社会人にこそ自己分析が必要です。
仕事を続ける中で、「このままでいいのか?」と迷うことはありませんか?
モチベーションが続かない、やりがいを感じにくい……そんな状態が続く背景には、自分の価値観や強みが整理できていないことが影響しているかもしれません。
例えば、「今の仕事に不満があるから」と安易に環境を変えようとしても、根本的な課題がわかっていないと「思っていた働き方と違う」「年収が下がってしまった」と大人の転職でありがちなミスマッチにつながることも。
実際、厚生労働省の調査(令和5年)では、転職で賃金が減少した人の割合は33.2%と報告されており、環境を変えることが必ずしもプラスになるわけではないと分かります。
では、どうすれば自分に合った選択ができるのでしょうか?まずは、自己分析を通じて「何を大切にしたいのか」を整理することが大切です。
大人が自己分析するときのやり方は以下の3STEPあります。
・自分の現在地を知る
・過去を振り返る
・強みややりたいことを整理する
自己分析を上手く進めるポイントは、一人で進めようとしないことです。
なぜなら、一人で自分の知識や経験を振り返ると、自分の思い込みを強めてしまうリスクがあるからです。
「自分の強みがわからない」「自己分析が進まない」などお悩みの方は、お気軽にキャリルートの無料カウンセリングをご利用ください。プロの視点からアドバイスができます。
目次
大人が自己分析をするメリット
大人が自己分析をするメリットは、大きく3つあります。
- 自分に向いている仕事・やりたいことが見つかる
- 自分の強みや弱みを知ることができる
- キャリアの幅を広げられる可能性がある
自己分析を行うことで、自分の価値観や長所、短所、得意なことや不得意なことなどを明確にすることができます。
それでは、これらの自己分析の目的について、1つずつ詳しく見ていきましょう。
自分に向いてる仕事・やりたいことが見つかる
自己分析は、過去の経験やそのときの感情、考え方から自分の価値観を明確にする手段です。
過去の経験や興味を掘り下げることで、自分の情熱やモチベーションが高まること、やりたいことなどを明確にすることができるでしょう。
そして、自分のやりたいことが明確になることで、自分に向いている仕事ややりたいことを見つけやすくなります。
自分の強みや弱みを知ることができる
自己分析をすると、自分の強みや弱みを知ることもできます。
自己分析を通じて過去の出来事を振り返ることで、得意・不得意がわかり、そこから自分の強みや特徴が見つかるからです。
たとえば、以下のようなエピソードがあったと仮定して考えてみましょう。
プロジェクトで予期せぬ問題が発生しました。
多くのメンバーは混乱していましたが、Aさんは冷静に状況を分析し、迅速かつ効果的な解決策を提案しました。
Aさんの提案によりチームは問題を迅速に解決でき、プロジェクトをスムーズに進めることができました。
このエピソードから、Aさんにはどんな強みがあると考えられるでしょうか?
- 冷静に状況を整理できる
- 臨機応変に解決策を考えることができる
などが考えられると思います。
このように過去のエピソードを振り返ると、自分の強みや弱みを整理することができます。
複数のエピソードを深堀りすることで、どんな場面でも共通して発揮できる強みを整理できるようになるかもしれません。
キャリアの幅が広がる可能性がある
自己分析をすると、キャリアの幅を広げられる可能性があります。
自己分析を通じて、自分自身について深く理解することで、自分に最適なキャリア選択をするだけでなく、新たなキャリアの可能性を見つけ出せる場合があるからです。
【質問集付】大人の自己分析のやり方は3STEP
大人の自己分析のやり方は、3STEPです。
- 自分の現在地を知る
- 過去を振り返る
- 強みややりたいことを整理する
詳しく解説していきます。
自分の現在地を知る
自己分析をする際に、まずは自分自身の強みや考え方を整理して、自分の現在地を確認しましょう。
社会人になると、目の前の業務や役割に流されて「自分が市場でどんな強みを持っているのか」を見失いがちです。今のスキルや立場を棚卸しすることで、「今のまま転職したら評価されるのか」「今の会社で伸ばすべき部分はどこか」が冷静に判断できます。
自分の現在地を知るためには、以下のような問いについて考えてみると良いでしょう。
過去を振り返る
次に、過去のエピソードを振り返ることで自分の価値観を整理していきましょう。
これまでの仕事で「成果を出せた場面」や「つまずいた場面」を思い返すと、自分が活躍しやすい仕事のスタイルや苦手な環境がはっきりします。たとえば「小規模のチームだと力を発揮できたが、大企業では埋もれてしまった」といった実体験が、次の職場選びの基準になります。
過去を振り返るときには、以下のような問いについて考えてみると良いでしょう。
自分の理想を言語化する
最後に、自分の理想を言語化していきましょう。
転職市場では「できること」が明確な人が評価されますが、同時に「やりたいこと」が曖昧だとミスマッチが起きやすいです。自分の強みや興味を言語化しておくことで、「営業スキルは活かしつつ、もっと企画寄りに挑戦したい」といった具体的なキャリアの方向性を描けます。
自分の理想を言語化する問いかけは、以下のとおりです。
自分の理想を言語化し、目標を定めて、計画的に行動していきましょう。
大人が自己分析を進めるときのコツ7選
流れに沿って自己分析を進めても、煮詰まって迷ってしまうこともあると思います。
そこで、大人が自己分析をうまく進めるためのコツを7つご紹介します。
- 適性検査やツールを使ってヒントをもらう
- マインドマップで情報を整理する
- 「ジョハリの窓」のフレームを用いて考えてみる
- 「WillCanMust」のフレームを使って考えてみる
- モチベーショングラフでまとめる
- 自分史を作る
- 本を読むことで考える観点を増やす
それぞれ詳しく解説していきます。
適性検査やツールを使ってヒントをもらう
自己分析の手段として、いくつかの質問に答えることで、自分の性格や特性、自分に適した仕事などを分析してくれるツールがあります。
例えば、転職サイトが提供している自己分析ツールや適性検査で有名な16Personaritiesなどです。
ただし、これらのツールはあくまで統計的なものなので、必ずしも自分に合った回答が得られるとは限りません。自分を知るためのヒントとして活用すると考えやすくなるでしょう。
マインドマップで情報を整理する
マインドマップを使って自己分析をすると、思考の可視化することができるため、ひと目で情報全体の把握ができるようになります。

マインドマップの作り方は、以下のとおりです。
- 紙の中心に自分を書く
- 自分を中心に、好きなことや苦手なこと、性格などについて広げていく
- なぜそう感じるのか書き広げる
- 1~3までの動作を繰り返し、紙いっぱいに書いていく
マインドマップを使用することで、自分の特性や興味、スキルなどの全体像を把握することができます。
これにより、自己分析の結果を総合的に評価し、キャリアや人生の方向性を考える際に役立てることができます。
「ジョハリの窓」のフレームを用いて考えてみる
自己分析を進める際には、身近な人に自分のことを聞いてみることでヒントを得られる場合があります。
家族や恋人、友人、職場の先輩や同僚など、自分を深く知る人に客観的な意見をもらうと良いでしょう。
周りの人からの評価をもとに、「ジョハリの窓」というフレームを使って整理することもおすすめです。
「ジョハリの窓」は、自己評価と他者評価のズレを把握し、をもとに自己認識を促進するためのフレームです。
ジョハリの窓では、自分の特性や自分に対する理解を4つの領域に分類し、それぞれを「窓」にたとえて考察します。
4つの窓に記入するものは、それぞれ以下のとおりです。
- 開放の窓:自分も他人もわかっている自分の特徴
- 盲点の窓:自分はわかっていないが、他人はわかっている自分の特徴
- 秘密の窓:自分はわかっているが、他人はわかっていない自分の特徴
- 未知の窓:自分も他人もわかっていない自分の特徴

このように、身近な人からの意見を取り入れることで、自分では気づけなかった視点や認識のズレを発見することができるため、より深い自己分析を進めることができます。
「WillCanMust」のフレームを使って考えてみる
自己分析で悩んだ場合、フレームを使って考えてみるのも良いでしょう。
フレームを使うと、複雑な情報も整理しやすくなります。中でも、「WillCanMust」などは自己分析に有効なフレームです。
「Will-Can-Must」は、Will(達成したいこと)、Can(できること)、Must(やらなくてはならないこと)の3つを整理するためのフレームです。
Will・Can・Mustの輪が重なり合うところに仕事の満足感が生まれ、重なりが大きいほど満足感が高くなるという考え方に基づいています。

自分がやりがいを感じられることを整理したい場合には、Will-Can-Mustを使って考えてみるのも良いかもしれません。
モチベーショングラフでまとめる
モチベーショングラフとは、過去の出来事や体験とそのときのモチベーションの高さを、時系列に沿ってグラフにまとめたものです。
具体的には以下のようなイメージです。

縦軸は、モチベーションの上がり下がりを、横軸は時系列を意味しています。
グラフに記入する出来事は、以下のとおりです。
- 辛いと感じたこと
- 充実感を感じたこと
- 楽しいと感じたこと
- やる気をなくしたこと
これらの出来事をグラフに書き、モチベーションの値を数値化することでモチベーションが上がる原因や下がる原因を明確にできます。
これによって、人生で大切にしていることも明確にでき、自分の価値観も理解できるようになります。
自分史を作る
自分史とは、自分の過去を文章にまとめたもののことです。
自分史を作ると、これまでの出来事や自分を形成する出来事を整理できるため、面接などの受け答えに役立つといったメリットがあります。
自分史の作成方法は、以下のとおりです。
- 世代ごとにこれまでの印象的な出来事を記入する
- ①で書き出した出来事について「どう思ったのか」「なぜそう思ったのか」を記入する
- ①で書いた出来事に対してどのような気づきや学びがあったのかを記入する
- 記入した自分史を見返して、自分の共通する価値観や強みはないかを探す
以下のような表でまとめるとわかりやすいでしょう。

本を読むことで考える観点を増やす
自己分析に悩んだ際には、本を読んで考える観点を増やすことでヒントを得るのも良いでしょう。
自己分析に関する本で、よく読まれている本は以下のようなものがあります。
この本では、価値観、才能、情熱という3つの視点から、やりたいことを明確にする方法について解説しています。
質問や解答例も多数出てくるので、本を読みながら自己分析をし、思考を整理することができます。
さらに、図説を用いることで、抽象的なテーマを分かりやすく解説しているので、読みやすい内容になっています。
②さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版ストレングス・ファインダー2.0
ストレングス・ファインダーは、自分の思考や行動の反応パターンを診断するツールです。
書籍に記載されたアクセスコードをホームページ上で入力すると、自分に当てはまる上位5つのストレングスファインダーを診断できます。
ストレングスファインダーは全部で34種類あるので、本書ではそれぞれの特性を詳しく説明しています。
診断結果をもとに、「なぜその特性が上位なのか?」「関連するエピソードはあるか?」と考えることで、自己分析を深められるでしょう。
興味のある方は一度読んでみると良いでしょう。
大人が自己分析に悩んだときの対処法
自分で自分のことを深ぼるのは難しいため、コツを用いて考えても煮詰まってしまうことはあると思います。
自己分析に悩んだときの対処法は2つあります。
- 1人で考え込まない
- プロに相談して客観的な意見をもらう
自己分析を上手く進めるポイントは、一人で進めようとしないことです。
なぜなら、一人で自分の知識や経験を振り返ると、自分に対する思い込みを強めてしまうリスクがあるからです。
自己分析に悩んでいる方やできているのか不安な方は、お気軽にキャリルートの無料カウンセリングをご利用ください。プロの視点からアドバイスができます。
詳しく解説していきましょう。
1人で考え込まない
自己分析は、ひとりだけで進めていると煮詰まってしまいやすいです。
家族や友人、上司や同僚など周りの人から、自分の強みや弱みを聞いてみるとよいでしょう。
周囲から自分がどのように見られているかを知ることで、新たな視点が取り入れられ、自分自身では自覚していない、新たな一面に気付くことがあります。
自己分析ができるキャリアコーチングを利用する
自己分析に行き詰った際は、キャリアコーチングを利用して、プロの客観的な視点をもとに自己分析を行うと良いでしょう。
キャリアコーチングとは、一人ひとりに専任コーチがつき、マンツーマンでキャリアについての悩み相談やキャリアプランニングを支援してもらえるサービスのことです。
キャリアコーチングを受けると自己分析を伴走してもらうことができるので、自分自身の強みを言語化したり、本当にやりたいことを明らかにすることができます。
一定の費用が発生しますが、キャリアのプロから客観的なアドバイスをもらいながら自己分析を進めることで、新たな自分の可能性に気づけるかもしれません。
自己分析に悩んでいる社会人にはキャリアコーチング
自己分析に悩んでいるなら、キャリアコーチングを利用して、プロに相談しながら自己分析を進めると良いでしょう。
ここからはキャリアコーチングのサービス内容について詳しく解説します。
キャリアコーチングとは
キャリアコーチングとは、キャリアコーチが、自分自身の強みや適性を言語化し、中長期的なキャリアプランの構築をサポートするサービスのことです。
キャリアコーチングでは、自分自身の強みを見出して言語化したり、本当にやりたいことを明らかにすることができます。
自己分析に悩んでいる人はもちろんのこと、以下のような人におすすめのサービスです。
- 本当にやりたい仕事がわからない人
- 現状に不満はないけれど、このままでいいのか不安がある人
- 転職を考えているが、自分の強みが分からない人
- 何から始めたらよいかわからない人
- 長期的なキャリアプランを立てたい人
- 自己分析を通じて、自分自身の可能性をより広げたい人
人は誰でも強みを持っていますが、客観的に見たら分かることでも、自分ではそれに気づきにくいものです。
キャリアコーチングを通じて自分自身を良く知ることができれば、これまでの経験やスキルを最大限に活かした上で、新たなキャリアに一歩踏み出すきっかけに繋がるでしょう。
キャリアコーチングとは何か・選び方については以下の記事で詳しく解説しています。
「キャリアコーチングとは?失敗しない選び方4選!デメリットやエージェントとの違いも解説」
キャリアコーチングのサービス内容
キャリアコーチングではプロのコーチと1対1でトレーニングを行うことで、最適なアドバイスやサポートがもらえます。
具体的なサービス内容は以下のような内容です。
- キャリア形成のアドバイス
- キャリアプラン設計のフォロー
- 徹底的な自己分析のサポート
- キャリアや仕事に関する悩みの相談
- 転職活動に関するアドバイス
相談者の悩みに合わせたサポートを受けられることが一般的です。
プロのコーチにマンツーマンで指導してもらえるので、最適なアドバイスやサポートを受けることができます。
自己分析にお悩みの社会人はキャリルートの無料カウンセリングを!
キャリルートは、20代・30代のキャリアに特化した転職エージェント「キャリア・エックス」が提供するキャリアコーチングサービスです。
キャリアに悩んでいる方や、キャリアコーチングを受けるか悩んでいる方は、お気軽にキャリルートの無料相談をご利用ください。
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