未経験からコンサルタントへの転職で重視されることとは?適した年齢や対策方法など

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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企業の様々な課題を特定し、解決に向けた戦略の立案から実行までを担い、事業成長に導くコンサルタント。経営や営業、IT、管理部門など、幅広い分野に精通したコンサルティングファームが存在し、収入の高さといった要因もあって、転職マーケットでは人気を集めています。


では、実際にコンサルタントへ転職するためには、なにが求められ、どんな準備をすれば良いのでしょうか。本記事で詳しく解説していきます。

  • 自己分析から内定獲得まで徹底的にサポート
  • 一次面接通過率約50%(選考企業ごとの面接対策実施)
  • 入社半年以内の離職率1%以下

未経験からコンサルタントへの転職では”コンサル適性”を重視される

ITコンサルタントであればIT業界、人事コンサルタントであれば人事・人材業界の経験が求められるなど、コンサルティング領域によって必要となる経験はそれぞれ存在します。


ただし、それ以上に重視されるのが“コンサル適性”です。コンサルタントとしてクライアントに価値を提供するため、的確にコミュニケーションをとりながら、論理的な思考で課題解決を進められるのか。そのようなポテンシャルを多くの企業は重視しています。

コンサル適性を見るために行われる「ケース面接」とは?

ケース面接は、主に戦略系コンサルティングファームの採用プロセスで実施される手法です。これは特定のビジネスシナリオを題材としたディスカッション形式で行われ、候補者の適性を評価するために設計されています。


コンサルタントは、限られた情報と時間の中で、自分が専門としていない業界や分野の複雑な課題に対して、論理的かつ実用的な解決策を提案することを求められる場合があります。


それに対応する問題分析力、論理的思考力、コミュニケーション能力、プレッシャー下での対応力などを、回答を導くまでのプロセスで見極めていくのがケース面接です。

未経験者からコンサルへの転職は何歳までにすべき?


コンサルタントへの転職は、第二新卒から社会人経験10年程度、つまり20代~30代前半までの年齢層に集中しています。


しかし、近年の業界動向には変化が生じています。特定の分野や業務に高い専門性を持つ40歳前後の人材が、年齢の壁を超えてコンサルティング業界で活躍する事例が増加しているのです。


そこには複数の要因が挙げられるでしょう。例えば、大手コンサルティングファームを中心とした組織規模の拡大と人材育成ノウハウの蓄積、そして対応プロジェクトの多様化です。


これらの変化により、コンサルティング未経験者でも対応しやすい案件が増加し、異分野でキャリアを重ねた人材が業界に流入し始めています。


基本的には未経験からコンサルタントへ転職する場合は、若い方がベターですが、40代以上にもチャンスは広がり始めていると言えるでしょう。

未経験者からコンサルへの転職で学歴・社歴は問われる?

コンサルティング業界に限らないことですが、国公立や早慶上智、MARCH、関関同立など、学歴が高い方が評価につながることは否定できません。


それは、必ずしも学校名だけを見られているのではなく、受験を通じて経験したプロセスが前述の“コンサル適性”とリンクしていると考えられるからです。そのため、選考過程において、適性をアピールできれば必ずしも学歴は必須ではないでしょう。


それは、社歴についても同様です。コンサルティングファームを利用しているのは大手企業が多いため、クライアントと同規模の会社での勤務経験は評価されるものの、能力が認められれば中小・ベンチャー企業からの転身も十分に可能です。

コンサル未経験者の中途採用割合はどれくらい?

アクセンチュアやマッキンゼーといった大手コンサルティングファームであれば、新卒採用も積極的に行っているものの、規模が小さくなるほど中途採用の割合は高くなります。


また、大手であっても新卒採用と中途採用を併用している場合がほとんどで、どのコンサルティング会社も適性のある人材を広く求めていることが分かります。

未経験者を採用しているコンサルティングファームの特徴

アクセンチュア、マッキンゼー・アンド・カンパニー、デロイトトーマツコンサルティング、Abeam、PwCコンサルティング、リンクアンドモチベーション、船井総合研究所 etc…。


オープンになっている求人を簡単に調べるだけでも、大手から中小、総合系から専門系コンサルティングファームまで、幅広い企業が人材を求めていることが分かります。


その多くが、コンサルタント経験を必須要件とはしておらず、未経験者、特になんらかの業界・職種に特化したキャリアを持った人材には、選択肢が十分に存在する状況だと言えるでしょう。

結局、未経験からコンサルへの転職は難しい?

未経験からコンサル業界へ転職する人は少なくなく、必ずしも特定の経験が必須になるわけではありません。


しかし、一般的な転職と比較すると、コンサルティング業界への転職には高いハードルがあると言えます。その理由はコンサルティングファームのビジネスモデルにあります。


特定の製品やサービスが存在するわけでなく、“人”こそが最大の資産、競争力の源泉となるため、資質を見極めるための選考は必然的に厳しくなり、それを突破するには相応の準備が必要となるからです。

未経験からコンサルへの転職に向けた対策


決して簡単ではないコンサルタントへの転職を実現するためには、どんな準備・対策をすれば良いのでしょうか。以下で解説します。

1:情報収集

コンサルティングファームと一口に言っても、規模がそれぞれ違うのはもちろん、戦略系やIT、医療、メーカーなどの得意分野、外資or日系といったバックボーンも異なります。


どんなコンサルティング会社が存在し、どこに自分が魅力を感じるのか、どこが自分に合っているのかを調べる情報収集は、転職準備のスタートラインです。


そのためには、解説書籍やインターネット、新聞などのメディアが活用できるほか、専門のエージェントに質問を重ねて実践的な知識を深めることも有用な手段でしょう。集めた情報は、今後の転職対策にもつながってくるものです。

2:応募書類対策《経験してきた職務内容》

求人や企業ごとに選考書類は書き分ける必要があります。


そこでポイントとなるのが、戦略系ファームとその他のファームとの選考スタイルの違いです。戦略系ファームでは、完全なポテンシャル採用のアプローチを採っていることが多く、前述の“コンサル適性”を重視。実際に事業会社の他に、官僚、研究者、医師、NPO出身者など、多様なバックグラウンドを持つ人材が在籍しています。


一方、その他のファームでは、それぞれのファームが求める専門分野に一定の知見が求められます。たとえばIT知識のないITコンサルタント、財務諸表を読めない財務会計コンサルタントは、活躍することは難しいでしょう。


ただし、各分野の知見があったとしても、日常業務を問題なくこなすだけでなく、業務プロセスの改善、効率化の実現といったコンサルタントとしての素養があることも合わせてアピールする必要があります。

3:応募書類対策《志望動機》

志望動機を通じて、コンサル業界への理解度や論理的思考能力も見極められます。「なぜコンサルなのか」という問いに対する回答は、自身のコンサルティング業務への理解と適性への評価にもつながるでしょう。


また、志望動機の作成プロセスは自身にとっても貴重な自己分析の機会になります。「なぜ現職では不十分なのか」「なぜ他社ではなくこのファームなのか」といった問いを掘り下げることで、自分のキャリアの方向性を明確化できます。


そこでの回答に説得力を持たせるためには、3つのポイントが挙げられるでしょう。まず「自分に何ができるのか」を客観的に整理すること。次に志望するファームが「どのような人材を求めているのか」を徹底的に理解すること。そして「どのようなライバルが応募しているのか」を把握し、自分の強みを差別化することです。


これらのポイントを論理的に組み立て、説得力のある志望動機を準備しましょう。

4:面接対策

コンサルティングファームの面接では、経歴や転職理由について「なぜ?なぜ?」と繰り返し深掘りされながら、特に「コミュニケーション能力」「論理的思考」「ポテンシャル」というポイントが重点的に評価されます。


コミュニケーション能力については、単に初対面の人と会話ができるというレベルではなく、多様な相手と効果的に対話し、自分の意見を明確に伝える力、会話から相手の意図や潜在的な要望を正確に読み取る力が見られます。


論理的思考力については、的外れな回答や結論のない長い説明をしないことはもちろん、面接官からの「なぜ?」の繰り返しにも、論理的に一貫した回答ができるかどうかが試されます。


この2つをベースに学歴や職歴などを加味して、コンサルタントとしてのポテンシャルが判断され、合否が下されることになります。


ただし、面接は企業側からの一方通行ではなく、求職者が企業を知る場でもあり、転職の大きな判断材料の一つとなるため、質問に回答しながらしっかり会社を見極めることも意識しましょう。

未経験からコンサルへの転職の活動スケジュール


転職活動は早い方では2週間~1ヶ月で内定を獲得する一方、年単位で準備期間を設けるケースもあります。


転職サイトで自ら応募するか、転職エージェントを活用するかなどによっても、期間は異なりますが、平均すると選考期間が約3ヶ月、転職活動開始から入社までが約半年というのがボリュームゾーンとなるでしょう。


転職サイトを使った場合は、応募と面接を繰り返すことになりますが、転職エージェントの支援を受けた場合、まずは専任のキャリアコンサルタントが就き、初回面談を実施。キャリアビジョンなどのヒアリングやコンサル業界の情報提供を行いながら、応募先の選定から書類作成、面接対策、入社手続きなど、トータルでサポートを受けることができます。

未経験からコンサルへの転職におすすめの資格・スキルは?

コンサルタントには特別な資格・スキルは必須ではないものの、活かせるものがあることも事実です。


1つめに挙げられるのは、公認会計士・税理士資格。「クライアント企業の収益向上」を追求するコンサルティングファームとの親和性は高く、特に企業再生や財務戦略領域では評価を得られるでしょう。


加えて、社会保険労務士資格は人事系、医師資格は医療系のコンサルティングファームへの転職に優位に働きます。


国家資格以外でも、ITコンサルタントでは、oracleやAWS、SAPなどの関連資格を保有していれば、自分自身の専門性の裏付けとなります。


また、スキル面では英語力がときには必須要件に挙げられるほど重要に。少子高齢化による内需減少に直面する日本企業は、成長戦略を海外に求めざるを得ず、それを支援するコンサルタントにもグローバルな活動能力が不可欠となっています。

転職なら”キャリア・エックス”

キャリア・エックスは、リクルートの人事部出身の代表が立ち上げた転職エージェントです。


「キャリアを共に創るパートナー」として、自己分析から書類選考・面接対策、入社までをトータルでサポート。一次面接通過率約50%、半年以内の離職率1%と、質の高いサービスを提供しています。


コンサルティング業界への転職支援実績も豊富にありますので、興味のある方はぜひご相談ください。

しっかりと対策・準備をすれば、未経験でもコンサルタントを目指せる


ここまで書いてきたように、コンサルティング会社の面接では、様々な角度から評価をされ、突破することは決して簡単ではありません。


しかし、特別な資格や経験を求めていないコンサルティングファームも多く、綿密に準備と対策を行えば、未経験からコンサルタントへキャリアチェンジすることも十分に可能です。


興味がある方は、ぜひ本記事を参考に、新しい一歩を踏み出してみてください。

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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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