「コンサルタントとして働いてきたけど、次の転職で違う職種にチャレンジしたい」
「コンサルタントとしての経験はどんな職種で活かせるんだろう」
このように、コンサルタントの経験を活かして、コンサルタントではない別のキャリアをご検討されている方もいらっしゃるでしょう。
コンサルタント経験者は、「ポストコンサル」として転職市場で高く評価される傾向にあります。
そこでこの記事では、コンサルタントになったらその後どんなキャリアパスが考えられるのかを詳しく解説します。
現在コンサルタントとして働いていて、今後のキャリアに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
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転職市場でコンサルタント経験者が評価される理由
コンサルティングファーム出身のコンサルタントは「ポストコンサル」と呼ばれ、転職市場で高く評価されています。
そのため、一度コンサルタントを経験すると、コンサルタントの道以外にもさまざまなキャリアパスが広がる傾向にあります。
ではポストコンサルのどのような経験・スキルが特に転職市場で評価されているのでしょうか。
課題解決力の高さ
コンサルタントの仕事は、顧客である企業の「課題を解決する」こと。
顧客が納得する成果を挙げるため、現状を細かく分析し、把握して「解決すべき課題」を設定し、そのためには何が必要なのかを見極め、やるべきことを設定・実行して課題解決に導きます。
コンサルタントならではのこれらの業務は、どの仕事でも必要とされる経験・スキルであり、多くの企業が高く評価しています。
業務の中で何か壁にぶつかった時も、課題解決力を活かして根気よく原因を分析し、解決につなげられるとも期待されています。
プロジェクトマネジメント力
コンサルタントは、一定の期間中に限られた人員リソースで、プロジェクト全体でシナジーを出しながら顧客が求める成果を挙げる必要があります。
そのためには、たとえ一メンバーであっても、プロジェクト全体を俯瞰し、進捗を確認しながら計画通りにプロジェクトを進めるプロジェクトマネジメント力が重要視されます。
コンサルタントの仕事以外でも、チームやプロジェクト単位で物事を進めるうえで必要となるスキルであり、個人単位でも自身の業務を俯瞰的に捉え、ゴールを決めて計画的に進めることができると考えられています。
クライアントとの信頼関係構築力
プロジェクトを成功させるためには、顧客の中に入り込み、関係各所にヒアリングを重ね、課題を明らかにしたり解決のための糸口を探ったりする必要があります。
そのためには、さまざまな関係者と信頼関係を築きつつ合意形成し、ときには相手を巻き込みながらプロジェクト全体を進めていくことも大切です。
プロジェクトのテーマによっては、大手企業のトップや経営陣と日常的にやり取りすることもあるでしょう。
このように、さまざまな立場の人たちの協力を仰ぎながら関係性構築に尽力してきた経験は、どんなビジネスにおいても役立ちます。
大手法人や経営トップとも臆せずやり取りし、コミットし続けられる点も評価材料となっています。
コンサルタントのキャリアパス
前述のように、コンサルタントを経験することで身に付くスキルの多くは、どのような業務でも活かせるため、コンサルタントとしてステップアップする以外にもさまざまなキャリアパスが考えられます。
ここではコンサルタントのキャリアパス例を、具体的にご紹介しましょう。
社内で昇進・昇格する
所属しているコンサルティングファーム内で、経験を積みステップアップしていくのは、コンサルタントの「王道のキャリアパス」です。
コンサルタントとしてプロジェクトをいくつか経験した後、次のステップになるのはマネージャー(プロジェクトマネージャー)です。
プロジェクトマネジメントの責任者としてプロジェクト全体を管理するほか、顧客とのリレーションや新規案件の開拓なども行います。
さらにその上は、パートナー、プリンシパルと呼ばれる職位。
勤続年数が長く、自社に大きな利益をもたらしてきたコンサルタントが選ばれる最上位の職位です。
共同経営者として、これまでの人脈を生かしながら新規の顧客や案件を開拓したり、経営の意思決定にも関わったりします。
ほかのコンサルファームに転職してステップアップする
コンサルタントは、基本的には携わるプロジェクトを選べません。
そのため、コンサルタント経験を積んだ後に、やってみたいテーマに携わることができる別のファームに転職する例は少なくありません。
たとえばITコンサルタントとして企業のDX化などに関わってきた人が、もっと上流の経営課題に関わりたいと戦略コンサルティングファームなどを目指すケースがあります。
もちろん、より高い年収、より高い職位を目指して転職するケースも多いです。
事業会社の経営企画など別の職種に転職する
コンサルタント経験を活かして、クライアントサイドである事業会社に移るケースも目立っています。
コンサルタントは裁量がある役割ではありますが、プロジェクトの責任者であるパートナーや、クライアントの意向が最優先されます。
自身の意見やアイディアがなかなか通らず、「事業会社サイドに移って自身の裁量で業務を進めたい」と考える人は多いようです。
また、以前に比べてかなり是正されたものの、プロジェクトによっては激務を強いられるケースもあります。
ハードなプロジェクトが続き疲弊したコンサルタントが、ワーク・ライフ・バランスを求めて、働きやすい環境づくりに注力している事業会社に転職する例もあります。
コンサルタント出身者が求められる職種としては、携わってきた分野やテーマにもよりますが、戦略コンサルタント出身者は経営企画や事業企画、マーケティングなどが多いようです。
プロジェクトマネジメント力や顧客との信頼関係構築力を買われて、カスタマーサクセスに就く人もいます。
一つの業界のプロジェクトに継続的に関わった経験がある場合は、その業界の事業会社に転身する例もあります。
例えば、製薬業界のプロジェクトに特化してきた戦略コンサルタントが、製薬会社の事業企画職に就いたり、ITコンサルタントとしてクラウド案件に多数関わった人が、クラウドサービス会社に転職したりするケースはあります。
PEファンドにスペシャリストとして転職する
M&Aに関するプロジェクト経験があるコンサルタントが、PEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)に転職するケースもあります。
PEファンドとは、機関投資家などから集めた資金をもとに、主に事業会社に投資し経営に深く関与することで企業価値を高め、その後保有株を売却して高い収益を得ることを目的とした投資ファンドのこと。
募集案件は少なく、狭き門ではありますが、これまでの経験を活かして事業会社の経営に参画できるため、戦略コンサルタント出身者に人気の高い転職先です。
起業する
コンサルタント経験をもとに、起業する人も少なくありません。
実際、成長中のスタートアップ企業の経営者には、コンサルティングファーム出身者が数多くいます。
特に経営コンサルティングファーム、戦略コンサルティングファームの出身者は、新規事業の立ち上げや、ビジネスをスケールさせるプロジェクトに関わり、成功するビジネスのイメージを一から描き、0→1だけでなく1→10の経験を積んできた人が多いのが特徴。
顧客企業の経営に深くかかわり、BSやPL、CFなどを見てきた経験も活かしながら、会社を立ち上げるという道も大いに考えられます。
フリーランスのコンサルタントとして独立する
どのコンサルティングファームにも所属しない、フリーランスコンサルタントになるという道もあります。
フリーランスのコンサルタントが案件を得られるプラットフォームも数多くあり、自身の経験が活かせる案件、興味のある案件を選んで参画する人が多いようです。
自由度の高い働き方ができるうえ、経験豊富なコンサルタントであれば高い報酬が得られるケースもあるため、フリーランスを選ぶ人も増えつつあります。
コンサルティングファーム出身者のキャリアパス事例紹介
コンサルティングファームからの転職事例をご紹介します。キャリアパスの例として、参考にしてみてください。
外資系総合コンサルから、教育研修会社の企画職に転職
将来起業を目指しているAさん(20代後半)は、20代のうちに経営に必要な知識を学びたいと総合コンサルティングファームに入社。
さまざまな大手企業の経営課題解決に取り組み、経営数字にも詳しくなり、20代のうちにシニア・コンサルタントに昇格しました。
そして、「新しいサービスを一から創出する経験を積みたい」と新規事業開発に積極的な事業会社の企画職に転職。
近々にも地域活性に関わる事業を立ち上げるべく、事業創出経験を積んでいます。
戦略コンサルから情報サービス会社の事業企画に転職
将来は家業を継ぐことになっているBさん(20代後半)。
経営者として必要な経験を積むために戦略コンサルティングファームに入社し、顧客企業のDX化や業務改善など幅広い案件に携わってきました。
そして、これまでの経験を活かしつつ現場経験を積むために、大手情報サービス会社の事業企画に転職。
新規事業の立ち上げプロジェクトや新サービスのウォーターフォール開発などに関わり、経営者としての総合的なスキルを磨いています。
コンサルタントからの転職には転職エージェントが効果的
ポストコンサルならではの経験・スキルは転職市場でも高く評価されており、求人ニーズは旺盛です。
転職エージェントには、ポストコンサルを採用したい企業からの相談も多数寄せられており、求職者一人ひとりの志向に合った求人を先々のキャリアを見据えたうえでご案内することが可能です。
「コンサルタントの次のステップ」に迷っている方に対しては、さまざまなキャリアパスを提示し、ご本人の思いを紐解きながら共に検討します。
自分に合った転職先と出会うためにも、ぜひ転職エージェントの活用をご検討ください。
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