ウィズコロナ時代のキャリア選択

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コラム

アフターコロナの時代、今後のキャリアについて解説

転職相談を受けていると「コロナで求人は減っていますか?」「コロナが落ち着くまで転職活動は待った方がいいですか?」などの質問をいただくことが多く、コロナ禍において「いつ転職すればいいんだろう?」と様子見をされている方の多さを感じます。アフターコロナの時代がなかなか来ない今、今後のキャリアをどのように考えていけばいいのか解説します。

コロナによって加速した業界構造の変化。兆しはコロナ以前からあった

新型コロナウイルス感染症の流行下にあるこの1〜2年で、企業の倒産や、業界の縮小・消失といった変化が加速しています。2021年5月までに20年度の決算を発表した東証1部上場企業のうち、半数近くが「減益」または「赤字」となったことなどからも、「勤め先が倒産した」「企業が業界ごとなくなった」といったことがいつ起こってもおかしくありません。

ただ、私がいつも求職者の方にお伝えしているのは、このような変化はコロナによって起こったものではなく、コロナ以前からじわじわと起こっていて、コロナによって加速したのが実際のところだということです。

コロナの流行以前から起こっていたのは、テクノロジーの進化による業界構造の変化です。AIやIoT、VRをはじめとしたさまざまな技術により新しいサービスがどんどん生まれ、企業によっては事業モデルの変化を迫られたり、これまでまったく競合に想定していなかった企業が業界に参入してきたりと、業界構造の変化が起こってきていました。タクシー業界の競合としてUberが出てきたこと、ホテル業界の競合としてAirbnbが出てきたことなどが象徴的です。

この変化はコロナの流行により加速し、今自分がいる会社がある日突然倒産したり、自分の仕事がテクノロジーの導入によりなくなったりする可能性も出てきているのが現在です。そして、今後コロナの流行が終息したからといって元に戻るわけでもありません。

テクノロジーにとって代わられない仕事ができているか検証を

1.自分の職種・職業や、所属する会社がテクノロジーの導入によってなくなる可能性があるのかどうか、また、AIなどにとって代わられない仕事を自分ができているかどうか検証する。

2.もし、今の仕事がAIなどにとって代わられそうならば、次に挙げるような、とって代わられない仕事(企業)のうちどの仕事でキャリアを積めそうか、積みたいかを考え、行動する。

・マネジメントの仕事(プロジェクトや各種業務をまとめ、推進する仕事)
・テクノロジーを活用して新しい価値や仕事、サービスを生み出す仕事
・人が介在することによって価値が高まる仕事(キャリアアドバイザー、おもてなし系の仕事など)
・機械化が困難な仕事
・テクノロジーそのものにかかわる仕事

この5つの仕事を念頭に置きながら、「テクノロジーを用いて新しい価値や仕事を生み出せるか」「テクノロジーを用いて新たにつくられた仕事を担っていく能力があるか」という問いに「Yes」と答えられるような環境を選択していくことが、今の時代にキャリアを積み上げていく上で重要だと思います。業界で言うと、IT業界はまさにテクノロジーを用いて新しいサービスを生み出す場ですし、それ以外の業種でも、社会に新たな価値を産み出したり、仕掛けていけたりする企業があてはまると思います。

VUCAの時代に必要とされる4つのスキル

今の時代を別の視点から見てみると、「VUCAの時代」という言葉が今を的確に表現していると思います。「VUCA」とは、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」「Complexity(複雑性)」「Ambiguity(曖昧性)」の4つの単語の頭文字をとって作られた言葉で、先行き不透明で将来の予測が困難であることを意味していますが、「いきなり会社がなくなる可能性がある」という今の状況は、まさにVUCAの時代に象徴的な状況ではないかと思います。

このVUCAの時代にキャリアを積んでいく上では、次に挙げるスキル・態度を1つでも多く身につけていくことが大事だと考えます。
・テクノロジーに対する理解
・将来を自分で予測してみようとする気構え(先を見通して仮説を立てる力)
・どこでも誰とでも人間関係を構築して生きていく力
・時代に合わせて自分自身のキャリアをしなやかに、スピード感を持って変えていける自己変革力

これだけテクノロジーによって業界や世の中が変化している時代において、AIやIoTなどについて「わからない」という状態だと、今後のキャリアを切り開いていくのは難しいでしょう。また、自分自身の人生について、先を見通していくことも大事です。

このような変化が起こっている今こそ、どのように人生の舵を切っていくかを考えていくタイミングかと思います。ぜひ一度、キャリアアドバイザーに相談するなどして、今後必要とされる仕事やその仕事に就くためのキャリアプランなどについて探ってみていただければと思います。

キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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