チェンジ後の努力・工夫と、そこから得たこと・学び

挫折から学んだ、ファクトと向き合い、人を巻き込む姿勢。
それが、仕事への向き合い方の基本に

仕事に対するスタンス

「商品企画部門での経験から、人を巻き込むこと、そして、ファクトと向き合い、ファクトで戦うことで、クライアントやユーザーから評価される商品やサービスをつくれることを学んだ」と振り返る東海林。
以後、この2点が東海林の仕事に対するスタンスとなった。

そして再び結果を出したのが、リクルートの人事部時代。
前年に50%以下に落ち込んだ新卒採用における内定承諾率を、90%に改善させた。

「このときは、2つのファクトから施策を考え、人を巻き込みました。1つめのファクトは、内定を辞退した学生へのヒアリングから明らかになった、リクルートのイメージ。多くの学生が『リクルート=営業の会社』と理解しており、入社しても営業にしか携わることができなさそうというのが辞退理由の一つになっていました。そこで、世の中の課題解決や、そのための事業を創ることができる会社であることを伝えるため、事業開発などに携わっている社員はもちろん、社長や取締役など約50名の協力をとりつけ、説明会で話をしてもらい、学生の企業理解を促しました。

2つめのファクトは、現場の社員の声です。
とくに辞退率が高かった東海、関西エリアにおいて、現場の社員から、自社の事業の方向性や自身のキャリアパスについてはっきりとした情報を得られる機会が少ないという声を得たことから、社長から直々に今後の会社の方向性などを話してもらう時間を盛り込んだリクルーター研修を導入しました。経営層から直々に話を聞くことで、自社や自らのキャリアのあり方についてしっかりと考えたうえで就活生に接してほしいという考えたわけです」

新規事業の立ち上げ

その後、東海林は自ら手をあげ、人事から新規事業開発部門へ異動。リクルートでの最後の仕事となる「婚活サービスの立ち上げ」でもその経験は活かされる。

「新規事業開発の立ち上げは、まさにファクトを集めて、社内外の応援者を増やす活動そのものでした。」と東海林は当時を振り返る。

「婚活/恋愛に関して100人以上のカスタマーインタビューを実施、婚活の著書を書かれている方々にも手紙を書きまくって会いに行きました。先行する既存プレイヤーの経営陣にアドバイスを求めにいったり。リリースまでの間に、開発会社/デザイン/代理店/PR会社/デジタルマーケエージェンシー、30社はお会いしました。自分のネットワーク、リクルートのアセットを総動員です。ファクトを浴びて、カスタマーと憑依するくらい当事者になりきり、マーケット全体感を掴み未来を構想する。ファクトがあれば、リクルートの経営陣とも渡り合える、最終的には20億円の投資決済をいただき、2012年にサービスリリースすることができました。以降、ビジネスモデル/ブランド/機能もかなりブラッシュアップされ『ゼクシィ縁結び/恋結び』というサービスとして現在も展開されてます」

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