SaaS企業に営業として働きたいと考えている人やこれから働く予定の人は、SaaSについてどのくらい知っているでしょうか?
実践で学ぶことも大事ですが、事前に知っているのとそうでないのとでは、本気度や成果や周りからの評価に差がでます。キャッチアップのスピードも変わってくるでしょう。
ぜひ、実践前に本を読んでSaaSについて十分な知識をつけておきましょう!
企業にもよりますが、SaaS営業は主に下記の4つに分けられます。
「マーケティング」
「インサイドセールス」
「フィールドセールス」
「カスタマーサクセス」
今回はそれぞれの職種ごとにおすすめの本を紹介していきます。
目次
職種別におすすめの本を紹介する前に
SaaS業界について学びたいと考えているなら、職種に関係なく、読んでおくべき1冊がありますので紹介します。
『THE MODEL』
福田康隆(著)/発行:翔泳社
こんな人におすすめ!
- SaaS業界に興味がある、SaaS企業に転職したい
- SaaSを基礎から学びたい
- これからの営業の未来について知りたい
「顧客の購買プロセスの半分以上は、営業に会う前に終わっている」という事実を前に、企業のマーケティングや営業活動は変革を迫られています。
消費者や、企業の購買行動は大きく変化しており、それに対応するためにマーケティング・インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスといった分業体制が生まれました。
その原点といえるのが、セールスフォース・ドットコムの「The Model」です。
本書はこのモデルが生まれた経緯から現状に合わせた新たなプロセスの全体像、さらには、市場戦略、人材・組織・リーダーシップまでを徹底解説します。
SaaSに関わる人は読んでおいて損はない本として様々なメディアで紹介されている本です。
Saas企業のマーケティングが読むべき本
SaaS企業のマーケティングにおススメしたい本は下記の3冊です。
『100円のコーラを1000円で売る方法』
『10年使えるSEOの基本』
『事例で学ぶBtoBマーケティングの戦略と実践』
100円のコーラを1000円で売る方法
永井孝尚(著)/KADOKAWA
こんな人におすすめ!
- マーケティングの基礎を学びたい
- 読みやすい本で学びたい
- タイトルにある方法が気になる
単純にタイトルが気になる本じゃないでしょうか。
この本は小説形式でマーケティングを知る本です。
SaaSに関わることというよりは、業界を問わず、マーケティングというものを解説した内容になっています。
タイトルの事例を始め、「キシリトールガムが売れた理由」や「省エネルックが失敗してクールビスが成功した理由」などの身近な事例を出して説明してくれるので、マーケティング初心者でも重要な理論を理解し易いです。
この本を最後まで読めば、マーケターなら押さえておきたい様々なマーケティング理論を学べます。
10年使えるSEOの基本
土屋健太郎(著)/技術評論社
こんな人におすすめ!
- SEOの基礎を学びたい
- カンタンに廃れるような知識は学びたくない
- 内容が分かりやすく、読みやすい本がいい
SaaS企業のマーケティングはwebマーケティングの知識も重要になってきます。
webマーケティングで避けて通れないのがSEO(検索エンジンの最適化)です。
技術的なことではなく「検索エンジンの仕組み」や「SEOってなんのためのもの?」といった””考え方””をおさえることで、目先のトレンドに振り回されないための基礎が身につくSEOの入門書になってます。
本書は2人の登場人物から成る会話形式で話が進み、大変読みやすいと好評です。
現在、数多くのSEO関係の入門書やノウハウ本がありますが、SEOマーケターの多くが「10年つかえるSEOの基礎」をおすすめしてます。
事例で学ぶBtoBマーケティングの戦略と実践
栗原康太(著)/すばる舎
こんな人におすすめ!
- 実践で培ってきた知識を知りたい
- あまり時間をかけて読みたくない
- 評価が高い本を読みたい
10年以上BtoBマーケティングに関わってきた著者が、ツールや手法を導入する前にかならず整理しておきたい要点を解説した本です。
中盤から実際の事例を挙げたケーススタディがメインになるので、分かりやすい内容になっています。
鮮やかな色使い、見やすく豊富な図表のおかげもあって、誰でも2時間くらいでさらっと読み終えられるでしょう。
本書を参考にして、自社のオウンドメディアを修正したら、2年間横ばいで伸びていなかったそのサイトからの資料請求CVRが、前月比5倍以上になったという読者の声もあります。
Saas企業のインサイドセールスが読むべき本
SaaS企業のインサイドセールスにおすすめしたい本は下記の3冊です。
『インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド』
『インサイドセールス究極の営業術』
『インサイドセールススペシャリスト教本』
インサイドセールス 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
茂野明彦(著)/翔泳社
こんな人におすすめ!
- 信頼性の高い本が読みたい
- 成功体験を知りたい
- インサイドセールスとして、一皮むけたい
Amazonの「セールス・営業」カテゴリで1位になっています。
著者の茂野明彦氏はセールスフォースとビズリーチなどの有名企業のインサイドセールス部門を立ち上げた方です。
インサイドセールスとは何か?という疑問の解説から始まり、テレアポとの違いやチームの立ち上げの解説。
中盤からは成果を出すにはどうしたら良いか、マネジメントについてなどの具体的な行動レベルに落とし込んで解説している内容になっています。
経営者から現場までの全員が読むべき内容だと言われており、口コミでの評価も高いです。
インサイドセールスの勝てるキャリア構築-ジ・オプスTHE OPPS-
富沢一郎(著)/kindle版のみ
こんな人におすすめ!
- 現在インサイドセールスの業務に就いている
- インサイドセールスのマネジメントをしており、メンバーのキャリアパス設計の必要を迫られている
- SaaSという業界の中の重要な要素として、インサイドセールスの理解を深めたい
筆者の富沢一郎氏は普段はスタートアップで事業開発室の室長をしています。
仕事の過程でインサイドセールスのプレイヤー、マネジメントの人たちと絡む機会がそれなりにありました。
その経験を活かして、客観的にインサイドセールスの仕事とはなにか?インサイドセールスとしてキャリアを築いていく上でどのようなことを目指す必要があるのか?などの疑問を解説した内容になっています。
インサイドセールススペシャリスト教本
ベルフェイス株式会社(著)/デザインエッグ社
こんな人におすすめ!
- これからインサイドセールスのキャリアをスタートする
- 実際の実績を元にしたリアルな話を知りたい
- インサイドセールス業務に沿った、具体的なノウハウやテクニックが知りたい
近年になってインサイドセールスはIT業界、外資系企業を中心に広がりつつあります。
しかし、残念ながらその実態は単なるテレアポであったり、基礎的な情報不足が原因で上手くいかずに終わるケースが見られます。
「日本に正しいインサイドセールスを普及させたい」という思いから本書が生まれました。
2020年に国内シェアNo.1のオンライン営業システムを開発したベルフェイス社がこれまで立ち上げに関わった企業の実績をもとに、実際のインサイドセールス業務に沿った具体的なノウハウが惜しみなく集約されています。
Saas企業のフィールドセールスが読むべき本
SaaS企業のフィールドセールスにおすすめの本は下記の3冊です。
『チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」』
『訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略』
『超★営業思考』
チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」
マシュー・ディクソン (著), Matthew Dixon (著), ブレント・アダムソン (著), Brent Adamson (著), (序文)ニール・ラッカム (著), Neil Rackham (著), 三木俊哉 (翻訳)/海と月社
こんな人におすすめ!
- 世界基準の営業理論を身に着けたい
- これまでの営業方法を振り返り、改善策を練りたい
- セールスに関わる本で長年評価し続けられているものを読みたい
全米ベストセラーの『The Challenger Sale: Taking Control of the Customer Conversation』の翻訳版です。
4年間で90社6,000人を対象とした大規模調査を経て本書ができました。
セールスのタイプを5つに分類して、とある1つの理想のタイプになるための理論と実践法を述べています。
付録の営業スタイル自己診断を用いて、読者のタイプも調べられるようになっています。
訪問しない時代の営業力強化の教科書 営業×マーケティング統合戦略
株式会社セールスフォース・ドットコム (著), 株式会社パーソル総合研究所 (著), 渥美英紀/翔泳社
こんな人におすすめ!
- 近年に出版され、新しい情報が載った本を読みたい
- マーケティングとの連携に困っている
- 自身の営業スキルに行き詰まりを感じている、レベルアップを図りたい方
新型コロナウイルス感染症の影響で、営業とマーケティングの在り方は変化しつつあります。
この新しい時代への対応として、営業とマーケティングは連携して動かなければなりません。
しかし、多くの企業でそれらは分断されているのが現状です。
本書は営業とマーケティングの課題を統合的に見て、的確な施策を選ぶための知識とノウハウがまとめられた1冊になっています。
超★営業思考
金沢景敏(著)/ダイヤモンド社
こんな人におすすめです。
- 営業成果が上がらずに悩んでいる
- 自分の営業を変えたい
- あなたから買いたいと言われるような営業になりたい
著書の金沢景敏氏は、プルデンシャル生命保険に入社して、1年目で国内営業社員3,200人中の1位(個人保険部門)なりました。
それだけではなく、日本の生命保険募集人登録者、約120万人の中で毎年60人前後しか認定されない「Top of the Table(TOT)」に3年目で到達。
最終的には、TOT基準の4倍の成績をあげた伝説の営業マンとして認知されました。
本書では、そんな金沢氏が実体験のなかから掴み取ってきた、成績をあげる「超★営業思考」を紹介しています。
Saas企業のカスタマーサクセスが読むべき本
カスタマーサクセスの人におすすめの本は以下の3冊です。
『カスタマーサクセスとは何か 日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」』
『カスタマーサクセス実行戦略』
『カスタマーサクセス・プロフェッショナル』
カスタマーサクセスとは何か 日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」
弘子ラザヴィ(著)/英治出版
こんな人におすすめです。
- カスタマーサクセスを基礎から知りたい
- 実務担当者やこれからカスタマーサクセスの仕事にチャレンジしたいと考えている
- カスタマーサクセス の王道の本を読みたい
カスタマーサクセスを学ぶ本の話になると必ず挙げられる1冊です。
SaaS業界内で青本と呼ばれている『カスタマーサクセス サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』というSaas業界内では有名な本があるのですが、これを日本企業向けに書いた内容が本書です。
赤本と言われています。
日本企業の成功事例なども紹介されているため、日常の業務で活かせるような事例を見つけることができるでしょう。
カスタマーサクセス実行戦略
山田ひさのり(著)/翔泳社
こんな人におすすめです。
- 実績があるSaaS企業のやり方を知りたい
- さらりと読める本がいい
- 実務で役立つ情報が知りたい
SaaS企業として有名なSansan株式会社のカスタマーサクセス部シニアカスタマーマーケティングマネジャーの山田ひさのり氏が著者です。
フレームワークや原則を学んでも、それをどう活用したらよいか分からない人たちのために、各企業のフェーズごとにその実行メソッドを紹介してます。
また、ブリジストンやWOWWOWといった大手企業のカスタマーサクセスとの対談も書かれているので読み応えのある内容になっています。
カスタマーサクセス・プロフェッショナル
アシュヴィン・ヴァイドゥヤネイサン (著), ルーベン・ラバゴ (著), 弘子ラザヴィ (翻訳)/英治出版
こんな人におすすめです。
- 『カスタマーサクセスとは何か(赤本)』を読んで、より実践的な情報を学びたい
- 実務担当者でマネジメントのポジションを視野に入れている
- カスタマーサクセスのキャリアパスを考えたい
前述で紹介した『カスタマーサクセスとは何か 日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」』で基礎を学び、本書で応用と実務的な知識を仕入れると良いと、様々な口コミで言われています。
「カスタマーサクセス担当者はどんなスキルが必要なのか?」
「カスタマーサクセスの実践はどうすべきか?」
「カスタマーサクセスマネージャーをどう育成したら良いのか?」
など実践で生じる様々な疑問を解説しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
SaaSにご興味のある方、SaaS業界に転職したい方に読んで欲しい本を職種別に全13冊紹介しました。
これからSaaS業界で働きたいと考えている人は、実務経験は無くても知識を持っていれば、まったくの未経験よりは採用のチャンスが広がります。
ぜひ、まずは本を読んで知識を仕入れておきましょう。
弊社キャリア・エックスでは、未経験からSaaS業界へのキャリアチェンジを多数支援しています。ご興味ある方は、以下よりぜひお気軽にご相談ください!