人材業界の志望動機|転職に成功する志望動機の作り方や例文、NG例文を紹介

instagram

東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

career

人材業界への転職を検討しているけど、「志望動機が思いつかない」と感じている方も多いのではないでしょうか。


一括りに人材業界といっても扱うサービスは多岐にわたるため、業界研究と合わせてそれぞれの業種への理解も必要です。


本記事では、人材業界の志望動機で抑えるべきポイントや避けるべきNG事例、面接官から評価されやすい強みについて紹介します。人材業界の志望動機の書き方について迷っている方はぜひ最後までご覧ください。

キャリア・エックスに無料相談をするキャリア・エックスに無料相談をする

人材業界の特徴と現状とは? 

人材業界は、「仕事を探す求職者と企業をマッチング」することを主要な目的とし、様々な領域でサービスを展開しています。


人材業界の市場規模は2023年度で約9兆7,156億円規模、前年度比6.3%増加と好調に推移。国内の人手不足が強まるなか、外国人や女性、シニア層の採用支援は需要が増加しており、人材業界全体としても今後のさらなる成長も期待できるでしょう。


近年では生成AIやビッグデータ分析などのデジタル技術を活用した新しいサービスが誕生しています。AIによる職務経歴書の作成アシストや、自動での希望条件・スキルマッチなどがあげられます。

成長を続ける人材市場の規模 

矢野研究所の人材ビジネス市場に関する調査によると、2023年度の人材業界の市場規模は9兆2,355億円です。


コロナ渦におけるリモートワークなどの普及により、自由な働き方を求めて新しい仕事を探す人も増加したため、2021年以降は人材業界に対する需要も増加傾向です。


国内では少子高齢化の問題により若い世代の人材不足は深刻ですが、女性や外国籍の方、シニア層への雇用創出は今後も需要増加が見込まれ、人材業界への需要も好調に推移すると予測できます。


直近での、人材業界の市場規模推移は以下の通りです。

出典元:矢野研究所

4つの主要サービス領域 

人材業界は求人広告、紹介、人材派遣、人材コンサルティングの4つのサービス領域に分類されます。それぞれの特徴は以下の通りです。

サービス  特徴
求人広告紙やWebなどの媒体上で求人広告を掲載し、求人広告経由で人材を紹介します。2022年の転職者アンケートによると、全体の40.5%の方が求人広告経由での転職を決定しており、その利用率の高さが分かります。代表的なサービスは、マイナビ転職やエン転職です。
人材紹介新卒・中途の領域で、希望や条件をもとに求職者と企業をマッチングする役割を担います。転職者アンケートによると、利用者は23.6%と求人サイトに続いて利用率が高いです。代表的なサービスは、リクルートエージェント、dodaなどです。
人材派遣自社と雇用契約を結んだスタッフを、顧客企業へ派遣を行います。代表的なサービスは、パーソルテンプスタッフ、スタッフサービスホールディングスなどです。
人材コンサルティング顧客企業のパートナーとして、採用計画や人事制度、人材育成に関して企画から提案を行います。代表的な企業は、グロービス、セルムなどです。


デジタル化で変わる採用トレンド 

人材業界においてもデジタル化に伴い採用手法が変化しています。人材業界はこれまで個々の属人化したアナログな業務スタイルに依存していましたが、デジタル技術の活用により、業務効率化や求職者の顧客体験の向上が実現するようになりました。


採用管理システムの導入による求職者情報の一元管理や、生成AIによる応募書類の作成アシストや自動での希望条件マッチングにより、業務効率化が格段に進んでいます。


これまで対面での選考が主軸となっていましたが、コロナ渦の影響により、オンライン説明会や面接などが急激に普及しました。オンラインでの開催ということもあり、選考へ参加する障壁も下がり、応募数が増加した企業も多いそうです。

人材業界の志望動機で抑えるべきポイントは? 

人材業界の志望動機で抑えるポイントを4つ紹介します。

  1. 人材業界を志望する理由
  2. 数ある企業のなかで該当企業を志望する理由
  3. 興味のある職種
  4. 入社後のキャリアビジョン


志望動機を作成する際に、人材業界の業界研究だけでは準備が不十分です。一括りに人材業界と言っても経験できる職種は複数あり、企業ごとの強みを持つ領域も異なります。


これまでの経験を棚卸して、4つそれぞれのポイントに沿って具体的に記すことが重要です。


また一般的な志望動機や自己PRの書き方についておさらいしておくのも良いでしょう。書き方のポイントとしては結論ファーストを意識し、結論に続いて理由、具体例、結論の順で作成すると説得力が増し、読み手からの評価も高くなるでしょう。

 

例文①
私はキャリアアドバイザーとして、一人ひとりに寄り添ったカウンセリングを行い求職者と企業をつなぐ存在になりたいです。

貴社は、入社をゴールとするのではなく入社後の活躍や定着まで見越した支援を行っており、その理念に深く共感しました。

前職の塾講師の経験で培った「傾聴力」を活かして、求職者と本音でお話できるように信頼関係を築き、一つでも多くの転職成功へと導いて貴社にも貢献したいと考えております。

 


その企業特有の理念について言及している点は志望度の高さをアピールできるポイントです。また、自身の強みとそれが活かせる業種を紐づけて志望動機を作成している点も評価ポイントとなるでしょう。

 

例文②
私はリクルーティングアドバイザーとして、企業の採用成功を導く存在になりたいです。

貴社の人材紹介事業だけでなく、求人広告や派遣支援、その他にもタレントマネジメント領域の自社プロダクトを保有しており、企業へ提案できるソリューションの幅が広い点が非常に魅力的に感じています。入社後は、企業のお困りごとを正しくヒアリングし、将来的には事業部横断で課題解決策をご提案したいと思っています。 また、まずはプレイヤーとして提案力を身に着けて実績を残した後、3年後にはマネジメントにも挑戦したいです。

 


課題解決の幅という点で、企業の特徴を記載している点は評価ポイントです。また、入社後のキャリアビジョンが明確に記載されている点もよいでしょう。


入社後に挑戦したいことを短期的、中長期と分けて記載すると長期的に活躍するイメージとつながり評価が高くなるでしょう。

人材業界の志望動機|避けるべきNG例 

人材業界への志望動機を作成するうえで、NGな例文を事前に知っておくことも大切です。避けるべき表現や内容を把握して、自身の志望動機と照らし合わせてチェックするとよいでしょう。


避けるべき表現や内容の一例は以下の通りです。

  • 人材業界以外にも当てはまる理由
  • 他の企業でも当てはまる理由
  • ありきたりな表現
  • 抽象的な入社後ビジョン
  • 待遇面を重視した内容


上記のNG例を参考にしながら、企業へ志望動機を提出する前に内容を見直しブラッシュアップしておきましょう。

その企業でないといけない理由が語られていない 

避けるべきNG例でも取り上げた「その企業でないといけない理由が語られていない」のポイントについて詳しく紹介します。


NGな例文は以下の通りです。

 

NGな例文
私は、学生時代から人と関わることが好きで「人の役に立つこと」を軸に人材業界を強く志望しています。

前職では販売接客に従事し、相手に合った最適な提案を意識していました。お客様に自身の行った提案を喜んでもらい、感謝の言葉を頂けることが大きなやりがいでした。

前職の経験を活かして入社後はキャリアアドバイザーとして成長していきたいです。

 

「人と関わることが好き」や「人の役に立つ仕事」というのは人材業界であればどの企業でも当てはまる可能性が高いため、その企業特有のポイントを記載するようにしましょう。


例えば、企業が展開しているサービスの優位性や独自性に触れる、またミッションやバリューなどの価値観に共感したなど、具体的に魅力を感じたポイントを記載するとよいでしょう。

面接官から評価されやすい強み 

この見出しでは面接官から評価されやすい人材業界で活かせる強みを、以下の3点について詳しく紹介します。

・傾聴力
・目標達成意欲
・仮説思考


まずは人材業界で活かせる強みや評価されやすい強みについて理解することが重要です。求められる能力と自身の強みが合致した部分を中心に自己PRや志望動機でアピールしていきましょう。

傾聴力 

面接官から評価されやすい強みの1つ目は傾聴力です。


人材業界は無形商材を扱う業種であるため、相手とのコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが重要です。そのためには求職者との面談や、企業との商談を通じて、相手が求めることをしっかりとヒアリングして正しく理解することが重要になります。


とくにキャリアアドバイザーの職種では、求職者と信頼関係を構築し本音を引き出せるかがポイントとなるでしょう。求職者にとっての転職という大きな決断に携わることになるので、密に連絡を取りながら、小さな悩みや不安も話してもらえる関係性が理想的です。

目標必達意欲 

面接官から評価されやすい強みの2つ目は目標達成意欲です。


人材業界での仕事は、様々な目標を日々追いながら求職者、企業への支援を行っているため、目標達成に向けてこだわる姿勢は重要です。


人材業界で追うべき目標は、以下が多いです。

・スカウトメール送信数
・入社決定人数
・求人広告などの受注数
・新規求人獲得数
・面接設定数


単に日々、様々な目標を追うのではなく最終的なゴール達成に向けた逆算思考も重要なポイントです。例えば、営業系の職種を経験された人は、予算達成までにどのような工夫をしたのか、定量的にアピールできると面接での評価も高くなるでしょう。

仮説思考 

面接官から評価されやすい強みの3つ目は仮説思考です。


人材業界は人のキャリアに関わるのでやりがいのある仕事ですが、正解はなく大きな責任も伴います。


求職者、企業のニーズを捉えるために自分なりの考えを持ち、計画や行動することが求められます。納得感のある最適解を出すために、自身で仮説立てし先回りして行動できる姿勢は面接でも大きな評価ポイントとなるでしょう。

まとめ 

いかがでしたでしょうか。


本記事では、材業界の志望動機で抑えるべきポイントや避けるべきNG事例、面接官から評価されやすい強みについて紹介しました。


人手不足による業界への需要の高まりや、デジタル技術を活用した新たなサービスの誕生など、今後の人材業界の動向には期待が高まります。


人材業界への転職を検討されている方は、ぜひキャリア・エックスへお気軽にご相談ください。人材業界を熟知した専門のコンサルタントが内定獲得までご支援させていただきます。

1分で簡単!転職相談登録

一人ひとりに合った
面接対策や手厚いフォロー

【無料】キャリア・エックスに相談する

キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

新着記事