第二新卒でベンチャーへ転職するのはアリ?メリット・デメリットや会社選びのポイントを解説します

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

転職ノウハウ

第二新卒とは、一般的に社会人経験3年以下の層を指します。高校や大学を卒業して一定の経験を積み、「選んだ会社、仕事が自分に合っていなかった」、「もっと成長できる環境で仕事をしたい」と感じ、転職を考え始める人もいるでしょう。

そんなときに、一つの選択肢となるのが、ベンチャー企業です。近い意味の言葉で、スタートアップがありますが、前者は成長中の企業全体を指し、後者は起業直後、特に革新的なアイデア・サービスで急成長を目指している企業を指します。

では、第二新卒からベンチャー企業へ飛び込むことには、どんなメリット・デメリットがあり、将来はどんなキャリアを描けるのでしょうか。

本記事では、キャリアの転換を検討している人の参考になるように、それらを解説します。

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第二新卒でベンチャーへ転職するメリット

まずはベンチャー企業に転職してどんなものが手にできるのか、具体的なメリットをピックアップします。

個人の裁量が大きく成長スピードが速い

ベンチャー企業の特徴の一つが、個人に与えられる裁量の大きさです。大企業では携われるようになるまで数年かかるような重要な意思決定や大規模なプロジェクトを、入社後比較的早い段階で任されることも珍しくありません。

例えば、営業部門に配属された場合、早期に大手クライアントを任せられる、自分の考えた営業手法を自由に試すことができるといったケースもあるでしょう。

このような環境下では、自分の能力を最大限に発揮する機会が豊富にあり、結果として成長スピードがどんどん速くなります。

キャリアアップのチャンスが大きい

ベンチャー企業では、会社の成長に伴って、個人のキャリアも急速に発展する可能性があります。大企業では年功序列や固定的な評価システムにより、キャリアアップには時間がかかることが多いですが、ベンチャー企業ではそれが少ないのが特徴です。

実力主義の傾向が強く、年齢や経験年数などを問わず、スキルと実績を示せばすぐに昇格・昇進できるチャンスがあります。

自分次第で、早期にリーダー、マネージャ―といったポストに就いたり、新規事業の立ち上げに関わったりすることも十分に可能でしょう。

経営陣と近い距離で幅広い業務を経験できる

大手企業と比べて、ベンチャー企業は社員数が少なく、経営陣との“壁”も厚くありません。そのため、一般社員でも日常的にコミュニケーションを取る機会があり、経営者の思考プロセスや意思決定の方法を近くで学ぶことができるでしょう。

特に将来的に起業や経営にチャレンジしたいと考えている方には、貴重な経験になるはずです。

また、組織が小規模である分、営業戦略の立案から実際の営業活動まで携わったり、より良い組織づくりに向けた企画提案・実行に関わったりするなど、幅広い業務を経験するチャンスもあります。

第二新卒でベンチャーへ転職するデメリット

ベンチャー企業で働く魅力を紹介しましたが、一方でデメリットもあるのも事実です。ここでは、ベンチャー企業に転職するデメリットを解説します。

経営の安定性が低い

ベンチャー企業は会社としての歴史が浅い分、経営の安定性が比較的低いことも否定できません。

事業・サービスが、長期的にマーケットで成功すると保証されているわけではなく、それがうまくいかなかったとき、大手企業が新規参入してきたときなど、事業転換や最悪の場合は倒産を余儀なくされることも。

そうした状況に陥った際には、働く社員も希望しないポジションに配置転換をされたり、職を失ったりするリスクを被る可能性があります。

福利厚生や労働環境が整っていない場合がある

各企業によっても異なりますが、ベンチャー企業は、事業の成長にリソースを集中させるため、従業員の福利厚生や労働環境の整備が後手に回っている場合があります。

業務量の都合で残業が多くなる、福利厚生制度が充実していない、有給休暇の取得率が低いといったことは考えられるでしょう。そうしたポイントを重視している人は、入社前にきちんと確認しておくことをおすすめします。

教育制度が体系化されていないことがある

会社としての歴史が比較的浅いこともあって、ベンチャー企業では教育ノウハウが蓄積されていなかったり、制度化が進んでいなかったりする場合があります。

どうしてもOJTに依存する割合が高く、各教育担当者の育成スキルにばらつきがあることも考えられるでしょう。その中で、自己成長を実現するためには、自ら学んでいく姿勢や独学の時間を設けることなども求められます。

ベンチャー企業に向いている人、向いていない人

ベンチャー企業での働き方は、大企業や伝統ある企業とは大きく異なります。そのため、どうしても個人の価値観や志向、ライフスタイルの好みなどによって、向いている人と向いてない人が分かれやすい傾向があります。

ベンチャー企業に向いている人とは?

・自主性や主体性がある人
・変化を楽しめる人
・リスクを恐れない人
・マルチタスクが得意な人
・コミュニケーション能力が高い人
・学習意欲が高い人
・起業や経営に興味がある人

ベンチャー企業に向いている人の特徴として、まず挙げられるのが自主性・主体性の高さです。自ら考え、行動しなければならない機会の多い職場で成長していくためには、そのような素養が求められます。

また、安定よりも変化を求める人でなければ、そもそもベンチャー企業を選択肢に入れることはなく、日々成長していく環境についていくことも難しいでしょう。

その他にも、幅広い業務を遂行するための柔軟な対応力、コミュニケーション能力がある人や向上心の強い人、起業・経営に興味がある人にも向いていると考えられます。

ベンチャー企業に向いていない人とは?

・指示待ちの姿勢の人
・変化を苦手とする人
・安定志向が強い人
・一つの仕事に集中したい人
・プライベートと仕事を明確に分けたい人

ベンチャー企業に向いていないのは、大きく分けると向いている人と逆の志向を持っている人だと言えます。誰かの指示やマニュアルのもと、安定した環境で自分の仕事をコツコツと進めていきたいと思っている人には、あまり向いていないと考えられるでしょう。

さらに、ベンチャー企業は一人当たりの業務量・責任も大きい傾向があるため、ときには帰宅後や休日に仕事が発生することも。ワークライフバランスを重視したい人にも、マッチしない可能性が高いです。

※ベンチャー企業に向いている人、向いていない人については、こちらの記事で詳細に解説しています。

第二新卒でベンチャーに転職するときの注意点


ベンチャー企業は様々な面で大手企業と異なるポイントがあり、それは企業ごとにも異なってきます。転職を考えたときにはどんな点に注意すれば良いのか、ここで紹介します。

企業の経営状況や成長性をチェックする

ベンチャー企業が比較的経営の安定性が低いことは前述した通りです。そこで、リスクをなるべく回避するため、経営状況はチェックしておいた方が良いでしょう。

売上推移や大手企業などからの出資の有無といった情報はインターネット上ですぐに調べられます。さらに、業界全体の動向、サービスのシェアも確認し、将来性を検討することも大切に。詳しい情報を収集するのには、業界関係者や転職エージェントに質問するのも有効な手段です。

企業カルチャーとのマッチング

立ち上げから間もない企業では、経営陣の考えが強く反映された独特な文化や制度が根付いている場合が多くあります。入社後にミスマッチを起こさないようにするため、事前にその辺りはしっかりと確認しておくべきでしょう。

Open Workや転職会議といった就職活動向けの口コミサイトの他、Googleマップ上のエンドユーザー向けの口コミも参考になります。また、最終的には面接などの際に自分の目で判断することが重要です。

業務内容や将来のキャリアを明確化する

ベンチャー企業は業務が多岐にわたり、役割が流動的な場合があります。また、想定外に責任の大きい仕事・ポジションを任せられ、過度な負担がかかってしまうことも。

ずるずると状況に流されて働いていると、キャリアも不安定になってしまうことが考えられるため、入社前に仕事や責任の範囲はある程度明確にしておいた方が良いでしょう。

さらに、期待されている成果を残せば、どんな待遇・ポストを得られるかも確認することで、入社後の目標設定がしやすくなり、自分自身のモチベーションアップにもつながります。

労働条件や働き方を確認する

特に大手企業から転職される人は、当たり前だと思っていた福利厚生が、ベンチャー企業では存在しないといったこともあるでしょう。

給与も月給に見なし残業代が含まれているケースが多い他、平均残業時間が想定より多いなどのリスクも考えられます。

入社前にフラット視点から一つひとつ確認していくことで、実際に働き始めてからのギャップを軽減することができます。

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第二新卒でベンチャーに転職した後のキャリア


一度ベンチャー企業へ入社したからといって、そこでキャリアが終わるわけではありません。もちろん一社で継続的にキャリアアップを目指していくこともできますが、身に付けたスキルを活かし、他社へ再度転職することも選択肢の一つです。


ここでは、どんな“道”があるのかを紹介します。

入社したベンチャー企業で役職に就く

主体的に幅広い業務に携われるベンチャー企業の中では、自分がサービスや会社の発展に深く貢献しているという実感を得られます。

第二新卒という経験の浅い段階で入社し、企業と共に成長を目指せることは大きな魅力だと言えるでしょう。残した成果・実績によっては、スピーディに管理職に就くチャンスもあり、そこでマネジメントスキルなどを磨けば、将来的に経営に関わることも可能です。

別のベンチャー企業に役員として転職

ベンチャー企業でキャリアを積んでいく中で、「新しい環境で再度チャレンジしたい」と考えたり、あるいは経営の都合などで転職せざるをえなかったりすることもあるでしょう。そうしたときには、改めてベンチャー企業で働き、そこでキャリアアップを目指すことも選択肢に挙げられます。

似たような規模、環境の会社で仕事をしてきた経験は高く評価されやすく、入社後に即戦力として活躍することも十分に可能です。

大手企業へ転職する

ベンチャー企業では、能力次第で大型プロジェクトに関わるチャンスがあり、そこで残した実績をもとに大手企業へ転職することも可能です。

はじめは業務量や業務幅、環境の違いなどに戸惑うこともあるでしょうが、慣れてくれば安定性など、大企業ならではのメリットを手にできます。

自分に合ったベンチャー企業を見つけ、キャリアの可能性を広げよう

ベンチャー企業で働くことが合う人、または合わない人がいるのは事実で、相性は各企業によっても異なります。

しかし、経験できる業務の幅の広さや成長の早さ、昇給・昇格のスピードなど、そこで働く魅力は多く、ピッタリの場所を見つけられれば、自分自身のキャリアの可能性を大きく広げられるでしょう。

特に第二新卒の時期は、社会人としてのスタートを切ったばかりで、転職を成功させられれば、周囲との差をつけやすいタイミングです。

本記事を読んだ方が、魅力的なベンチャー企業と出会い、生き生きとしたキャリアを歩んでくださることを願っています。

一人での転職に不安や分からないことがあれば、ベンチャー企業への転職に豊富な実績があるキャリア・エックスにぜひご相談ください。

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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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