転職エージェントのデメリットは?メリットとうまく活用するためのコツもご紹介します

転職ノウハウ


求人サイトやダイレクトリクルーティング、リファラル採用など、転職には様々な方法があり、手段も年々多様化が進んでいます。そんな中、多くの人が利用しているのが転職エージェントです。


株式会社マイナビの「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」によると、直近の転職で転職エージェントを利用し求人へ応募したと答えた人の割合は23.6%。これは、求人サイトに次ぐ全体で2位の数字です。


たくさんの人に転職エージェントが頼られていることが表れているものの、使うことにデメリットはないのでしょうか?メリットや有効活用のための方法と合わせて本記事で紹介していきます。

1分で簡単!転職相談登録

一人ひとりに合った
面接対策や手厚いフォロー

【無料】キャリア・エックスに相談する

転職エージェントとは?


求職者と企業の橋渡し役として、転職の相談に乗ってくれたり、転職のサポートをしてくれたりする人材紹介サービスのことです。


履歴書・職務経歴書の書き方に関するアドバイスや、面接のスケジューリング、条件交渉まで、転職に関わるさまざまな手続きを代行してくれます。


企業と求職者のマッチングが成立すると企業側が転職エージェントに報酬を支払うビジネスモデルになるため、求職者側は無料で利用できます。

転職エージェントを利用するメリット

上述したように求職者は転職エージェントを無料で利用できます。これだけでも大きなメリットですが、他にも転職エージェントの利用には数々の利点があります。詳しく見ていきましょう。

非公開求人を含めた詳細な情報を提供してくれる

転職エージェントは公開求人だけでなく非公開求人の情報も数多く保有しています。


各求人の特徴や企業文化、職場環境といった詳細情報も共有してくれる点も、転職エージェント活用のメリットと言えるでしょう。

キャリアカウンセリングをしてくれる

業界・職種の知識や転職支援の経験をもとに、キャリアカウンセリングを実施してくれます。

求職者の職歴やスキル、興味、価値観などをヒアリングしたうえで、現在のマーケットの動向や将来性について考慮した求人を紹介してくれるので、理想の転職先に出会える可能性が高まります。

モチベーションを保ちやすい

転職活動は場合によっては長期化し、精神的な負担がかかることもあります。

不採用が続いたとしても、転職エージェントが改善提案などのフォローをしてくれるので、転職活動のモチベーションを保ちやすくなります。

応募書類の作成サポート

書類選考突破のカギは、履歴書や職務経歴書で自分の強みや実績をわかりやすくアピールすること。

しかし、「なにを書けばいいのかわからない」「なにがアピールポイントになるのかわからない」と悩んでしまうこともあるでしょう。

そんなとき、転職エージェントが応募先の企業にあわせた効果的な応募書類の書き方をアドバイスしてくれます。

構成、表現、不足情報など、さまざまな観点から書類をチェックしてくれるので、書類通過率が高まるでしょう。

面接対策もサポートしてくれる

転職エージェントは面接での注意点や、よくある質問への回答方法などもアドバイスしてくれます。

場合によっては模擬面接を実施し、回答内容や態度などについてフィードバックしてくれるので、面接通過率を高めることができます。

さらに、企業ごとの面接スタイルや重視するポイントといった情報も共有してくれるので、自信を持って面接に臨めるでしょう。

給与交渉を代行してくれる

給与をはじめとした条件面の交渉について、なかなか言い辛いと感じる求職者も多いでしょうが、その仲介を行うのも転職エージェントの役割です。

求職者の希望する給与・勤務条件などを踏まえつつ、市場相場や企業の予算も考慮して適切な交渉を代行してくれます。

※給与交渉の詳しい内容は、こちらの記事に詳しく書いています。

入社時のフォローをしてくれる

内定が決定した後も、転職エージェントのサポートは続きます。

入社手続きに向けたフォローや企業・求職者が合意した条件に齟齬があった際の対応などもしてくれるので、スムーズに新しい仕事をスタートできます。

1分で簡単!転職相談登録

一人ひとりに合った
面接対策や手厚いフォロー

【無料】キャリア・エックスに相談する

転職エージェントを利用するデメリット


転職エージェントの利用は、転職活動を効率的に進めるうえで有効な手段の一つです。

しかし、メリットばかりではありません。ここでは利用する際のデメリットについても解説します。

選択肢が限られる恐れがある

転職エージェントは、幅広い業界の求人、多様なキャリアの求職者を手掛ける総合型と業界・職種や求職者の年代を絞った特化型に大別されます。

後者は特定の企業や業界と深く関係性を築いているため、最適な職場があれば問題ありませんが、選択肢が限定されてしまう恐れがあります。

企業と直接やりとりができない

たとえば転職サイトであれば、求職者は気になった求人へすぐに応募できますが、転職エージェントを利用すると、企業との間に第三者が介在します。

エージェントを介した企業とのやりとりになるため、やりとりをしなくて良いというメリットがある一方で、直接やりとりができないことにストレスを感じるかもしれません。

最適なマッチングより、利益を優先されるリスクがある

転職エージェントは、基本的に企業から紹介料という形で報酬を得るビジネスモデルを採用しています。

そのため求職者の利益とエージェントの利益が一致しないケースも。

・長年取引のある企業を優先して紹介しようとする
・紹介料を得るために条件が合っていない会社でも入社をすすめてくる
・意に沿わない業界・職種へのキャリアチェンジを誘導する
・転職の難易度が高い求職者への対応を後回しにする
などといった恐れもあります。

経験の浅いエージェントに当たるリスクがある

転職エージェントの全員が経験豊富なわけではありません。場合によっては経験の浅い担当者になってしまうことも。

そうなった場合、不適当なアドバイスを受けたり、希望・適性に合わない求人を紹介される可能性があります。

また、一定のキャリアがある転職エージェントでも、すべての業界を網羅しているわけではありません。

特にエンジニアやクリエイティブ職といった専門職の方は会話がかみあわずに、信頼関係を築けない恐れもあります。

焦りが間違った判断につながる恐れも

特に転職エージェント個人へのノルマやインセンティブが大きい会社の場合、応募や入社を実現するために、「この会社が募集を出すことはめったにないから」、「こんな優良企業に入社しないのはもったいない」といった声をかけ、求職者に早期の決断を求めることがあります。

十分な検討時間がないまま判断してしまうと、後悔する結果につながる恐れがあります。

転職エージェントを活用する際のポイント


うまく活用しないとデメリットもある転職エージェント。

ここではメリットを活かしつつ、リスクをなるべく回避するために求職者がどんな点に気を付けるべきか、具体的な対策方法と合わせて紹介します。

複数の転職エージェントを活用する

転職エージェントごとに、得意分野や主要取引先企業などは異なります。

総合型・特化型に分かれることは前述しましたが、たとえばIT業界に特化しているエージェントであっても、メインの取引先企業が違ったり、営業またはエンジニア職のどちらかに強みを持っていたりするなど、それぞれに特色があります。

また、総合型といってもすべての業種・職種に均一にネットワークがあるわけではありません。

自分に付いた担当者と相性が悪かったといったリスクを回避する意図も含めて、複数の転職エージェントを活用することは、転職活動を成功させるために欠かせないと言えるでしょう。

自分でも情報収集を行う

・求人サイト(Indeed、リクナビNEXT、マイナビ転職、Wantedlyなど)
・企業HP
・企業のSNS(X、Facebook、Instagramなど)
・経済ニュース、業界誌
・知人やビジネスSNSなどを通じたネットワーク

企業の魅力・特徴や自分自身のマーケットでの立ち位置などを把握するために、上記のような媒体を通じて情報収集することも必要です。

たとえば求人サイトを見てみると、転職エージェントに紹介された求人以外に、希望する業界にどんな求人があるかを理解でき、企業HP・SNSを調べることで、志望会社の文化や働き方などをより深く知ることができます。

さらに、そうして収集した情報を参考に自分の考えを転職エージェントにぶつけることで、求人紹介やカウンセリングの精度も高まるでしょう。

転職エージェントの経験値を把握する

初回面談時から転職エージェントの質問に受け身で回答を続けるだけでなく、過去にどのような求職者をサポートし、どの企業に紹介したか、自分に近しいキャリアの人をどれくらい転職に導いたかなど、こちらからも質問を投げかけてみましょう。

コミュニケーションを積極的にとることで、転職エージェントの経験値・質を把握できるうえ、相互理解も深められます。

また、複数の転職エージェントに同じ質問・相談を投げかけることも行った方が良いでしょう。

複数人の共通したアドバイスは信頼性が高いと考えられますし、どちらの意見に妥当性があるかを比べていくことは、信頼できる転職エージェント探しに役立ちます。

自分自身の判断の軸を持つ

転職エージェントをはじめとした第三者のアドバイスは参考にするべきですが、それに流されてはいけません。

なぜ転職を考えているのか、どの業界でどんな仕事に就きたいのか、働き方で譲れないポイントはどこなのかなど、自分の軸は常に持ち続ける必要があります。

そうすることで、「転職エージェントに勧められた通りに、希望しない会社に入って後悔している…」といった“未来”を避けられます。

また、転職までのタイムスケジュールについても、自分で主導権を持っておいた方が良いでしょう。企業側の立場を考えず、むやみに時間を延ばすことは良くありません。

しかし、「早く決めないと他の人に決まってしまうかもしれない」というような意見に惑わされず、適切な判断をするための時間はしっかりと確保しましょう。

転職エージェントとは協力関係を築きつつ、頼りっぱなしにならない“自分”を持っていることが重要です。

長期的な視点で考える

転職活動をしていると、転職エージェントが関係性の深い企業へあなたを入社させるため、目先の待遇やポストを積極的にアピールすることがあるかもしれません。

もちろん利益優先の転職エージェントを入社意思決定より前の工程で避けられれば良いですが、必ずしもすべてうまくいくとは限らないでしょう。

条件面で考えが揺らいだときに思い出して欲しいのが、自身の長期的なキャリアプランです。“目の前の人参”に飛びつくことで、自分が身に付けたいと考えていたスキルが手に入らない、10年後、20年後のキャリアが閉ざされてしまうといったリスクも起こりうります。

社会人人生は長く続いていきますので、常に長期的な視線も持って考え、決断していくことが求められます。

エージェントを上手に活用し、理想の転職を


2023年の時点で、転職エージェントの数は日本全国で3万件以上にのぼります(参考:厚生労働省 民営職業紹介事業所数の推移)。

それぞれに特徴があり、数が多い分、一人ひとりのエージェント、企業ごとにサービスレベルに差があることは否定できません。

デメリットもゼロではありませんが、多くの求職者に利用されているように転職活動をするうえでのメリットはそれ以上に存在します。

ぜひ本記事を参考に、転職エージェントをうまく活用し、あなたの転職成功へ役立ててください。

私たち、キャリア・エックスは経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍し、あなたに寄り添ってあなたに最適なキャリアを一緒に探します。

転職をまだ本格的に考え始めていない方も、すでに転職活動を開始している方も、どのようなキャリアを描けばいいのか悩んでいる方は、まずは一度私たちキャリア・エックスにご相談ください!

1分で簡単!転職相談登録

一人ひとりに合った
面接対策や手厚いフォロー

【無料】キャリア・エックスに相談する

東海林 浩樹

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。
様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

関連記事