が保てないという方はぜひ一度試してみてください。

施策アイディアが中々出てこない

未経験からWebマーケティングに転職して広告運用やメディア運用を担当することになり、デイリーやウィークリーの数値分析を行う中で、どの数値を改善するべきかなのかは「ここの数値が平均より低い」という事実があるので分かりました。

しかし次のステップの「悪化している数値を改善するためにどのような施策を実行するか」が全く出てきませんでした。


施策を回せなければ数字の改善が悪化していく一方なので、施策が回せないのは広告費の無駄遣い。そう言われて取り敢えず最初はGoogleで検索してありきたりな施策をなんとか回していました。


徐々に施策アイディアがどんどん出てくるようになって分かったことですが、施策が出てくるかどうかは、

・ターゲットとしているペルソナを理解できているか
・Webマーケティングの一つ一つの流れをしっかりと理解できているか

この2つが重要だということです。


数値が悪化しているのは目に見えているのにそれを改善する施策が思いつかないという方は、ターゲットとして定めているペルソナに近しい人にインタビューしたり、購入者(契約者や成約者)分析を行ったりなどをして、ペルソナ理解を深められると施策がでてくるようになるでしょう。

まとめ


いかがでしたでしょうか?

今回は、

・未経験からWebマーケティングに転職するのは難しいのか

・未経験からWebマーケティングに転職する方法

・未経験からWebマーケティングに転職したときに悩むこと

をお伝えしてきました。


未経験からWebマーケティングに転職することは簡単ではありませんが、Webマーケティングは今後も需要が伸びると予想されている職種です。


次のステップでWebマーケティングでも良いですし、前述したようにアカウントプランナーから始めてみても良いでしょう。

興味がある方は、ぜひ挑戦してみてください。


どのようにWebマーケティングを目指していくのか悩んでいる方は、ぜひ一度キャリア・エックスにご相談ください。

これまでの経験をお伺いしながら、最適な方法をご紹介致します。


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