ベンチャー企業で働く4つのメリットとは?求人の特徴をもとに解説

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「良い求人があったけどベンチャー企業だから迷っている」
「ベンチャー企業って大変そうなイメージがある」

ベンチャー企業と聞くと「残業が多そう」「安定しなさそう」などネガティブなイメージを抱く方もいれば、「色々と挑戦できそう」「役職をもらえそう」などポジティブなイメージを抱く方もいるでしょう。


そこで今回は、ベンチャー企業の求人の特徴や、ベンチャー企業で働く筆者が考えるベンチャー企業で働くメリット、デメリットを解説致します。


ベンチャー企業への転職をご検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

ベンチャー企業とは

ベンチャー企業と聞くと、設立まもない企業であったり従業員数が少ない企業であったり、人によって想像されるイメージが変わってくるのではないでしょうか?


まず初めに、ベンチャー企業とはどのような企業を指すのか、そしてスタートアップ企業や中小企業との違いについて解説致します。

ベンチャー企業

実は「どういう状態であったらベンチャー企業なのか」ということは明確に定義されていません。しかし一般的にベンチャー企業とは、革新的な技術やサービスを提供しており、設立から数年程度の若い会社のことを指します。

ベンチャー企業の特徴としては設立から数年ということもあり社員数は100名以下の企業が多く、年齢層も20代〜30代の若手人材が多いことが挙げられます。


メガベンチャー企業という括りも存在しており、ベンチャー企業が成長していくとメガベンチャー企業となります。

株式会社リクルートホールディングスや株式会社サイバーエージェントなど有名企業がこの括りとなりますが、多額の資本金を有し、多数の従業員を雇用する大規模な企業が定義となる大企業と違いはありません。

ただ入り口が「革新的な技術やサービスを提供していたかどうか」で区別でき、ベンチャー企業として実績を積み、そのまま成長していくとメガベンチャー企業と言われるようです。


自分が入社した当初は無名だった会社が徐々に知名度が上がっていき世に広まっていくという経験は中々できませんので、もしそんな経験ができれば貴重な経験となるでしょう。

スタートアップとの違い

スタートアップ企業とは、ベンチャー企業と同じように革新的な技術やサービスを提供する企業の中で、設立から2年〜3年にも関わらず売り上げやサービス普及率などの成長スピードが早い企業のことを指します。

また、設立当初からすでにIPOやM&Aなどの出口戦略を検討していることも特徴として挙げられます。


ベンチャー企業の中の1つと考えるとわかりやすいでしょう。

中小企業との違い

ベンチャー企業やスタートアップ企業とは異なり、中小企業には定義があります。

法人税法によると、中小企業の定義としては資本金が1億円以下であること。かつ、中小企業法によると、業種区分によって違いはあるものの、従業員数が50人〜300人以下の企業が中小企業とされています。

出典:中小企業庁ウェブサイト


定義だけ見るとベンチャー企業と同じように見えますが、中小企業はすでに確立されているビジネスモデルに参入する企業で、ベンチャー企業は新しいビジネスモデルを作り出す企業という違いがあります。

ベンチャー企業の求人の特徴

大企業とベンチャー企業では働き方も変わってきます。

求人から見れるベンチャー企業の特徴を見てみましょう。

求人の特徴1:平均年齢が若い

ベンチャー企業を立ち上げる起業家たちは20代や30代など若い世代が多く、働く社員の平均年齢も若いです。


例を挙げると、サービス開始から約4年で累計273億円(※)の資金調達を遂げた注目のベンチャー企業「株式会社タイミー」の代表取締役である小川さんは現在25歳、社内の平均年齢は29.5歳と30歳を下回っています。


もちろんベンチャー企業で働く中に40代以上の社員もいますが、それよりも20代・30代の数が多く、結果的に平均年齢が下がっているのでしょう。

※PRtimes:タイミー、事業拡大にともなう運転資金として総額183億円の資金調達を実施

求人の特徴2:新しい取り組みに前向き

ベンチャー企業の求人を見ていると勤務時間や福利厚生部分に下記内容が良くでてきます。

・フレックスタイム制
・リモートワーク可(諸条件あり)

ベンチャー企業は新しいサービスを提供している会社であるため、新しい取り組みに対してとても前向きな会社が多いです。


働き方だけでなく、ほとんどの企業がDX化が進んだ時代に設立されているため紙の請求書が山積みなどということもなく、基本的には効率化ツールが導入されているでしょう。

求人の特徴3:ユニークな福利厚生が多い

革新的なサービスを提供するベンチャー企業だからかは不明ですが、一般的な福利厚生とは違ったユニークな福利厚生が多いです。

一般的な福利厚生でいうと

・通勤手当
・住宅手当
・健康診断の受診
・その他産育休暇制度や慶弔休暇

などが挙げられるでしょう。


ベンチャー企業は上記の一般的な福利厚生に加えて、

・フリースナック、フリードリンク(社内にあるお菓子やドリンクを自由に飲食していい制度)
・シャッフルランチ(部署が違う人とランチに行った際に、上限2,000円まで会社が負担する制度)
・休日振替制度(休日の静かな日に働きたい人に向けて、休日を土日から平日に変更できる制度)

など、企業ごとにそれぞれオリジナリティ溢れる制度を導入していることが多いです。


ぜひ求人票を見る際には福利厚生にも注目してみてください!


ベンチャー企業で働く4つメリット

ここからは、ベンチャー企業で働くメリットを、実際にベンチャー企業で働いている私の経験をもとにご紹介致します。

幅広い知識と経験が身に付く

ベンチャー企業で働くと、大手企業の同じ職種で働く同年代と話した時に違いがわかるくらい幅広い知識と経験が身につきます。

理由はいくつもありますが、その1つに大手企業では分担されている業務がベンチャー企業では分担されておらず、全部を1人で行えることが挙げられます。


例えば営業を行う際に、大手企業ではアポイント獲得から契約までの間にチームによって業務が分かれています。

業務が明確に分担されることで1つの業務に集中できることから、ミスが減少したり1人ひとりの専門性が高くなるなどメリットがたくさんあります。しかし、逆をいえば自分が担当している業務以外の知識や経験は身に付かないということです。


一方ベンチャー企業では、上記の大手企業で分担されている一通りの業務を1人で行うことができます。

会社規模によっては、営業業務の1から10までを行うのとは別に、採用業務や集客業務など営業以外の仕事を行えることもあるでしょう。


業務量が多くて最初は大変かもしれませんが、幅広い業務の量をこなすことで段々と質が上がっていき、残業が2時間だったところが1時間に、もっと慣れてくると業務時間が余ってくるようになります。

これは量をこなした人だからこそ成し遂げられることです。


1つの業務のスペシャリストになることも素晴らしいことですが、幅広い業務をこなすことで身に付けられる幅広い知識や経験は一生涯のものとなるでしょう。

成果主義

ベンチャー企業で働くと、20代でCMOやCOOなどの役職に就いたり、メンバーのマネジメントを行うことができます。


知人が勤める大手企業では、20代のうちは経験を積む期間、役職に就くのは30代後半になって役職のポジションが空いたとき、もちろん実力も必要というルールがあるそうです。

そのため、いくら頑張ってもルールが変わらなければ20代のうちは役職に就くことはなく、後輩になにかを教えるということはあるかもしれませんが、売上管理や採用計画など、部署全体のマネジメントを行うことはないでしょう。


しかしベンチャー企業の場合は、自分の頑張りが認めてさえもらえれば年齢など関係なく、例えば20代前半でマネジメントを行うことも可能です。

もちろん入社から日が浅いかどうかも関係ありません。実力や人柄が認められれば評価してもらえます。


ずっと頑張っていてもルールのせいで日の目が当たらないのではなく、頑張った分だけ認めてもらえて評価してもらえる、そんな成果主義であることはベンチャー企業の良いところの1つです。

自分の意見が反映される

ベンチャー企業の求人の特徴でも紹介したように、ベンチャー企業は新しいことに対して前向きです。


入社後まもなかったとしても出した意見はしっかりと1つの大事な意見として検討してもらえます。意見をどれだけ出したかが評価の対象となる企業もあるほど、新しい考えや意見が重視されるのです。

さらに出した意見は検討して終わりではなく、良い意見であれば採用されますし、それが新しいプロジェクトであればそのプロジェクトの責任者として抜擢されることもあるでしょう。

ベンチャー企業にはそうやって作られた新しい事業や福利厚生、導入されたシステムが沢山あります。


また、意見を出してから実行されるまでのスピードが早いこともベンチャー企業のメリットです。


大手企業では稟議の期間がかなり長く、新しいシステムを導入するために何ヶ月もかかってしまうことがあります。

それがベンチャー企業では、新規事業の話だとさすがに時間がかかりますが、新しいシステムを導入したいと考えていて、そのシステムが明らかに良いものだと分かれば役職者や社長にダイレクトに伝えられ、早いと1週間以内には導入が決まります。


自分の意見が採用され、それがスピード感を持って実行される。これはとても嬉しいことですね。

経営者との距離が近い

経営者と直接話す機会も多く、「経営者目線」を知ることができることもベンチャー企業で働くメリットです。

経営者起業前の考えや会社に対する想いを聞くことで、自分の会社に対する想いも変わってくるでしょう。


また、起業したいと考えている場合はベンチャー企業で働くことで、

・ミッション、ビジョン、バリューの決め方
・採用計画の立て方
・人脈の広げ方

など、起業にあたって必要な様々なことが学べます。


もちろんこれらの内容は将来起業したいと考えていなくとも、働く上で知っていてプラスに働く内容であるため、経営者と近い距離で働けることは良いことではないでしょうか?


ベンチャー企業で働く3つのデメリット

どの企業規模でも魅力的な部分もあれば大変な部分もあります。


ベンチャー企業で働く魅力の次は、ベンチャー企業で働く上で大変だと思う点をご紹介します。

教育体制が整っていない

ベンチャー企業は人材が豊富ではありませんので研修担当などもいません。そのため、上長に教えてもらいながら入社初日からなにかしらの業務を行っていくことがほとんどです。


もし1ヶ月間は座学で研修…と想像していると、ギャップが大きいかもしれません。

例えば営業の場合は、大体1週間以内で電話業務を覚えてロープレをし、先輩と一緒にテレアポ業務を行います。


業務を行いながら先輩からアドバイスがあって成長していきますが、基本的には1週間以内でお客様と話す機会はあるでしょう。


新卒でベンチャー企業を検討されている場合は、教育体制が整った企業で長期インターンシップを行い社会人としての基礎を身につけた方が良いかもしれません。

もしくは新卒でベンチャー企業に就職するのではなく、1年〜3年ほど中小〜大企業で働き、その経験をもとにベンチャー企業で働くのがおすすめです。

大手企業と比較すると経営は不安定

設立から長くない企業であるため、右肩上がりの企業もありますが、やはり黒字と赤字が繰り返されることも多いです。


月の振り返りを行いながら、3ヶ月連続赤字だ…と焦ることもありますし、コロナウイルスが流行した当初は多くのベンチャー企業が窮地に立たされたでしょう。


大手企業では一メンバーが心配することのない「会社が潰れないかどうか」の心配が必要となることはベンチャー企業のデメリットです。

仕事量が多い

幅広い知識や経験が身に付くメリットでもある一方で、ベンチャー企業は1人ひとりの業務幅が広いことから仕事量が多くなってしまいます。

その結果、仕事に慣れてくるまでは残業することもあるでしょう。


さらにベンチャー企業では、昨日までA案と決まっていたものが翌日にはB案に変わってしまうこともあるため、せっかくこなした仕事がやり直しということも稀にあります。


スピード感が早いことや、任せてもらえる業務幅が広いことがメリットである反面、仕事の優先順位がガラリと変わってしまったり、仕事量が多いというデメリットにも繋がってしまっています。

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ベンチャー企業で働くメリットは他にもたくさん!

いかがでしたでしょうか?

今回は、ベンチャー企業で働くメリット・デメリットをご紹介してまいりました。


今回ご紹介した4つのメリット以外にもベンチャー企業で働くメリットはたくさなります。

私自身大手企業や中小企業でも働いた経験がありますが、一度ベンチャー企業を経験すると今後働くのは絶対にベンチャー企業がいいと思うほど、ベンチャー企業で働く魅力にハマっています。


そのため、もしベンチャー企業に転職するか迷っている方がいる場合は、私はベンチャー企業で働くことをおすすめしたいです。


今の時代、大手企業でも中小企業でも先が読めないことは変わりません。ベンチャー企業の方が時代にあったサービスを提供していることから先が明るいかもしれません。

そんな先が読めないときに大事なことは、どの企業に属しているかではなく自分は何ができるかということではないでしょうか。


そして自分ができることを広げていくという目線で見ていくと、ベンチャー企業は今回ご紹介した通り知識的にも経験としてもかなり広がっていきます。

その知識と経験を持った上でどこか大手企業に転職することもできるでしょう。


もしベンチャー企業に転職するかどうか迷っている方は、ぜひ一度前向きに検討してみてください。


また、キャリアチェンジやベンチャー企業への転職に強い転職エージェント『キャリア・エックス』では、キャリアのご相談も気軽に受け付けております。

ぜひ一度お気軽にお問合せくださいませ。


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