「チャレンジする人の成長を支援したい」−−起業、3社への勤務を経てキャリアアドバイザーに

大学卒業後、シンガポールに渡り身一つで起業。その後、株式会社リクルートライフスタイル、Sansan株式会社、株式会社ネクストビートを経て、「チャレンジする人の背中を押す人でいたい」との思いを実現するべく、キャリアアドバイザーの道へ。佐野が本当にやりたい仕事に気づき、手にするまでの道のりとは?

チェンジのきっかけ

起業、会社員を経験する中で気づいた自分の思い

頑張る人の背中を押す喜び

佐野が自身のキャリアの原点と振り返るのが、大学卒業後にシンガポールに渡り、起こした訪問型水泳インストラクター事業での経験だ。「当たり障りなく生きようとしている自分を変えたい」という思いから、就職活動で得た複数の内定を辞退し、10万円と半年後の帰りのチケットだけを握りしめて渡航。6畳の部屋を外国人4人でシェアし、カップラーメンで食いつなぎながら、自分の持っているスキルを生かせるビジネスを模索し、始めた事業だった。

「プール付きのコンドミニアムが多い土地柄だったので、大学時代の水泳のインストラクター経験を生かせるのではと考えたんです。日英2言語でホームページを作り、現地の掲示板に情報を載せてもらうところから始めました」

指導対象は5歳~中学生まで。最初の1カ月間の指導予定は週に1〜2件。そこから、一度指導した家庭からはほぼリピート希望が挙がり、日本人という事もあり口コミも広がって雪だるま式に顧客が増え、最終的には約30人に定期的に指導するようになった。

「子どもの『上達したい』という思いに本気で応え続けた結果だと思います。『チャレンジする人の背中を押すやりがい』を感じましたし、何より、自分の身一つで人の成長プロセスを支援することができたことが自信になりました」

しかし半年後、ビザの条件に合う経営体制をつくれず、やむなく事業を畳み帰国を選択。

「顧客から出資の打診も受けていましたが、人を雇用することや、出資者の期待に応える事業にしていくことに対して正直勇気が持てなかった自分がいました。経営に関する知識がないと、そこまでのことをやるのは無理だと思ってしまったんです」

企業勤務で経営に関する知識をつける

「企業勤務を通して、経営ノウハウをスピード感ある環境で学びたい」。その思いから、帰国後は株式会社リクルートライフスタイルに入社。地元の新潟支社にて3年間、「ホットペッパービューティー」の広告営業に従事し、美容室など個人~大手法人店舗の支援に奔走した。

3年間の契約満了後は、自身の行動の影響範囲をさらに広くしたいという思いから、クラウド名刺管理サービスを手がけるSansan株式会社へ。中小企業向けの営業部門を経て、従業員数3000名以上の企業を担当する代理店部門の立ち上げメンバーに抜擢。部門の立ち上げや販売促進企画の立案などに従事し、数千万円規模の受注につながる企画にも携わった。半面、担当する企業規模が大きくなるほど顧客や自社のさまざまな事情により「現状を変えたい」という思いに対してダイレクトに応えられない歯がゆさを感じた。

「チャレンジする人の成長を支援したい」という原点に立ち返りたい。社会人としてのスタートに立ち返った時、目の前の身近なところで頑張っている人を支援したい−−。そう思った佐野が考えた末に行き着いたのが、キャリアアドバイザーへの転職だった。

「自分の介在価値を見つめ直したときに、改めて『チャレンジする人の成長を支援したい』と思ったんです。人が成長するタイミングを支援できる立場=キャリアアドバイザーだ、と」

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