営業職のキャリアプランとは?想像するときのポイントや回答の考え方を徹底解説!

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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ビジネスパーソンとしての理想の姿を実現するために立てる「キャリアプラン」。営業職の場合は、どのようなキャリアプランが考えられるのでしょうか?


この記事では、営業職の代表的なキャリアプランや、プラン作成の際のポイント、そして面接の場でキャリアプランを聞かれた場合の答え方などについて解説します。

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営業職が目指せる主なキャリアプラン

営業職の場合、主に次のようなキャリアプランが考えられます。

1:管理職になる

営業のキャリアプランの「王道」は、営業として経験を積み、管理職に昇進するという道です。自身の営業経験を活かして部下を育成し、チーム全体をを取りまとめて高い成果に導くというキャリアステップは、多くの企業で求められています。


業務範囲が広く激務になりがちであるうえ、チームの成果、部下の成果に責任を持つ必要があり、重責ではあります。


その一方で、部下の成長を間近に感じられ、会社の業績にも貢献できる喜びは大きいでしょう。役職手当がつくケースも多く、年収アップも期待できます

2:営業のプロを目指す

経験を積んだ後も管理職にはならず、トップセールスとして現場で活躍し続ける「営業のプロ」を目指すという道も考えられます。


特定分野の知見を持ち、スキルを身につけたスペシャリストは、転職市場では引く手あまたです。


高い数字を背負い、新たな営業ナレッジを生み出すなど、営業部門全体をけん引する役割として高く評価されるでしょう。


専門外の分野には転身しにくくなりますし、管理職経験が積みにくいという側面はありますが、「この道で生きていく」と腹を括れる場合は、このようなキャリアも選択肢になるでしょう。

3:条件の良い企業に転職する

営業経験を活かして、より条件の良い企業に転職するというキャリアプランも考えられます。同業他社であれば、培った経験やスキルをフルに活かすことが可能です。


営業スキルを磨き、高い実績を挙げてきた経験をアピールすれば、即戦力として評価され、好待遇での転職が期待できるでしょう。

4:他業界の営業職に転職する

同業界の営業職だけでなく、他の業界の営業職に越境転職することも可能です。


これまで培った業界知識などは活かしにくいかもしれませんが、ベースとなる営業スキルや営業に対する姿勢、信念やポリシーなどをアピールすることで、より好条件での転職が期待できるでしょう。


新たな業界経験を身につけることで、営業としての引き出しが増え、キャリアの可能性も広がることが予想されます。

5:別の職種に転職する

営業経験・スキルは、他の職種で活かすことも可能です。

例えば、コミュニケーション能力や傾聴力、信頼関係構築力、交渉力などといった営業スキルは販売サービスや人事、SEなどでも大いに活かすことができますし、営業活動の過程で身についた企画力やマーケティング力などは、営業企画やマーケティングなどの職種で活かすことができるでしょう。


未経験分野への転身になるため、転職成功の難易度は多少高まることが予想されるうえ、収入も一時的に減少する可能性はあります。


ただ、自分の強みや持ち味がより活かせる職種に転身することで、やりがいや醍醐味を感じながらイキイキ働けるでしょう。

6:独立・起業する

前述の「営業のプロ」を極めた後に、独立・起業するという道もあります。


例えば営業のスペシャリストとして、営業代行の会社や、営業コンサルティング会社などを立ち上げる人は少なくありません。現職と並行して、副業でこれらの業務を手掛けるケースもあるようです。

営業職で身につくスキルとは?

キャリアプランを考えるうえで、営業を通して身につくスキルを理解しておくことは大切です。営業職では、主に以下のようなスキルが身につくと考えられます。


これらのスキルを意識して磨けば、営業として早くステップアップでき、転職市場でもより評価されやすくなるでしょう。

1:課題発見力

営業職の主な役割は、顧客の課題を発見し、課題解決につながる商品やサービスを提案することです。より的確に課題をつかむことで、顧客のニーズにより高い精度で応えることが可能になります。


顧客の既に顕在化している課題だけでなく、潜在的に抱えている課題まで発見する力も求められるでしょう。


課題発見力を身につける過程で、傾聴力や信頼関係構築力、情報収集力、顧客のことをより深く知ろうとする姿勢なども磨かれるでしょう。

2:コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルはどの職種でも重要ですが、社内だけでなく取引先や関係会社など、さまざまな立場の人と接する営業職では必須のスキルと言えます。


クライアントが法人である場合、さまざまな部署の人とコミュニケーションを取る必要があるため、相手の立場やタイプなどに応じてコミュニケーションの方法を変えるなど、臨機応変な対応も求められます。


その結果、信頼関係が構築しやすくなり、大きな成果も上げやすくなるでしょう。

3:ヒアリング力

営業の仕事では、自社の商品やサービスを売り込むのではなく、顧客の課題やニーズに合わせて提案することが重要です。そのためには、事前に顧客の情報を集めるヒアリング力が必須です。


トップ営業は、必要以上にしゃべらず、相手に話させるスキルが高い傾向にあると言います。


相手の意見や要望を傾聴し、相手に合わせて適度に相槌を打ったり共感したりなどして、本音を引き出していく力は、営業にはなくてはならないスキルと言えるでしょう。

4:情報収集力

顧客の課題解決のためには、顧客についてのあらゆる情報を収集し、分析することが大切です。顧客を取り巻く市場の動向やトレンドなどをつかみ、それに合わせた提案を行うことも重要です。


常にアンテナを張り動向を敏感に察知しながら、必要な情報を集める力が自然と磨かれるでしょう。

5:プレゼンテーション力

顧客の課題解決につながる提案を行う際には、プレゼンテーション力がものを言います。


自社の商品・サービスの魅力を伝えることはもちろん、顧客の課題をどう解決できるのか、顧客にとってどんなメリットがあるのかを、相手が納得できるようわかりやすく伝える力が求められます。


何度もプレゼン経験を重ねる中で、伝える力が身につくだけでなく、資料やスライドの作成スキルも磨かれるでしょう。

6:スケジュール管理能力

営業は業務範囲が広いのが特徴です。新規顧客の開拓や既存顧客との信頼関係構築、アポイント獲得、提案内容の企画、プレゼン資料の作成、社内の関連部署とのコミュニケーション、納品や請求の手続きなどさまざまな業務があり、マルチタスクをこなさなければなりません。


常に優先順位を考え、やるべきことを抜け漏れなく行うスケジュール管理能力が必要不可欠です。


また、システム開発やWeb制作、広告など、プロジェクト単位で動く営業の場合は、プロジェクト全体のスケジュールを管理する力も必要とされます。

7:業界に関する知見

営業の仕事を通じて、自社が所属する業界だけでなく、顧客企業の業界などさまざまな業界に関する知見を増やすことができます。


業界知識がより深い提案に役立ったり、業界の動きを先読みできるようになったりするでしょう。


営業として別の業界にスライド転職する際にも、さまざまな業界に関する知見が活かせるでしょう。

キャリアプランを作成するときのコツ・ポイント

キャリアプランとは、将来なりたい理想の姿(目標)と現在の自分とのギャップを埋めるための具体的な行動計画です。


営業として、自身のキャリアプランを考える際には、次のようなポイントを意識しながらまとめるといいでしょう。

1:自分の理想像を考え、書き出してみる

キャリアプラン作成においてはまず、自分の理想像=なりたい姿を描くことが重要です。理想の姿を実現するために何を学ぶべきかがわかりやすくなり、それに向かってブレずに突き進めるようにもなります。


例えば、就職活動や転職活動で聞かれることの多い「10年後の自分」で考えてみるとやりやすいかもしれません。


10年後、自分はどのようになっていたいのか、できるだけ具体的に考えてみましょう。必ずしも、現在の仕事の延長戦でなくとも構いません。


自分自身に向き合い、どんな働き方をしていたいのか、イメージを膨らませてみるといいでしょう。紙などに書き出しながら考えると、頭の中が整理しやすくなるのでオススメです。

2:具体的な目標の設定をする

理想像を考えたら、目標を具体的に設定していきましょう。


例えば「トップ営業として、社内で影響力を発揮していたい」という場合も、どれぐらいの目標を背負っているのか、どれぐらいの顧客数を担当しているのか、どれぐらいのメンバーを抱えているのか、年収はいくらぐらいを達成したいのか、などと目標をできるだけ細かく言語化していきましょう。


具体的な目標を考えることで、行動に移しやすくなったり、仕事に対するモチベーションが上がったりするだけでなく、今の職場で達成可能なのか、それとも転職したほうがいいのかなども見えてきます。

3:目標達成に向けての手段を考える

具体的な目標が設定できたら、何をすればそれが達成できるのか、手段を考えてみましょう。


管理職を目指すならば、営業として高い実績を残す必要があるし、将来的により良い条件の企業への転職を目指すならば、さまざまなスキルを意識的に磨くことが重要になるでしょう。


独立・起業を目指すならば、経営に関する知識を勉強したり、例えば簿記など起業に役立つ資格を取得するのも一つの手段になります。

面接で「あなたのキャリアプランは?」と質問された場合の回答例

営業職の面接で「あなたのキャリアプランは?」と質問されることがあります。「10年後の自分を教えてください」「営業としての目標を教えてください」などのケースもあります。


主なキャリアプランごとの回答例をご紹介しますので、自身の回答を考える際の参考にしてみてください。

1:管理職を目指す場合

 


御社で営業経験を積み、将来は営業マネージャーとして活躍したいと考えています。

現在、○○営業として働きつつ新人の育成も任されていますが、自身のノウハウを教えることで新人が少しずつ営業のコツをつかみ、成長していく姿を見ることにやりがいを感じています。

そこから、将来的に一つのチームを任され、メンバーの成長をサポートしながらチーム全体の売り上げ最大化に努め、会社に貢献したいとの思いを持つようになりました。

そのためにも、御社のサービスの拡販に努め、営業スキルを磨き、多くの営業ナレッジを生み出していきたいと考えています。

 


2:営業職のプロを目指す場合

 


私は御社でトップ営業を目指し、営業のスペシャリストとして御社の業績拡大に貢献したいと思っています。

顧客とじっくり信頼関係を構築し、顧客の課題やニーズに合った最適なサービスを提案した結果、感謝の言葉をいただけるという営業の仕事に、大きなやりがいを感じています。

もちろん思うようにいかない場面もありますが、失敗やつまずきから積極的に学び、成長につなげられるよう心掛けています。

入社後は、まずは御社のサービスについて徹底的に学んだうえで、これまでの経験やスキルを活かしながら顧客開拓に尽力し、早期に成果を上げたいと考えています。

 


3:人材育成に携わりたい場合

 


私は将来、営業として培った経験やスキルを活かして営業部門の人材育成に関わりたいと思っています。

人材不足が深刻化する中、営業人員の確保が企業の業績を左右する時代が早晩やって来ると予想されます。

そして顧客により良い提案を行い効果を最大化するためには、営業人員のスキルアップが何より重要だと考えています。

まずは御社でトップ営業を目指し、営業ナレッジやノウハウを蓄積したうえで、営業一人ひとりを早期に戦力化することに尽力したいと考えています。

 


4:営業を経て別の部署で活躍したい場合

 


まずは営業でしっかり経験を積んだ後、将来的には事業企画に関わりたいとの想いを持っています。

私は御社の○○事業の意義と高い成長性に魅力を感じております。

まずは○○事業の成長を支えるべく、営業としてサービスの拡販に注力し、高い営業成績を収めたうえで、必要な知識は独学するなどしてゆくゆくは事業企画に手を挙げたいと考えています。

誰よりも営業現場を知っている事業企画として、○○事業の戦略を練り実行をリードして、さらなる成長に貢献したいと考えています。

 


営業のキャリアプランを実現するには、転職エージェントの活用がオススメ

営業としてのキャリアプランを作成したら、それを叶えるべく行動することが大切です。もし、それが自社で叶えられない場合は、キャリアプランに沿った企業に転職することも検討しましょう。


転職エージェントに相談すれば、キャリアプランが叶えられそうな企業の求人を紹介してくれる可能性が高いでしょう。


キャリア・エックスでは、営業職の求人を多数取り扱っているため、営業としてのキャリアプランがより実現できそうな企業を紹介することが可能です。


なかなかキャリアプランが定まらない…という場合は、求職者一人ひとりの強みや持ち味、志向などを整理して、キャリアプラン作成のサポートも行います。


自分に合ったキャリアプランを描き、目標に向かってモチベーション高く働くためにも、ぜひキャリア・エックスの活用を検討してみてください。

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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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