履歴書の志望動機の書き方は?良い例・悪い例や、書き出しと締めくくりのコツも紹介

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東海林 浩樹
前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。 様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

転職ノウハウ

履歴書に必ずある「志望動機」の欄。限られたスペースにどのようなことを書けばいいのか、悩む人もいることでしょう。


この記事では、履歴書での志望動機の書き方のポイントや、良い例・悪い例の例文などを紹介します。


書き出しや締めくくりの例も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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志望動機とは何か

「志望動機」とは、応募先企業に入社したい、働きたいと思った理由のことを指します。


履歴書や職務経歴書、面接など、選考過程で必ずと言っていいほど問われる項目です。

志望動機が重要な理由

企業が中途採用を行う際は、経験・スキルももちろん重視していますが、「この会社で経験・スキルを活かして活躍したい」という意欲と熱意を持った人を採用したいと考えています。


そのため、どの企業も採用選考において「志望動機」を重視しており、必ず目を通して評価材料にしています。


したがって、どの企業にも当てはまるような志望動機ではなく、「この会社」を志望する理由をまとめ、伝えることが大切です。

履歴書の志望動機の書き方

履歴書の志望動機を書く際には、主に4つのポイントがあります。


それぞれについて、具体的に解説します。

・「転職理由」と「魅力に感じた点」を紐づける
・オリジナル性のある内容にする
・スキル・実績、保有資格などと結びつける
・提出方式によって文章量を調整する

1.「転職理由」と「魅力に感じた点」を紐づける

転職する理由は、成長業界・企業で働きたい、正当に評価される環境に移りたい、希望の職種にキャリアチェンジしたい…など人によってさまざまです。


その理由をそのまま志望動機として記入し、「なぜこの会社に応募するのか」が抜け落ちているケースが見受けられます。


志望動機では、転職理由と応募先企業に対して感じた魅力を接続させ、「転職理由が応募先企業でなら叶えられると思った」と伝えることが大切です。

2.オリジナル性のある内容にする

志望動機をまとめる際には、自分なりのエピソードを交えるといいでしょう。なぜこの企業に応募したいと思ったのか、きっかけとなった出来事を振り返るのがポイント。


例えば、「若手にも責任ある仕事を任せるとホームページに書いてあったから」「興味を持っている○○分野で急成長中であるとの記事を読んだから」など、自分ならではの動機を志望動機に追加しましょう。

3.スキル・実績、保有資格などと結びつける

志望する理由だけでなく、「活躍できると思う理由」も付け加えましょう。


スキルや実績、保有している資格などと紐づけ、「大手法人営業の経験が○年あり、これから大手開拓に注力している貴社で力を発揮できると思った」「職種未経験だが○○の資格が活かせると思った」などと説明すると、入社後の活躍イメージが湧きます。

4.提出方式によって文章量を調整する

履歴書の志望動機欄は、スペースに制限のあるケースが多いことと思います。そのため、履歴書に書く志望動機は200~300文字程度が目安となります。


書ける文字数が少なめの履歴書では志望動機を過不足なく、端的にまとめることを意識し、職務経歴書である程度文字数を割いて説明するといいでしょう。


履歴書、職務経歴書とは別に、A4版1枚程度の「志望動機書」を作り、志望する理由を詳しく記載するという方法もあります。

志望動機の悪い例

志望動機でよく見られるNG例を、理由と共にご紹介します。

1.「企業理念に共感した」のみ伝える

企業理念に共感すること自体はいいことなのですが、志望動機が思い浮かばない人が「企業理念に共感したため」と安易に記すケースが多いことから、あまりいい印象を持たれないことが多いようです。


なぜ共感したのか、どういう点に共感したのか、自身の価値観や信念などと接続させ、「共感した」根拠も示すことが大切です。

2.商品・サービスの単なる感想になっている

応募先企業の商品やサービスを利用し、その感想を志望動機にするケースは多く見受けられます。


ただ多くの場合、「○○のユーザーで、とても便利だと感じたから」など、単なる感想で終わっていて、なぜそう思ったのかまで語られていないようです。


この場合も、必ず根拠を示すことが重要です。


可能であれば、「自分ならこのような付加価値をつけたい」など商品・サービスに対する意見や提案も追加できれば、自社について研究していることが伝わり、好印象につながります。

3.「学びたい」という姿勢を伝える

志望動機でとても多いのが「貴社で一から学ばせていただきたい」というもの。


一見、謙虚な姿勢を示していて好印象に見えますが、中途採用では多くの場合、企業は「学びたい」スタンスの人は求めておらず、経験を活かして力を発揮してほしいと考えているため、効果的とは言えません。


企業によっては「指示待ちで受け身の姿勢である」と捉えられてしまう可能性もあるため、避けたほうがいいでしょう。

志望動機のおすすめ例文を紹介

好印象につながる志望動機の例文を、ケース別にご紹介します。


短い文章の中で入社意欲や熱意、自身の強みをアピールするためのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

「同職種へ転職」する場合の志望動機例文

○○メーカーの営業職として、約3年間働いてきました。


顧客とじっくり信頼関係を築き、契約につなげるという仕事にやりがいを持っていたものの、もっと成長中の業界で営業として働き、スキルアップしたいと考えるようになりました。


貴社は成長性の高いSaaS業界の中でも、○○分野に特化して急速に業績を伸ばしておられます。実際に私もユーザーとしてサービスの魅力を実感しており、貴社のような成長企業で営業として力を発揮してみたいと考え、志望いたしました。

 

ポイントを解説

・今の仕事にやりたいを持ち、力を発揮してきたことを伝える

・今の会社に感じていた課題と、別の会社に転職を志す理由を明確に示す

 

「未経験職種へ転職」する場合の志望動機例文

学生時代にマーケティングを専攻しており、ずっとマーケティング職を希望していました。


これまで法人営業に5年間携わってきましたが、市場リサーチや顧客データの分析などマーケティングに力を入れることで、契約数の拡大につなげ、目標を達成してきました。


貴社は未経験者にも門戸を開いており、特に○○業界の知識がある人材を求めておられると知り、これまでの力を発揮できるのではないかと考え志望いたしました。


業界知識とマーケティングの基礎知識を活かしながら、早期に業務をキャッチアップできると考えております。

 

ポイントを解説

・なぜその仕事に挑戦したいのか、理由を具体的に示する

・異分野での経験がどう活かせると思うのか、自分なりの考えを記す

 

「第二新卒で転職」する場合の志望動機例文

新卒で入社した○○会社で営業事務を担当し、もうすぐ1年になります。


仕事でExcelやAccessを使う中で、プログラミングに興味を持ち独学で学んでいますが、これを仕事にしたいと思うようになり、未経験者を積極採用している貴社を志望しました。


まだ社会人1年目ではありますが、現在ITパスポートの資格取得の勉強に取り組んでおり、SEを一生の仕事にしたいと決意しています。1日も早く戦力になれるよう努力し続けたいと考えています。

 

ポイントを解説

・新卒入社して数年内に転職を選ぶ理由を明確に伝える

・「採用してもすぐに辞めてしまうのでは」という懸念を払しょくするべく、転職への本気度や覚悟を伝える

 

「ブランクのある職種に転職」する場合の志望動機例文

新卒入社した会社で法人営業を3年間経験した後に、一般事務職として転職しましたが、貴社で再び営業に挑戦したいと考えています。


営業時代はノルマが厳しく業務量も多かったことから心身ともに疲弊し、勤務時間が規則的な事務職に転身しましたが、顧客一人ひとりと向き合いニーズを引き出す営業の仕事が好きでやりがいを感じていたことに、離れてから改めて気づかされました。


約2年間のブランクはありますが、営業時代に培った傾聴力や信頼関係構築力は事務職時代も活かすことができており、法人営業部門の拡充に注力されている貴社において力を発揮できる場面は多いと感じています。

 

ポイントを解説

・なぜ以前の職種を辞めてキャリアチェンジしたのか、そしてなぜ今また戻りたいのか、「出た理由」と「戻る理由」を明確に伝える

・ブランクを埋められると思う根拠を具体的に示す

 

志望動機の書き出しの例

前述のポイントに加え、「書き出し」と「締めくくり」をひと工夫すると、採用担当者により強い印象を与えることができます。


まずは「書き出し」の例をご紹介します。


応募企業により強くアピールしたいことを冒頭に持ってくると、採用担当者の興味を惹くことができるでしょう。

1.未経験の職種に転職する場合

営業アシスタントの経験を活かして、カスタマーサクセス職にキャリアチェンジしたいと考えています。


業務で顧客と電話でやり取りする機会が多く、非対面でコミュニケーションを取ってきた経験を活かして自社の業績拡大に貢献したいと思うようになりました。

2.活かせる資格・経験がある場合

キャリアアドバイザー経験とキャリアコンサルタントの資格を活かして、人事職に就きたいと考えています。


多くの求職者の転職をサポートする中で、人材が企業の成長を左右することを痛感したことから、今度は「採用する側」に回って人事面から業績拡大に貢献したいです。

3.ユニークな志望動機がある場合

貴社の商品は子どもの頃からずっと食卓に上っており、常に身近な存在でした。


特に「○○」は大好物で、これまでの人生でおそらく○百個は食べてきました。そんな大好きな商品を、自分の手で拡販したいと考えています。

志望動機の締めくくりの例

続いて、「締めくくり」の例をご紹介します。採用担当者に、自身が入社後に活躍するイメージを持ってもらえるような内容で締めくくるといいでしょう。

1.粘り強さ・やる気を伝えたい場合

未経験ではありますが、1年前から週1回マーケティング講座に通っているほか、マーケティング検定の勉強を続けており○月に受検の予定です。


入社できたら1日も早く仕事を覚え、成果を出せるように努力します。

2.志望度の高さ・本気度を伝えたい場合

貴社の理念である「顧客第一主義」は、私の営業としてのポリシーでもあります。


理念に共感し、それを実践しながら働けることは営業として最大の喜びであり、これまで以上に高い成果を上げることができると考えています。

3.即戦力をアピールしたい場合

スタートアップ企業で人事部門の立ち上げに一から関わってきました。


貴社が求める人事制度設計や評価制度の構築経験もあり、人事のあらゆる場面で力を発揮できるものと考えています。

履歴書の志望動機の書き方に悩んだら、転職エージェントを活用するという方法も

ここまでで、限られた文字数の中で入社意欲や自分の魅力を伝える方法をご紹介してきました。


ただ、中には「自分をうまくアピールできるか自信がない」「書いてみたもののこれでいいのか確信が持てない」などと悩んだり迷ったりする人もいることでしょう。


そんな時は、転職エージェントを活用するという方法があります。


キャリア・エックスでは、求職者一人ひとりの希望に沿った求人を紹介するだけでなく、企業と求職者のマッチングを考えた、効果的な志望動機のアドバイスも行っています。


志望動機だけでなく、履歴書・職務経歴書全体の作成サポートも行っているので、自信を持って採用選考に臨めるでしょう。


希望の転職を叶えたいという方は、ぜひキャリア・エックスに気軽に相談してみてください。

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キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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