【保存版】社会人の自己分析のやり方3ステップと7つのコツを完全解説

国家資格キャリアコンサルタントが社会人の自己分析について解説する記事のアイキャッチ

この記事の監修者:山田 純輝(Junki Yamada)
ことのはキャリア 代表|国家資格キャリアコンサルタント
リクルートを経て9年・4,000名超のキャリア支援を経験。

社会人の自己分析では下記3つを整理することで、「このままでいいのか」というモヤモヤが解消できます。

社会人が自己分析で整理する3つの要素

  • ● 強み
  • ● 価値観
  • ● 理想の人生ビジョン

経験をひとつずつ振り返る中で、自分の強みや価値観が分かれば、自ずと理想のキャリアプランや実現手段まで明確になるでしょう。

この記事では、社会人が正しく自己分析を進めるための方法を、支援実績4,000名を超えるキャリアコンサルタントが徹底的に解説しています。

※画像を押すとYouTubeで解説が始まります(約5分)
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導入

皆さん、こんにちは。キャリルート監修者であり、国家資格キャリアコンサルタントの山田です。今回は「社会人の自己分析の方法」について解説をいたします。

社会人の自己分析で整理すべき「3つのポイント」

まず、社会人の自己分析で何を整理するのか、というポイントからお話しします。社会人の自己分析では、次の3つのポイントを整理していきます。

  1. 強み
  2. 価値観
  3. 理想のキャリアプラン

①「強み」の見つけ方(イライラは才能?)

まず「強み」についてです。これはご経験を棚卸しすると、どんな人にでも必ずあるものなんですけれども、特に「成果が出たこと」や「自分ではそんなに頑張ったつもりはないけれど、なぜか上手くいったこと」の中に隠れています。

自分の中では苦労した感じがしないんだけれども、周りから褒められたり認められたりしたこと。こういったところには、強みが見つかっている可能性が非常に高いです。

また、記事(コラム本文)には書いていない内容として、「人の仕事ぶりだったり、日頃の暮らしの中で『苛立ち(イライラ)』を感じる瞬間」を思い浮かべてみてください。

「なんでこんなこともできないんだろうな」とか「いや、これってこうやったらいいんじゃないかな」という風に思うことは、誰しもあると思います。

実は、それは「あなたにとっては当たり前にできてしまうこと」だからこそ、できない人に違和感やイライラを覚えるのです。つまり、そのイライラの裏側にこそ、あなたの強力な強みが潜んでいます。

あなたにとって当たり前にできることが、周りの方にとっても当たり前にできるかと言うと、決してそうではありません。だからこそ、それが「独自の強み」になります。

ぜひ、仕事や日常生活の中で「自分だったらこうするのに」「なんでこれができないんだろう」と思うような、ちょっとイラッとする場面を思い出してみてください。

②「価値観」を深掘りする(価値観リストの活用)

次に「価値観」についてです。価値観とは何かを簡単に改めてお話しすると、「自分が何を大切にしたいと考えているのか」ということです。

お金を稼ぐ、自由に働く、家族との時間を取る、趣味を大事にしたいなど、人それぞれ色々あると思いますが、自分にとって一番大事なものは何なのかという考え方のことを指します。

この価値観を見つけるためには、「これまでの人生における選択の理由」を深掘りしていくことが効果的です。「何かを選んだ理由」「何かをやめた理由」が一体なぜなのか、を突き詰めていきます。

コラム本文の中でも具体的なリストを挙げていますが、例えば「価値観リスト」を活用するのが非常におすすめです。価値観リストと検索すると色々な単語が出てくるので、自分が良いなと思ったキーワードを3つから5つ選びます。

例えば「自由」というキーワードを選んだ場合、それが「なぜ良いと思ったのか」をさらに深掘りしていきます。

「自分は生活の中で、自分が大事にしたいことを大事にしながら働ける人生を送りたいからだ」となり、それが「なぜ?」とさらに深掘りしていくと、「人生の時間は有限であるということを知っているからだ」という本質に辿り着きます。

さらに「なぜ?」と考えていくと、「人生で最も大事なものは、実はやっぱり家族との時間だった(あるいは趣味の時間だった)」という風に、言葉をただ「いいな」で終わらせずに「なんで?」と深掘りしていくことで、自分でも気づかなかった本当に大切にしたい考え方が見つかってきます。

この価値観リストを使って自分の思考を整理していく方法はすごく有効ですので、ぜひ記事内の詳しい解説シートもご覧ください。

③「理想の人生ビジョン」を描く(サニー・ハンセンの4L)

3つ目は「理想の人生ビジョン」です。どうすればこれが見つかるのかというお話ですが、大切なことは「キャリアというのは仕事だけではない」と正しく理解することです。

この文脈で使える有名なキャリア理論として、サニー・ハンセン教授が提唱する『4L(フォー・エル)』というものがあります。これは、人生を構成する4つの要素の頭文字を取ったものです。

  • Labor(仕事・労働)
  • Learning(学習・学び)
  • Leisure(余暇・趣味)
  • Love(愛・家族やコミュニティ)

この4つの分野それぞれで、「自分は何を大切にして生きていきたいんだろう」「何が揃っていると自分の人生は幸せなのかな」という風に考えていきます。

そうすると、おのずと「これからの働き方や人生で何を選び取る必要があるのか」、逆に「何は捨てるべきなのか」が見えてくるため、納得感のあるキャリアプランが非常に立てやすくなります。

社会人が自己分析でハマる「注意点」

最後に、社会人が自己分析をする上での注意点を1つだけ挙げるならば、「絶対に1人で終わらせようとしないこと」です。これがとっても大切になります。

なぜかと言うと、1人で完結させようとすると、どうしても「自分の常識」や「これまでの思い込み」の枠の中に縛られてしまうからです。

人間にはどうしてもそういう性質があります。そのため、新しい視点や、自分が思いもしなかった切り口からの「プロによる問いかけ」が極めて重要になってきます。

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===記事の内容に戻ります===

「自己分析をしたけど確信が持てない」「やり方も答えもスッキリしない」という社会人の方は、ぜひ最後までご覧ください。

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社会人が自己分析を進めるときの3ステップ

大人の自己分析は、強み・価値観、キャリアプランの順に整理することが重要です。

強みと価値観を見つけることで、適職や希望する働き方が明確になり、キャリアプランを立てやすくなるからです。

また、仕事の面だけではなく、人生全体における自分の理想を言語化することで、より納得感のあるキャリア選択ができるようになります。

それぞれの見つけ方を具体的なワークとキャリア理論をふまえて解説しますので、本質的な自己分析の手順を知りたい方はこのまま読み進めてください。

社会人の自己分析ステップ1_強みを知る

社会人が自己分析を通じて自分の強みを知るためには、強みを知るための質問に答えつつ、職務経験を棚卸しする方法が挙げられます。

回答や経験を書き出すことで、自分の経験を客観視できたり、共通項が見つかったりするため、非常に効果的な方法といえます。

また、自分では短所だと認識している側面を、強みや長所として言い換えるリフレーミングも、社会人が強みを知るための方法です。

強みを知るための質問と職務経歴の棚卸しの進め方を、具体例を交えながら解説しますので、ぜひ取り組んでみてください。

自分の強みを知るための質問例

  • ☑やっていて苦痛ではないことは?
  • ☑周りよりも早くできることは?
  • ☑仕事で成果が出た時の共通点は?
  • ☑仕事で嫌だと感じることは?
  • ☑周りからどんな人と言われる?
  • ☑どんなときに達成感を感じる?
  • ☑仕事で一番大切にしていることは?
  • ☑これまで仕事でうまくいったことは?
  • ☑周りの人より苦労せずこなせることは?
  • ☑何をしているときに最も充実感を感じる?

※すべてに答える必要はありません。まずはピンとくる3つを選んで言語化してみましょう。

より多面的な質問に答えながら自己分析を進めたい方は「【状況別】自分を深く知る100の質問一覧と自己分析のコツをプロが解説」も参考にしてください。

社会人が自分の強みを知るワーク1_職務経験の棚卸し

社会人が強みを把握するためには、職務経験の棚卸しが重要です。

経験が客観的に把握できていない状態では、自己理解を正確に進めることは不可能だからです。

具体的には、下記の内容を整理します。

  • ● 担当業務
  • ● 具体的な取り組み、工夫
  • ● 成果と、その時の感情

職務経験の棚卸しの例を記載しますので、参考にしつつ、実際に自分の経験を書き出してみてください。

自己分析の例①広告営業

■ 担当業務

  • ○ テレアポ、商談、受注処理、原稿作成、カメラマン手配、効果改善MTG

■ 具体的な取り組み・工夫

  • ○ 新規獲得に向けての徹底的なアポ獲得
  • ○ 効果的な原稿文・スクリプトの作成
  • ○ 業務効率化のためのフォーマット作成

■ 成果(数字など)

  • ○ アポ率が3%から20%に向上、新規獲得数がグループ内3位を記録
  • ○ 社内で原稿作成のアドバイザー的存在になる

■ その時の感情・学んだこと

  • ○ ハードだったが案外楽しかった。量をこなせば質や成果がついてくることを実感
  • ○ 他人が嫌がるテレアポも、自分は苦ではないと気づけた

この経験から導き出された「強み・価値観」

・圧倒的な行動量
・成果への執着心
・仕組み化能力

自己分析の例②キャリア支援

■ 担当業務

  • ○ 相談者との面談、学校への出張相談、行政との打ち合わせ

■ 具体的な取り組み・工夫

  • ○ 就職率・進路決定率の改善、高校中退者や進路未定者の来所誘導
  • ○ 仕事体験への参加率向上に向けた動機付け

■ 成果(数字など)

  • ○ 教職員からの信頼を得て、相談案件の紹介が30%増加
  • ○ 厚生労働省のイベントへの登壇を経験

■ その時の感情・学んだこと

  • ○ 情報が届いていない層へ価値を伝える面白さを実感
  • ○ プロ同士が協業して進める仕事に強い意味と意義を感じた

この経験から導き出された「強み・価値観」

・社会貢献
・協業推進
・交渉力

例えば「ハードだったけど楽しかった」「量が質に変わる」と記載があることから、圧倒的な行動量と成果への執着心、仕組み化能力などが挙げられることがわかります。

また、自分では「楽しかった」で終わる経験も、客観的に見ればストレス耐性や交渉力という強みが背景にあることが見て取れます。

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社会人が自分の強みを知るワーク2_リフレーミング

社会人が自分の強みを知るために、短所だと思っていることを長所に、弱みだと思っていることを強みに言い換える方法(リフレーミング)があります。

実際に強みは環境や相手によって変わるため、弱みだと思っていることが強みと評価される場面も多いです。

言い換えの一例を挙げますので、参考にしてください。

自分が思う「弱み・短所」 言い換えられる「強み・長所」
せっかち ➡ 行動が早い
優柔不断 ➡ 多角的に検討できる
緊張しやすい ➡ 事前準備を徹底できる
こだわりが強い ➡ 細部まで妥協しない
飽きっぽい ➡ 好奇心が旺盛
お節介 ➡ ホスピタリティがある
理屈っぽい ➡ 論理的思考ができる
流されやすい、意見がない ➡ 柔軟性がある

社会人が強みを見つける方法については「【社会人向け】自分の強みが分からない理由と見つける6つの方法を徹底解説」でも詳しく解説しています。

社会人の自己分析ステップ2_価値観を知る

社会人の自己分析では、価値観を知ることも非常に重要です。

なぜなら自分の価値観と合わない仕事や環境では、長く続けることが難しく、充実感も得られないからです。

もし仕事で活躍できていたとしても、自分が大切にしたい考え方や働き方がないがしろにされる環境では、働き続けることは難しいでしょう。

社会人が仕事内容や働き方に関する価値観を知るための質問例と、具体的なワークを2つ紹介します。

できる範囲で構いませんので、大人の自己分析に取り組んでみてください。

価値観の意味や見つけ方について詳しく知りたい方は「【今すぐできる】価値観とは?わからない時の言語化の方法5選をプロが徹底解説」も確認することで、自己理解が一層深まります。

仕事内容に関する価値観を知る質問例

  • ☑何にやりがいを感じる?
  • ☑どんな時に充実感がある?
  • ☑なぜそれを頑張れた?
  • ☑なぜその時、うれしいと感じた?
  • ☑なぜ気持ちが落ち込んだ?
  • ☑なぜそれに夢中になったのか?
  • ☑なぜ嫌な気持ちになったのか?
  • ☑働く上で何を大切にしたい?

※「なぜ」を3回〜5回繰り返すことで、あなたの奥底にある本当の価値観が見えてきます。

働き方に関する価値観を知る質問例

  • ☑仕事に対して求めることは?
  • ☑どんな環境で働きたい?
  • ☑どんな働き方をしていたい?
  • ☑どれくらいの収入があればいい?
  • ☑勤務時間はどれくらいが理想?
  • ☑どんな思いで仕事をしていたい?
  • ☑どんなスキルを身に付けていたい?
  • ☑5年後、10年後の理想の姿は?

※制限をかけず、まずは「こうなったら最高だ」という理想を素直に書き出してみましょう。

社会人が自分の価値観を知るワーク1_価値観リスト50

価値観に関する単語を見て、気になったものを選ぶ方法があります。

なぜその単語が気になったのか、共通点はないかを確認することで、社会人の自己分析がさらに深まるでしょう。

このワークは、キャリア理論に関するエドガー・H・シャイン博士の「キャリアアンカー」を土台にしたものです。

難しく考える必要はなく、感覚的でも問題ありませんので、ぜひ取り組んでみてください。

カテゴリー 価値観キーワード(計50語)
専門・管理・
挑戦
専門性 / スキルアップ / 職人芸 / 深掘り / 知識欲 / リーダーシップ / 責任 / 昇進 / マネジメント / 影響力 / 権限 / 挑戦 / 競争 / 難題解決 / 勝利 / 限界突破 / スリル / 圧倒的な成果
自律・創造性 創造 / 起業 / オーナーシップ / 発明 / 自由 / 裁量権 / マイペース / 独立 / 柔軟性 / 自分らしさ / 意思決定 / 独創性
保障・安定・
生活
安定 / 安心 / 終身雇用 / 福利厚生 / 予測可能 / バランス / 私生活 / 家族の時間 / 趣味 / 定時退社 / 居住地自由 / 育児・介護 / 心身の健康
社会貢献・
奉仕
貢献 / 人助け / 社会奉仕 / 誠実 / 公平性 / チームワーク / 他者支援 / 利他

単に目を通すだけではなく、実際に手を動かして書くことで、自分が大切にしている(もしくは大切にしたい)考え方が整理できます。

社会人が自分の価値観を知るワーク2_ライフラインチャート

ライフラインチャートは、職務経験を振り返りながら、自分の感情の上がり下がりを曲線で示すものです。

いつ、何があって、どうして上がった(下がった)のかを整理した上で共通点を把握することで、自分のモチベーションに何がどう影響するのか理解できます。

下記に例を記載しますので、参考にしてください。

キャリアコーチングで使われるライフラインチャートの作成例

また、実際にグラフを描いたら、以下のポイントを振り返ってみましょう。

グラフを書いて終わりにするのではなく、山(高いとき)と谷(低いとき)について言語化することが、自己分析のためにも重要です。

ポイント 自分への問いかけ(一例)
【山】
充実していた時
・どんな仕事をしているとき?
・誰と、どんな環境で働いていた?
・何が満たされていた?
・どうしてそう思う?
【谷】
辛かった時
・何が一番ストレスだった?
・どんな悲しさや怒りがあった?
・どんな価値観が疎かにされていた?
・なぜそう感じた?
変化の
きっかけ
・谷から山に回復したとき、何か変えた?もしくは何が変わった?
・なぜそれが変化のきっかけになった?
共通点の
有無
・山と谷に共通する要素はある?
・それは何だと思う?
・そこから何が言えそう?

一人で言葉にしづらい方は、以下の例から自分に近いものを選んでみてください。

モチベーションの上下要因(例)

▼ モチベーション下落の要因

  • ×ルーチンワークばかりで刺激がない
  • ×尊敬できない上司、人間関係の不和
  • ×自分の判断で動けない(裁量権がない)
  • ×相談できる相手がいない孤立感
  • ×今のままでいいのかという将来への不安

▲ モチベーション上昇の要因

  • ○未経験の業務や「新しい挑戦」
  • ○チームで一丸となって「達成」する
  • ○顧客や同僚から直接「感謝」される
  • ○売上や成果が「数字」として見える
  • ○自分の裁量で使える「自由な時間」

ここまでの質問や例をコピーして、実際にスマホのメモ帳などに書き出してみるだけでも、どんな仕事・働き方を選べばよいかが見えてきます。

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社会人の自己分析ステップ3_理想の人生ビジョン

社会人が自己分析で考えるべきこととして、理想の人生ビジョンも欠かせません。

強みや価値観は、仕事での成功や活躍の可能性を高めてくれますが、人生は仕事だけではないからです。

生活の充実もあってこそ、豊かな社会人生活を歩み続けられるので、大人の自己分析では理想の人生について考える時間を確保するとよいでしょう。

ここではキャリア理論に関する学者であるL・サニー・ハンセンが提唱する「4L」と、バランスホイールをもとに、大人の自己分析の方法を解説します。

仕事だけではなく、人生そのものを充実させたい社会人の方は、ぜひ取り組んでみてください。

社会人が理想の人生ビジョンを知るためのワーク1_4L

4Lとは、下記の頭文字をとったものです。

  • Labor:仕事
  • Love:愛(家庭、交友)
  • Leisure:余暇
  • Learning:学習
自己分析で整理する4つのL

仕事、家庭、余暇、学習の4つの分野で理想を言語化することで、自分が何を大切にした人生を送りたいかが明確になります。

思いつく範囲で構いませんので、実際に書き出してみましょう。

社会人が理想の人生を知るためのワーク2_バランスホイール

バランスホイールとは、人生を「仕事」だけでなく、健康、家庭、お金、趣味などの複数の分野に分けて、それぞれの満足度を数値化・可視化するコーチングツールです。

自己啓発の先駆者ポール・J・マイヤー氏によって提唱された概念で、世界中のビジネスコーチングやライフプランニングの現場で活用されています。

以下の例のように、人生全体のバランスを円で描くことで、今の自分の状態や理想との差分を可視化することができます。

自己分析で活用するバランスホイール

実際に取り組む中で生じた感情や思考から、自分が叶えたいことを理解できるので、上記の画像を参考にしつつ、バランスホイールを描いてみましょう。

具体的には円を8等分し、中心を0点、外側を10点として現在の満足度を点数化します。

その際、以下の項目ごとに他者との比較ではなく「主観」で点数をつけてみてください。

分析項目 自分への問いかけ(チェックポイント)
仕事・キャリア □今の仕事にワクワクしていますか?
□納得のいく成果が出せていますか?
□理想のキャリアパスを歩めていますか?
金融・経済 □現在の収入や貯蓄に満足感はありますか?
□将来の資金計画に不安はないですか?
※金額の多寡ではなく「満足度」で評価します。
健康・フィットネス □日々の体調は良好ですか?
□運動や食生活に気を配れていますか?
□睡眠は十分に取れていますか?
家族・パートナー □パートナーや家族との関係は良好ですか?
□会話や一緒に過ごす時間は足りていますか?
※独身の方は「現状の人間関係」の満足度でOKです。
人間関係 □本音で話せる友人はいますか?
□職場以外のコミュニティはありますか?
□人付き合いにストレスを感じていませんか?
成長・学び □新しいスキルや知識を学んでいますか?
□自己投資の時間は取れていますか?
□昨年の自分より成長を実感していますか?
余暇・楽しみ □心からリラックスできる時間はありますか?
□没頭できる趣味を持っていますか?
□「遊ぶときは遊ぶ」と切り替えができていますか?
精神・健康 □最近、心から笑えていますか?
□不安やイライラに悩まされていませんか?
□自分のメンタルをコントロールできていますか?

点数をつけ終わったら、点をつないで形を確定させます。

理想は「大きな正円」ですが、多くの社会人は「いびつな形(例:仕事が高く家庭や健康が低い)」か「小さな円(全体的に満足度が低い)」になる傾向があります。

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社会人が自己分析を進めるときのコツ7選

流れに沿って自己分析を進めても、煮詰まったり迷ったりすることもあると思います。
そこで、大人が自己分析をうまく進めるためのコツを7つご紹介します。

  • ● 適性検査やツールを使ってヒントをもらう
  • ● マインドマップで情報を整理する
  • ● 「ジョハリの窓」のフレームを用いて考えてみる
  • ● 「Will・Can・Must」に落とし込む
  • ● 自分史を作る
  • ● 本を読むことで考える観点を増やす
  • ● 第三者の意見を取り入れる

それぞれ詳しく解説していきますので、自己分析を進める際の参考にしてください。

適性検査やツールを使ってヒントをもらう

自己分析の手段として、いくつかの質問に答えることで、自分の性格や特性、自分に適した仕事などを分析してくれるツールがあります。

例えば、転職サイトが提供している自己分析ツールや適性検査で有名な16Personalitiesなどです。

ただし、これらのツールはあくまで統計的なものなので、必ずしも自分に合った回答が得られるとは限りません。

単にツールを使うのではなく、結果について深堀りすることで、自己理解が深まるでしょう。

マインドマップで情報を整理する

マインドマップを使って自己分析をすることで、思考を深めたり広げたりしつつ、全体像の把握がしやすくなります。

マインドマップの作り方は、以下のとおりです。

マインドマップ作成の5ステップ

1
紙の中心に考えたいテーマ(自己分析)を書く
2
テーマを中心に、強みや価値観、理想のキャリアなどに関するメモを広げていく
3
「なぜ」で深掘り、「他には何があるか」で思考を広げる
4
1~3までの動作を繰り返し、紙いっぱいに書き出す
5
全体を俯瞰して確認しながら、思考を整理する

自己分析の結果を総合的に評価しながら、キャリアや人生の方向性を考える際に役立つでしょう。

「ジョハリの窓」のフレームを用いて考えてみる

自己分析を進める際には、身近な人に自分のことを聞いてみることでヒントを得られる場合があります。

家族や友人、職場の人などの自分を知る人に客観的な意見をもらうとよいでしょう。

また、周りの人からの評価を「ジョハリの窓」というフレームを使って整理することもおすすめです。

「ジョハリの窓」は、自己評価と他者評価のズレを把握することで、自己認識を促進するためのフレームです。

ジョハリの窓では、自分の特性や自分に対する理解を4つの領域に分類し、それぞれを「窓」にたとえて考察します。

4つの窓に記入するものは、それぞれ以下のとおりです。

  • 開放の窓:自分も他人もわかっている自分の特徴
  • 盲点の窓:自分はわかっていないが、他人はわかっている自分の特徴
  • 秘密の窓:自分はわかっているが、他人はわかっていない自分の特徴
  • 未知の窓:自分も他人もわかっていない自分の特徴
自己分析におけるジョハリの窓

このように、身近な人からの意見を取り入れることで、自分では気づけなかった視点や認識のズレを発見することができるため、より深く自己理解ができます。

Will・Can・Mustに落とし込む

自己分析の結果を「Will(やりたいこと)」「Can(できること)」「Must(求められること)」の3つの視点で整理すると、目指すべきキャリアが明確になります。

3つが重なる領域こそが、理想の仕事や働き方です。

注意点として、WillとCanだけでは需要がないため仕事として成立せず、WillとMustだけでは実力が伴わないため実行が困難であることが挙げられます。

また、CanとMustのみでは自分の願望が叶わず、モヤモヤが募ってしまうでしょう。

自己分析において重要なWill・Can・Mustの図

実際に、それぞれの要素を正しく把握するには、第三者からの客観的な意見が欠かせません。

キャリルートでは、単なる自己分析だけでなくプロがWill・Can・Mustまで落とし込み、理想のキャリアを実現するためのサポートをしています。

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自分の理想と実現方法、今やるべきことがクリアになります。

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自分史を作る

自分史とは、自分の過去を文章にまとめたもののことです。

自分史を作ると、これまでの出来事や自分を形成する出来事を整理できるため、面接などの受け答えに役立つといったメリットがあります。

自分史の作成方法は、以下のとおりです。

自分史作成の4ステップ

1
世代(年代)ごとにこれまでの印象的な出来事を記入する
2
書き出した出来事について「どう思ったのか」「なぜそう思ったのか」を書き出す
3
上記からどのような気づきや学びがあったのかを考える
4
記入した自分史を見返して、共通する「価値観」や「強み」を探す

以下のような表でまとめるとわかりやすいでしょう。

自分史の図

本を読むことで考える観点を増やす

自己分析に悩んだ際には、本を読んで考える観点を増やすことでヒントを得る方法もあります。

自己分析に関連して読まれている本の一例は、下記のとおりです。

①世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方

この本では、価値観、才能、情熱という3つの視点から、やりたいことを明確にする方法について解説しています。

質問や解答例も多数出てくるので、本を読みながら自己分析をし、思考を整理することができます。

図説を用いながら抽象的なテーマを分かりやすく解説しているので、読みやすく感じるでしょう。

②さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版ストレングス・ファインダー2.0

ストレングス・ファインダーは、自分の思考や行動の反応パターンを診断するツールです。

書籍に記載されたアクセスコードをホームページ上で入力すると、自分に当てはまる上位5つのストレングス(才能・資質)を診断できます。

診断結果をもとに、「なぜその特性が上位なのか?」「関連するエピソードはあるか?」と考えることで、自己分析を深められるでしょう。

第三者の意見を取り入れる

強みや価値観は「自分にとっての当たり前」の中にある場合が多く、他人の目を通すことでより確実に見つけやすくなります。

自分では気づくことができない側面を、同僚や友人など周囲の人から教えてもらうとよいでしょう。

聞き方の例を記載しますので、自分にできる範囲で参考にしてください。

相手 質問の例
同僚・上司 □ 私がチームに貢献できている部分は?
□ 私が担当した仕事で、特に評価してくれた点は?
友人 □ 私が一番楽しそうに話しているトピックは何?
□ 他の人にはない、私ならではの強みって何だと思う?
家族・パートナー □ 家で見せる「集中している時」ってどんな時?
□ 私が一番ストレスを感じていそうなのはどんな場面?

ポイントは、言われたことを否定せず、素直に受け取ることです。

他者からの客観的なアドバイスは、自己分析を深めたり新たな気付きを得たりするための強力な方法といえるでしょう。

社会人が自己分析をするメリット

大人が自己分析をするメリットは、大きく3つあります。

社会人が自己分析をするメリット

  • ● 自分に向いている仕事・やりたいことが見つかる
  • ● 仕事で成果を上げやすくなる
  • ● 意外な選択肢に気付き、キャリアの幅が広がる

それぞれ詳しく解説しますので、自己分析に取り組みたいと考えている社会人の方は、ぜひ参考にしてください。

自分に向いている仕事・やりたいことが見つかる

社会人が自己分析に取り組み、経験や価値観を整理することで、適職やキャリアビジョンが明確になります。

自分の過去や現在、未来の視点でキャリアを整理することができれば、確信をもって今後に向けた意思決定ができるでしょう。

具体的には、転職や副業、独立などのキャリア選択で迷う場面が減り、将来の漠然とした不安やモヤモヤが解消されます。

まずは職務経験の棚卸しから、自分の強みや価値観を整理してみてください。

仕事で成果を上げやすくなる

自分の強みを理解して日々の業務に活かせるようになると、仕事の質が向上し、周囲からの評価も上がりやすくなります。

真面目に努力しているのに思うような成果が出ない原因の多くは、自分の特性と仕事の進め方がうまく噛み合っていないことにあります。

強みを活かせる環境を自ら整えることができれば、モチベーションを維持しやすくなり、少ない労力で大きな成果を出せるようになるでしょう。

現在の業務の中で、自分の強みがどう活かせるかイメージすることから始めてみてください。

キャリアの幅が広がる可能性がある

自己分析で自分の本質的な価値観に気づくことで、これまでの延長線上にはなかった新しいキャリアの可能性が見えてきます。

多くの社会人は「営業しかやったことがないから営業職」「事務経験を活かして次も事務職」と、自分で自分の可能性を狭めてしまいがちです。

しかし、自分のスキルや価値観を捉え直すことで「異業界でもこの職種なら、自分の経験が活きる!」という意外な気づきが得られるケースも少なくありません。

固定観念を捨てて「理想の人生ビジョン」を描くワークに取り組み、自分らしいキャリアの選択肢を見つけましょう。

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社会人が自己分析をするときの注意点

理想を考えるときに制約を設けない

お金や時間、場所、年齢などのできない理由は除外して考えることが重要です。

理想のキャリアを考える際に制約を設けてしまうと、自分の本質的な価値観ではなく「表面的な条件整理」で終わってしまうからです。

4Lやバランスホイールの例をふまえつつ、人生におけるさまざまな分野ごとに、理想の状態を考えましょう。

実現可能性や具体的な方法は、あとで明確にすることができますので、思いついたことは積極的に書き出すことをおすすめします。

キャリア理論「計画的偶発性」を知っておく

自己分析の結果を「絶対的な正解」だと思い込む必要はありません。

スタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱した「計画的偶発性理論」では、キャリアの8割は偶然の出来事によって形成されると言われています。

大切なのは計画通りに進めることではなく、自分の軸を持ちつつも予期せぬチャンスを面白がる「好奇心」です。

自己分析には徹底して取り組みつつ、偶然を味方につける柔軟な姿勢こそが、想定外の成功や豊かなキャリアを引き寄せる鍵になるでしょう。

自己分析は定期的に行う

社会人として人生経験を重ねる中で、価値観や優先順位が変わるのは当然であるため、自己分析は一度やって終わりというものではありません。

社会人こそ定期的に自己分析に取り組むことで、自分自身や今後取るべき選択に関する理解が、一層深まります。

また、今の自分が心から納得できる答えであれば、それが現在の自分にとっての正解です。

試してみて違和感があれば、また立ち止まって考えればよいだけなので、現時点での自分の考えを信じて行動に移しましょう。

社会人の自己分析ならキャリルート

ここまで読み進めていただいた方は、現状を打破したいと真剣に考えているのではないでしょうか。

しかし事実として、自分の強みや価値観を一人で客観的に言語化するのは難しいものです。

「本当にこれで合っているのか?」という不安が残ったままでは、自信を持って次のアクションを起こせません。

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山田 純輝

この記事の監修者

山田 純輝 コンサルタント

国家資格キャリアコンサルタント|ことのはキャリア代表 |Junki Yamada

リクルートを経て人材業界で9年・4,000名以上のキャリア支援を担当。前職の人材紹介会社では、支店立ち上げや全社最短でのマネージャー昇進、MVP受賞を経験。

現在は「人生が変わる言葉を届ける」を理念に、転職・キャリア領域に特化したキャリアコンサルタント(登録番号:25048322)として記事執筆・メディア監修を行っている。

ことのはキャリア公式HP:https://kotonoha-career.jp/