最近「インサイドセールス」という職種を耳にするようになったという方も多いのではないでしょうか。
インサイドセールスは外出せずにオフィスの中で完結できる営業手法の1つであることから、コロナウイルス感染症が増加し始めた2020年頃から日本で急激に求人数が増加している職種です。
今回は、インサイドセールスの仕事内容、インサイドセールスはやめとけと言われる理由やインサイドセールスのやりがいをご紹介いたします。
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目次
インサイドセールスの仕事内容
まずはじめに、インサイドセールスの仕事内容をご紹介いたします。架電以外にも重要な業務がありますので、見ていきましょう。
①商談獲得
インサイドセールスと聞いて一番初めに思い浮かぶ仕事内容はこの商談の獲得業務ではないでしょうか?
電話やメールなどを使ってお客様(クライアント)にコンタクトを取り、お客様に近況ヒアリングを行った上で自社商品の提案を行います。その後お客様が商品に興味を持たれたらフィールドセールスとの商談を設定します。
顧客リストを用いてそのリストに電話をかけるアウトバウンド営業やお問合せ頂いたお客様に連絡するインバウンド営業があり、営業手法は企業によって異なります。
ただ、どちらの営業手法でもお客様にとって一番最初に話す社員がインサイドセールスのメンバーになりますので、会社の顔、会社の代表とも言えるポジションです。
②マーケット調査
インサイドセールスは社内で一番と言っていいほどお客様と接する機会が多い仕事です。そのため、様々な業界のクライアントと対峙し、お客様の多種多様な悩みや要望をヒアリングしながらマーケット調査を行うことが可能です。
マーケット調査は既存のサービスに追加でどのようなサービスがあれば利用者数が増加するかの既存ツールの改善と、新しくどのようなサービスがあればよりお客様に喜んでもらえるのかを考える新規事業の両面で求められます。
ヒアリングをしながら求められているものをまとめ、ある程度数が集まったら提案していくといいでしょう。
③マーケティングやエンジニアなど他部署との連携・橋渡し役
マーケティングとフィールドセールスの橋渡し業務やマーケット調査の役割を担うインサイドセールスは、マーケティングやエンジニアなど他部署との連携を行うことも多くあります。
例えばマーケティングのメンバーとMTGしてどのようなリードが欲しいのかを伝えたりナーチャリングのストーリーやテーマを決めたり、エンジニアのメンバーにお客様から多く上がった要望を伝えたりなどです。
配属されてすぐの期間は仕事に慣れることが優先ですが、仕事に慣れてきたら次のステップとしてマーケット調査や他部署との連携を行っていきましょう。
インサイドセールスはやめとけと言われる理由
それでは次に、インサイドセールスがなぜやめとけと言われるのか。それには、インサイドセールスの仕事内容の大変さなどが関係してきます。
今回はインサイドセールスはやめとけと言われる理由につながる、インサイドセールスのきつい点や大変な点を6つご紹介いたしますので、1つずつ見ていきましょう。
質より量が大事な場面がある
インサイドセールスは商談数が目標に置かれることが多く、その目標が達成できないとその後のフィールドセールスの商談数が少なくなり、結果的に会社の売上に関わってきます。そのため、商談数がショートしている時には質よりも量を求められる場面がでてきます。
1つの電話が終わったらすぐに次の電話をかけてと機械的な動きになりやすく、1日に150件〜200件ほど架電することもありますので行動量の多さに辛さを感じることがあるかもしれません。
お客様から冷たい態度を取られる
これはインサイドセールスに限らず、セールスとして働いていれば一度は経験することではありますが、連絡したお客様から冷たい態度を取られるのも辛いと感じるポイントでしょう。電話をかけても一言「大丈夫です」とお断りされて電話を切られることもあります。
インサイドセールスはまだ初回の連絡をメインで担当するため、このような機会が多く、連続して冷たい態度を取られてしまうと、メンタル的にきついと感じる人もいるでしょう。
相手の反応が分かりにくい
企業によってはオンラインツールを使って顔を合わせて行うこともありますが、基本的には電話で業務が行われます。そのため、声だけで判断するしかなく、相手の反応や感情が見えにくくなってしまいます。
顔を合わせて話せれば相手が頷いてくれているなどの動作だけでも話を聞いてくれていることが分かりますが、電話では無言で聞かれてしまっては話を聞いてくれているのかも分からないときがありますので、その際は辛いと感じるかもしれません。
コミュニケーションが対面ではないため、信頼を築くのに時間が必要
インサイドセールスはやめとけと言われる理由の1つに、顧客と信頼関係構築に時間がかかるという点があげられます。
一般的にインサイドセールスは、電話やメールなどの非対面での営業手法がメインとなるため、相手の表情が見えず、本音を引き出しにくいです。ある程度、中長期的に顧客と信頼関係を構築していきたい方は、インサイドセールスの仕事だと物足りないかもしれません。
高い目標が設定されている、設定された目標が曖昧
インサイドセールスは最近浸透してきた仕事でもあり、新しくインサイドセールスの部署を立ち上げた企業も多いので目標設定が曖昧です。売上から逆算した際の数値的考えのみでかなり高めの目標を設定されることもあるでしょう。
誰も分からないので、目標設定が高すぎるという判断もできず、理不尽な目標設定をされて、頑張っているのに達成ができずに辛いと感じてしまうかもしれません。
社内で板挟みになりやすい
インサイドセールスは社内で板挟みになり、つらい立ち位置という印象からやめとけと言われることもあります。
インサイドセールスの仕事は、マーケティング部門が集客した顧客へアプローチし、見込み客をフィールドセールスへつなぐ役割があります。
マーケティング部門が集客した顧客のニーズを引き出すことが出来なかったら「顧客を逃した」や「集客を無駄にした」と言われ、フィールドセールスからは「購買意欲が低い顧客を引き継いだ」など苦言を呈されるケースも多く、複数の部門との板挟みになりやすいのです。
やめとけと言われるインサイドセールスのやりがい
インサイドセールスはやめとけと言われる理由をご紹介してきましたが、もちろんインサイドセールスはきついことばかりではありません。
ここではインサイドセールスのやりがいについてご紹介いたします。
会社の顔・会社の代表として働ける
お客様が一番最初に話す会社の人はインサイドセールスです。インサイドセールスが良い対応をしたらサービスを検討しますし、対応が悪ければ別の企業のサービスを使ってしまうでしょう。
お問い合わせいただいたお客様はサービスについてあまり知らない状態であるため、インサイドセールスの紹介の仕方によって興味の度合いが変化します。
自分が会社の顔となって働けること、また自分の対応の仕方で、お客様の会社に対する印象が変わる点はインサイドセールスのやりがいと言えます。
インサイドセールスが売上を作る
インサイドセールスがどれだけ良い商談をどれくらいの量獲得できるかによって売上が左右されますので、インサイドセールスは会社の売上を作るためにとても重要なポジションです。
売上目標を持つのはフィールドセールスですが、フィールドセールスが売上を上げるためには商談が必要です。その商談を獲得するのがインサイドセールスとなりますので、インサイドセールスが会社の売上を上げる入口とも言えるでしょう。
サッカーで言えばセンタリング、どれだけよいラストパスをだせるか、とも言えます。自分が設定した商談から成約が生まれたときには嬉しくなります!
自分の意見が反映される、お客様の声を届ける
お客様からの意見を吸い上げ、マーケティングチームやエンジニアチームに伝えた意見が反映されたときにもやりがいを感じます。お客様の代弁者として、お客様の声を届け、自社のサービスの企画に携わる機会もあります。
お客様と一番多く接する機会があるインサイドチームの意見を求めている人は社内に多く、MTG時などにもお客様が最近どのようなものやサービスを求めているのかを聞かれる機会があるでしょう。
ただお客様と話して商談を獲得するのではなく、意見を求められた時に備えてお客様の要望をまとめておくのがおすすめです。
提案した意見が採用されればプロジェクトとして進められる可能性もあり、インサイドセールスを行いながらプロジェクトマネジメントを兼務することもできますので、将来的にインサイドセールス以外の業務にも挑戦したいと考えている場合は積極的に意見を反映していきましょう。
営業職に必要なスキルを伸ばせる
インサイドセールスは、どんな業界でも通用する営業スキルを身につけられます。
見込み客と折衝するうえでのコミュニケーションスキルや、課題やニーズを正しくヒアリングする傾聴力を磨くことができます。また、見込み客へのアプローチ方法の戦略を立てるために、情報収集やデータ分析などマーケティング視点でのスキルを伸ばすことが期待できるでしょう。
インサイドセールスを通じて、営業職に必要な幅広いスキルを身につけることができれば、将来的な転職時にもアピールできる強みとなるでしょう。
インサイドセールスに向いている人の特徴
この見出しでは、インサイドセールスに向いている人として、コミュニケーション力が高い、複数の業務を効率よく進められる、失敗にくよくよしないといった特徴を解説します。
インサイドセールスへの転職を検討している方は、自分は向いてるのか?特徴を比較してみてください。
コミュニケーション力が高い
インサイドセールスに向いている人の特徴1つ目は、コミュニケーション力が高い人です。
インサイドセールスは、基本的に電話やメールなどの非対面の営業手法で、見込み客の課題やニーズを引き出し、自社のプロダクトやサービスを通じた課題解決を提案する仕事です。そのため、前提として顧客との折衝を厭わない人がインサイドセールスに向いています。
また、社外だけではなく社内の複数部門を横断したコミュニケーションが発生するため、相手の要望を上手くくみ取りながら連携することが重要です。日頃から関わるステークホルダーが多いため、正確かつスピーディーな報告や相談が求められるでしょう。
複数の業務を効率よく進められる
インサイドセールスに向いている人の特徴2つ目は、複数の業務を効率よく進められる人です。
インサイドセールスは見込み客へのアプローチとして、架電業務やメール送付だけでなく、顧客のデータ入力や管理、商談内容のログ入力など事務的な作業も発生します。そのため、マルチタスク能力やタスク処理へのスピードは求められます。
インサイドセールスとして仕事を進めるにあたり、一定の業務量をこなす必要がある点は事前に理解しておくとよいでしょう。
失敗にくよくよしない
インサイドセールスに向いている人の特徴3つ目は、失敗にくよくよしない事です。
前提としてまだ取引のない新規顧客へのアプローチをすることが多いインサイドセールスは、購買意欲が低い顧客からは、冷たい態度を取られるケースも多くあります。そのような顧客の冷たい態度にくよくよすることなく、次につなげていくポジティブに気持ちの切り替えができる人が向いています。
架電の際は相手の表情が見えないため、声のトーンや抑揚などが非常に重要です。一つの失敗を引きずったまま業務を続けていると、顧客に落ち込んでいる暗い雰囲気や無愛想といった印象を与えてしまうかもしれません。
1件の架電にこだわることも大切ですが、失敗しても次を見越して行動量をこなせる人はインサイドセールスに向いているでしょう。
インサイドセールスが上手くいかない時の対処方法
この見出しではインサイドセールスが上手くいかない時の対処方法として、他部門と良好な関係を築くこと、営業活動のノウハウを社内で共有することについて解説します。
他部門と良好な関係を築く
インサイドセールスが上手くいかない時の対処方法1つ目は、他部門と良好な関係を築くことです。
社内でも様々な関係部門と関わりながら業務を進めていくため、板挟みで弱い立場になりやすい傾向があります。見込み客の商談機会を最大化を目標にして日々業務していますが、上手くいかない場合に他部門から苦言を呈されるケースも多いです。
業務上で上手くいかない時は、他部門とのコミュニケーションをより活性化させ、日常の業務の困りごとや課題を共有してみるとよいでしょう。コミュニケーションの機会を増やすことで、同じような課題を抱えていることに気づいたり、相手の状況をより理解するきっかけになるかもしれません。
日常的なコミュニケーションが増えれば、何か課題にぶつかったときに他部門を巻き込んで解決できる可能性もあり、円滑に業務を進めることができるでしょう。
営業活動のノウハウを社内で共有する
インサイドセールスが上手くいかない時の対処方法2つ目は、営業活動のノウハウを社内で共有することです。
インサイドセールスという職種は比較的新しい職種であるため、社内でのノウハウの蓄積が不十分であるケースもあります。そのため、各々の成功事例や失敗事例をもとに営業手法のノウハウや知識を社内で共有することで、改善への学習サイクルを早くすることが可能です。
また自部門だけでなく、業務上関わるマーケティング部門やフィールドセールスに営業活動のノウハウを共有するとよいでしょう。逆に他部門の事例を共有してもらうことによって、新たな解決策など発見できるかもしれません。
インサイドセールスは未経験でも働ける?
ここまでインサイドセールスはやめとけと言われる理由ややりがいをお伝えしてきましたが、インサイドセールスは未経験からでも転職が可能なのでしょうか?
結論からお伝えすると、インサイドセールスは未経験からでも転職しやすい職種です。ではなぜ未経験からでも転職しやすい職種なのでしょうか。
育成体制が充実している、業務の型が整っているため
企業により、インサイドセールスは
・この質問を絶対にする
・このような回答が返ってきたら次はこの質問をする
などトークスクリプトが充実しているケースもあります。未経験でも、ある一定の成果が出せるよう、育成体制を充実させているのです。
もちろん慣れてきたら自分なりの色を出していきながら成果を求めていきますが、業務に慣れるまではこのトークスクリプトに沿ってお客様にご連絡することができますので、未経験でもコミュニケーション能力があれば挑戦できる仕事となっています。
新しい職種であるため(経験者が少ないため)
前述した通り、インサイドセールスはここ最近企業が新たに取り入れ始めた比較的新しいポジションです。そのため、そもそも経験者自体が少ないことから未経験の方でも転職が可能となっています。
やる気がありポテンシャルのある未経験の方を採用し、自社でしっかりと育成していこうと考えている企業が多いです。
未経験でも転職が可能とはいっても営業・接客経験やITに関する知識を求められることもありますので、誰でも挑戦できる職種ではありません。
店舗での接客業からオフィス仕事に切り替えたい方や、将来性のある仕事に就きたいという方はインサイドセールスを検討してみても良いかもしれませんね。
インサイドセールスはきついからやめとけ!はあなた次第
いかがでしたでしょうか?今回はインサイドセールスの仕事内容ややめとけと言われる理由、やりがいについてご紹介してまいりました。
どの仕事にもきついと感じるポイントや大変さはありますので、インサイドセールスに転職するのはやめとけとは一概に言えません。むしろ、人によってはインサイドセールスに転職して毎日仕事が楽しい、やりがいを感じているという方もいらっしゃいますので、どの仕事にも言えることですが、向き不向きがあるでしょう。
※当社経由でインサイドセールスに転職した方のインタビューはこちら
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未経験のSaaS業界にキャリアチェンジ!インサイドセールスがこれまでの営業人生の中で一番楽しい
インサイドセールスの求人数は増加傾向にあり、多くの企業が新たにインサイドセールスの部署を立ち上げておりますので、今後もインサイドセールスの需要は増加していくと考えられます。将来性のある仕事へ転職したいと考えている方はぜひインサイドセールスをご検討ください。
また、自分自身がインサイドセールスに向いているかどうかわからない、新しい職種に挑戦するのは不安だという方もいらっしゃるでしょう。その場合は、インサイドセールスへの転職サポート実績が豊富なSaaS業界に強く転職エージェント『キャリア・エックス』にご相談ください。
これまでの経験や今後叶えたいことをお伺いして、インサイドセールス以外にも様々な職種の求人をご提案致します。
ぜひ可能性を狭めず、新しい環境に挑戦してみるのはいかがでしょうか。
