コンサルタントは、年収の水準が比較的高い職種として知られています。
これまでのコンサルティング経験を活かして年収アップ転職を目指す人のほか、未経験からコンサルティング業界に挑戦し、年収アップを図りたいと考えている人もいることと思います。
この記事では、コンサルタントの年収相場や、コンサルティングファームの領域ごと、タイトル(役職)ごとの年収の目安、そして求められるスキルなどについて解説します。
「コンサルティングファームに転職して高年収を狙いたい」という人は、ぜひご覧ください。
目次
コンサルタントの年収相場は?領域・役職別に解説
コンサルタントは一般的に、給与水準が高いとされています。
クライアント企業が抱える課題解決に取り組む仕事であり、高度なスキルと専門性が必要とされるほか、コンサルタントの働きがクライアント企業の業績拡大に直結するため、提供する高いバリューに対して高い報酬で報いるケースが多いためです。
なお、コンサルティングファームの領域によって、給与水準は異なります。
経営戦略に特化した外資系コンサルティングファームは、名だたるグローバルトップ企業をクライアントに持っており、扱う案件もより経営を左右するものが多いことから、高額報酬が多いようです。
一方で、総合コンサルティングファームや日系コンサルティングファーム、IT系コンサルティングファームは、幅広い案件を扱うことが多く、外資系よりはやや低めであるケースが多いようです。
また、タイトル(役割)によっても給与は変わり、ステップアップするごとに高給が目指せるのも特徴です。
給与水準の目安は以下の通りですが、同じ領域であっても企業ごとに給与体系は異なりますので、応募時に確認することが大切です。
外資系戦略コンサルの年収水準
外資系戦略コンサルティングは、扱う案件の高度さなどから、年収水準も高い傾向にあります。
中でも高年収で知られるマッキンゼー・アンド・カンパニー(以下、マッキンゼー)は、新卒初年度に年収500~600万円が支給され、20代のうちに1000万円を超えるケースが大半とされています。
基本給が高いのに加え、成果を正当に評価する体制が整っており、パフォーマンスに応じたボーナスも支給されます。
シニアパートナーになると、年収数億円となる人もいます。
「激務」とも言われるマッキンゼーですが、仕事に関係する書籍代が支給されるほか、MBA費用の支援制度があるなど、スキルアップできる環境があります。また、社内での軽食補助などもあります。
ボストン・コンサルティング・グループ(以下、BCG)も、新卒1年目の年収はボーナス含め約700万円とされています。
20代のうちに1000~1500万円に至るケースも珍しくなく、マッキンゼーと並び高い年収水準となっています。
借り上げ社宅が用意されているほか、プロジェクトに関わる交通費や書籍購入費などの経費も使いやすいようです。
外資系総合コンサルの平均年収とは
日本においては、デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング、KPMGコンサルティング、 EYストラテジー・アンド・コンサルティングの4社が、外資系総合コンサルティングファームの「BIG4」と呼ばれています。
いずれも、一つの領域に特化するのではなく、幅広い領域においてコンサルティングを行っています。
例えば、業務プロセスの改善やIT戦略・DX戦略、財務や税務、法務などのアドバイザリー、経営戦略策定、ESGコンサルティングなど、あらゆる領域を守備範囲としているのが特徴です。
各社の、タイトル別の給与水準の目安は以下の通りです。
●デロイト トーマツ コンサルティング
●PwCコンサルティング
●KPMGコンサルティング
●EYストラテジー・アンド・コンサルティング
ITコンサルの給与相場
IT系に特化したコンサルティングファームと、IT系に強みを持つ総合コンサルティングファームなどがあります。
クライアント企業が抱える課題は多岐にわたりますが、いずれの課題の解決においてもITは必要不可欠です。
そのため企業からのITコンサルティングファームへのニーズは高まっており、ITコンサルタントの報酬も上昇傾向にあります。
特に、セキュリティ、クラウド関連のニーズが拡大傾向にあるため、同分野の知識やスキルを持つ人は、高年収になりやすいようです。
IT系のコンサルティングファーム各社とも、給与水準は総じて高く、IT領域に特化しているガートナーは、アナリストクラスでも700万円以上、コンサルタントクラスになると1000万円超となるケースも少なくありません。
日系ITコンサル大手のシグマクシスは、新卒入社者の年収が約600万円で、マネージャークラス以降は1000万円超えになるとされています。
なお、「転職サービスdoda」の「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」によると、2024年のITコンサルタント職の平均年収は598万円となっています。
※関連リンク:「平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)【最新版】」
コンサルタントの年収が高い理由
ここまでご説明したように、コンサルタントの年収はほかの職種に比べて高い傾向にあります。
その理由としては前述のように、クライアント企業の業績拡大に直結する役割であること、高いバリューを提供する対価として高い金額になっていることなどが挙げられます。
また、コンサルティングファームが抱えるのはコンサルタントという「人」であり、メーカーなどのように在庫を抱える必要がないため、もともと粗利益率が高いのが特徴です。
そのため、人件費を高く設定しやすい点も高年収となりやすい理由の一つです。
コンサルの給与の仕組み
多くの場合、給与テーブルが明確に定められており、タイトル(役職)によって年収レンジが決まっています。そして年収の12分の1が、毎月支給されるケースが多いようです。
加えて、自社の業績、および個人のパフォーマンスによって賞与が決まります。
携わったプロジェクトの成果と評価によっては高額の賞与が支給されることもあり、給与水準を押し上げています。
高難易度ゆえに年収が高い
各コンサルティングファームに寄せられる企業からのニーズは非常に多岐にわたり、かつ難易度が高いものが多いのが特徴です。
経営の建て直しや新たな事業戦略の立案、M&A、グローバル展開など、企業の将来を左右するような希少性の高い案件も多く、それらの専門知識と知見を持ったコンサルタントはその分報酬が高くなる傾向にあります。
コンサルタントの仕事とは?必要なスキルを解説
コンサルタントとは、クライアントである企業のあらゆる課題を解決するための専門家です。
クライアント各社とじっくり関係性を築きながら、業務上の課題を発掘し、最適な課題解決方法を考えて解決に導くのがコンサルタントの役割です。
そして、取り組む課題の難易度や希少性によって、報酬額も変わる傾向にあります。
高収入を実現するためのスキル
給与水準の高いコンサルタントですが、主に下記のようなスキルを高いレベルで備えている人は、高年収を実現しやすいと言えるでしょう。
◉課題解決力
クライアントの現状を細かく分析して、「解決すべき課題」を設定し、解決のための手段を見極め課題解決に導く力
◉プロジェクトマネジメント力
一定の期間中に、限られた人員リソースでプロジェクト全体でシナジーを出しながらクライアントが求める成果を出す力
◉信頼関係構築力
クライアントの課題を正確に把握するために、関係各所と信頼関係を築いてニーズを引き出し包囲形成する力
◉論理的思考力
物事を体系的に捉えることで、複雑に絡み合った課題を紐解き、最適な課題解決方法を筋道を立てて考える力
◉洞察力
多角的な視点をもとに、表面上に見えているものではなく、物事の奥にある「隠れた本質」を見抜く力
◉プレゼンテーションスキル
練り上げた課題解決方法を、クライアント目線でわかりやすく伝えて理解を仰、納得の上で合意形成する力
コンサルタントとして高い年収を実現したい人は、転職エージェントの活用がオススメ
コンサルティングファームに対するコンサルティングニーズは非常に旺盛であり、特に企業の業務改革ニーズやDX推進ニーズ、セキュリティ強化やクラウド化に関する案件が拡大しています。
コンサルタントとして経験を積み、ニーズの高いテーマに携ってきた人であれば、転職で大幅な年収アップを実現できる可能性が高いでしょう。
また、IT領域を中心に、コンサルタント未経験者にも門戸を開く企業も多く、例えばエンジニア経験者やセキュリティ、クラウド、ESGなどの経験を持つ人が知識を活かしてキャリアチェンジするケースも見られます。
キャリア・エックスでは、多数のコンサルティング業界の求人を保有しており、求職者の方々の経験やスキル、志向や強みに沿った案件をご紹介することが可能です。
年収アップ転職を実現するため、各コンサルティングファームに合ったアピール方法を共に考えるなど、満足のいく転職を実現するために伴走し続けています。
コンサルティングファームへの年収アップ転職を目指す場合は、ぜひ転職エージェントの活用をご検討ください。
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