大手企業からベンチャー企業に転職するのは危険?メリット・デメリットとともに解説

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これまで「大手企業=安定」「ベンチャー企業=不安定」というイメージはありませんでしたか?安定以外にも、やはり倍率の高い大手企業に就職することが1つのステータスと捉えていた人もいらっしゃるかもしれません。


しかし最近では、大手企業に入れば安定という時代ではなくなってきていることや、転職することが当たり前になってきており、若いうちは成長できる環境や挑戦できる環境を求めてベンチャー企業への転職を検討される方が増えてきました。


そこで今回は大手企業とベンチャー企業のメリット・デメリットや、優良ベンチャー企業の探し方をご紹介いたします、

ベンチャー企業への転職をご検討されている方はぜひご覧くださいませ!

※こちらの記事では、スタートアップ企業も含めてベンチャー企業とします。


大手企業とベンチャー企業の違いとは


まず初めに、大手企業とベンチャー企業の違いを見てみましょう。

大手企業とは

大手企業とは、ある特定の業界の中で規模や知名度で上位に位置する企業のことを指します。規模が上位であるため従業員数は数千人〜数万人規模のことが多く、設立から何十年と経っていることが多いです。

年齢層は新卒から定年近くの方まで幅広く、平均年齢は30代後半と比較的高くなります。


企業例を挙げると、三菱UFJフィナンシャル・グループやソフトバンクグループ、オリエンタルランドなどの一度は聞いたことがある企業がほとんどではないでしょうか。

ベンチャー企業とは

一方ベンチャー企業とは、これまでにない革新的なサービスを開発してイノベーションを生み出す企業のことを指します。ビジネスモデルによりますが、従業員数は1,000人未満のことが多く、設立から数年程度の若い会社となります。


設立から数年程度であるため知名度はあまりなく、大手企業と違って会社名を聞いても知らない企業がほとんどです。

代表取締役が20代〜30代と若いことも多く、ベンチャー企業の平均年齢は20代後半と低めです。

大手企業のメリット・デメリット

それでは次に、大手企業とベンチャー企業、それぞれのメリット・デメリットをご紹介いたします。もちろん、見方によってメリット・デメリットは変わりますし、あくまで相対比較となります


まずは大手企業で働くと、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

メリット1:ネームバリューがある

長年に渡ってサービスを提供してきているため企業に対する安心と信頼があり、会社名を伝えるだけで信頼関係の土台を築けることもあるでしょう。


また、無名の企業では、初回アポイントや挨拶の際にどのような会社なのか、どのようなことをしているのか、1から伝える必要がありますが、大手企業であれば会社名を伝えるだけでどのような会社なのか、どのようなサービスを提供しているのかが想像できます。


これらは営業活動やマーケティング活動、採用活動など、幅広い業務でメリットとなるでしょう。

メリット2:研修が充実している

入社後に研修制度がしっかりと整っているのも従業員数が多く、基盤がしっかりと整っている大手企業のメリットの1つです。


ベンチャー企業では入社後に先輩の業務を見ながら覚えていったり、わからないことが出てきたら都度質問していくような体制であることが多いですが、大手企業では座学研修や営業研修、リーダー研修やマネジメント研修など、職種ごとやポジションレイヤーごとの研修が充実していることが多いかと思います。


また入社後の研修終了後も、教育担当者・メンターが一人付き、入社後半年〜1年間ほどは、実務知識や業務面、組織や人間関係など、早期にキャッチアップできるようフォロー体制が充実している企業も多いと思います。


これは従業員数が多く、かつ会社の売上を上げる仕組みがあり、人を育てる体制が構築できているからこそできるのでしょう。

デメリット1:個人の裁量が少ない

大手企業ではすでに確立された業務スタイル、「型」がありますので、そのスタイルに沿って業務を行う必要があります。

そのため、決められたことをこなす、言われた業務をミスなくこなすことが重要となりますので、チャレンジングな業務には携わる機会が相対的に少なくなります。


また、なにかアイディアがあったとしても、それが決定・実行するまでに長い道のりが必要となり、然るべき承認プロセスを経て、承認をとる人数も多くなるため、スピーディーに新しいことを実現することは難しくなります。

デメリット2:変わりづらい、新しいことに後ろ向き

これまでの体制で、会社を伸ばしてきた大手企業では、過去の成功体験が足枷になり、何かを変えることや、新しいことを始めることには時間がかかります。

働き方の面で言うと、リモートワークやフレックス勤務などは、一部の大手企業を除き、ベンチャー企業の方が取り入れていることが多いでしょう。


また、ボトムアップというよりはトップダウンであることが多いため、いちメンバーとして不満を抱えていても、それらを改革するためには、仲間集め、キーマンの説得、さまざまな承認プロセスが必要で、実行までに時間がかかることが多いでしょう。

ベンチャー企業のメリット・デメリット

次にベンチャー企業で働くメリット・デメリットをご紹介いたします。

あくまで相対比較となります。大手企業と比較をしながらご覧ください。

メリット1:実力次第で昇給・昇格のチャンスがある

ベンチャー企業の多くは、勤続年数ではなく実力主義で昇給・昇格を決定するため、若いうちから昇給・昇格のチャンスが巡ってきます。


代表自体が若いため20代で役員に昇格することもありますし、成果を挙げられれば勤続年数関係なく入社後1年でもリーダーやマネジメントポジションに抜擢され、年収が100万単位で大幅に上がることもあります。


大手企業に勤めていると、上が詰まっていて誰か役職者が退職しない限り自分は昇格できなかったり、どれだけ頑張っても20代のうちは毎年5,000円ずつしか年収が上がらないという話もあります。実力次第で昇給・昇格のチャンスがある点はメリットと言えるでしょう。

メリット2:成長できる環境

ベンチャー企業で働くと、早いスピードで成長することができます。これは仕事の成長だけでなく、人間的にも成長することができるでしょう。


仕事として成長できる理由としては、大手企業と比較して1人あたりの業務幅と業務量が多いことが挙げられます。

営業であれば営業業務を一気通貫して行えますし、一人あたりの担当顧客数も多く持てます。また、WEBマーケティング職ではあるものの、営業企画や人事業務を兼務で行うなど、複数の職種をまたいだ業務が発生する企業もあるでしょう。


これらの業務をこなそうとすると仕事の効率化が必須となってきますので、その結果仕事のスピードが上がり幅広い業務を効率よく短い時間で終わらすことができるようになるのです。


また1つめのメリットにも記載した通り、ベンチャー企業は若いうちから昇格するチャンスがあるため、若いうちからメンバーのマネジメントを行うこともあります。

「ポジションが人を作る」という言葉もありますが、メンバーマネジメントを行っていくと、自分だけではなくチームとして売上を上げるためにはどうすればいいかを考え、メンバーの成長に向き合い、自分の責任でトライして失敗することもあるかと思います。そういった、リーダーとして、組織の業績を担う当事者としての経験が、結果として、人間として大きく成長することができるかもしれません。

メリット3:当事者になれる、自分のアイディアが反映される

勤続年数や年齢に関係なく、自分が出したアイディアがよければ採用され、会社の方針やサービスに反映されます。


例えば従業員の希望により実現した福利厚生や、従業員の意見が反映されてできたサービスなどがあり、企業によっては定期的に従業員からアイディアを募るMTGを設けていることもあるでしょう。そういったMTGがなくても、自分から経営陣に起案して、自ら新しいプロジェクトを立ち上げることもあるでしょう。




自分が言ってもどうせ変わらない…ではなく、自分の一言が採用され形になり、会社の業績が上がるかもしれない、より良いサービスが作れるかもしれないというのはとても魅力的なポイントです。


デメリット1:マルチタスク、業務量が多い

メリットでも記載した通り、成長できる反面、例えば大手企業が3人で行っていることを1人で行うので業務量はどうしても多くなります。

さらに突然仕事が降ってくることもありますので、タスク管理が苦手な方だときついと感じることもあるでしょう。


業務量をこなしていくことで徐々に効率よく、早いスピードで仕事をこなせるようになりますが、そうなるとまた新しい仕事が出てきますので、暫くは落ち着かないかもしれません。

成長はできますが、マルチタスクが苦手な方や決められた仕事を確実にこなしていきたいという方は厳しい環境かもしれません。

デメリット2:変化が激しい

捉え方次第では、メリットになるかもしれませんが、良くも悪くもベンチャー企業は、未完成、まだ完璧な状態ではありません。


会社自体が成長途中であるため、企業の方針や戦略が1年の間に何回も変わったり、新しい事業やサービスを立ち上げたりと変化が多くあります。

昨日まで進めていたプロジェクトが翌日には優先順位が低くなってまた1から考え直さなければ…ということもあるでしょう。


もちろんベンチャー企業のフェーズによって変化の多さは変わりますが、大手企業と比較すると変化は多少なりともありますので、変化の少ない環境で働きたいという方はすでに整っている大手企業の方がいいかもしれません。

自分をどんどん変えていける方にとっては、メリットになるかもしれません。

大手企業からベンチャー企業への転職は1つの選択肢

大手企業・ベンチャー企業それぞれのメリット・デメリットをご紹介致しましたが、結果的に大手企業からベンチャー企業に転職することは良いことなのでしょうか?

結論からお伝えすると、人によってその選択肢が良いか悪いかは変わってきます。

ベンチャー企業が向いている人

メリットとデメリットを見ていただいて分かる通り、ベンチャー企業は業務量や業務の幅は広いですが、その分成長ができる環境です。

変化の中に身を置き、自らをどんどん変えていける方、変化を楽しめる方には天国かもしれません。


また、将来起業したい方や若いうちに成長したいと考えている人はベンチャー企業が向いているでしょう。

大手企業で働くよりも早いスピードで成長できますし、実力さえあれば昇格もできるため経営サイドに近い業務を行うことも可能です。


さらに詳しいベンチャー企業に向いている人を知りたい場合は、こちらの記事もご覧ください。

ベンチャー企業に向いている人と向いていない人の特徴を採用担当者が解説!

大手企業が向いている人

一方、自分の業務や環境の変化をあまり好まない方や、ルーティンワークが得意な方は大手企業が向いているでしょう。

大手企業ではなにかを変える場合に、稟議や社内会議など承認プロセスで時間がかかるため変化に時間はかかりますし、相対的に役割が細分化され明確に決められているケースが多いため、突然知らない仕事やミッションが降ってくるということはあまりありません。


また、大手企業が持っている、ブランド、商品力、データ、人材等のアセットを活用してチームで大きな仕事ができることは、大手企業で働く醍醐味ではないかと思います。


ただ、大手企業/ベンチャー企業に向いている人をご紹介してきましたが、必ずしもこれが全てではありません。

捉え方をかえれば、メリットもデメリットに、その逆にもなり得ます。


大手企業・ベンチャー企業という分け方に捉われず、自分が次の転職でどのようなことを叶えたいのか、自分がやりたいことはどの会社だと実現できるのかという軸で企業選びを進めていくことを強くおすすめいたします。

優良ベンチャー企業の選び方

それでは最後に、ベンチャー企業への転職をより具体的にご検討されている方に向けて、優良ベンチャー企業の選び方をご紹介いたします。


これはベンチャー企業に限ったことではないですが、企業選びをしっかりとしないと、深夜残業・休日出勤が多い会社に転職してしまうこともありますので、企業選びはしっかりと行いましょう。

口コミを見る

まず一つ目にご紹介したい方法は、Openworkや転職会議などで企業の口コミを見ることです。

全部見ているとキリがないので、直近3年以内の自分が気になるポイントを押さえて見ていきましょう。


口コミを書くということは必ずしもいい感情のみを持っているわけではありません。そのため、総合評価ではなく、口コミの内容を見ながらその内容が許容範囲かどうなのかで判断することがおすすめです。


また、数年前の口コミや投稿はあまり参考にはなりません。2〜3年あれば、事業や組織、制度も変わってることも多いです。直近の口コミを参考にされるのが良いと思います。

カジュアル面談で話を聞く

次にご紹介したい方法は、面接ではなくカジュアル面談を行う方法です。


ベンチャー企業では、面接とは別にカジュアル面談を取り入れている企業が多くあります。まずは話を聞くという気軽なものですので、そこで会社の雰囲気などを見てみましょう。

面接では企業が応募者に質問し最後に応募者から企業に逆質問というのが一般的ですが、カジュアル面談では面接に進むかどうかを決める場ですので、お互いが質問をし合う雰囲気があります。


ぜひ気になっている企業があればカジュアル面談をご検討ください。


※カジュアル面談の注意:

企業によっては、カジュアル面談も選考要素があります。つまり、実態として、カジュアル面談で不合格にされるケースもあるのです。

ある程度、企業研究をしていただき、自己紹介や転職理由、志望動機を整理した上で、カジュアル面談を行っていただくことを強くおすすめします。好印象を与えられますし、カジュアル面談で好印象であれば、選考でも有利にはたらきますので。

転職エージェントを活用する

最後にご紹介したい方法は転職エージェントを活用する方法です。


転職エージェントは、継続的に企業とのやりとりを行っていますし、その企業に転職した人や、その企業から転職したいと言っている人とお話する機会がたくさんあります。


企業側の経営陣や人事、現場まで、よりリアルな企業の情報を持っているだけでなく、企業に直接聞くと印象が悪くなるかもと思って聞けないような、残業時間や有給取得率なども聞くことができますので、ぜひ登録しておきましょう。


転職エージェントもさまざまですが、ベンチャー企業への転職をご検討されている方は、ぜひベンチャー企業への転職に強い転職エージェント『キャリア・エックス』にご登録ください。キャリア・エックスでは転職時に叶えたい希望をお伺いし、希望にあった求人のご提案が可能です。


※『キャリア・エックス』はベンチャー企業に強みはございますが、もちろん大手企業のご紹介も可能です。IT・インターネット・広告・SaaS・コンサル業界は、業界トップ企業を網羅し、ご紹介しております。

圧倒的なスピードで成長したいなら、大手企業からベンチャー企業への転職は1つの選択肢です!

いかがでしたでしょうか?


大手企業からベンチャー企業に転職となると不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ご紹介した通りベンチャー企業で働くメリットはたくさんあります。

自身の市場価値をいかにあげるか、いかに専門性を身につけるか。自ら機会を得て、学んでいく力が必要です。


「大手企業=安定」という時代ではなくなってきており、ベンチャー企業で売上が急拡大している企業も多数あります。

まずは大手企業だから、ベンチャー企業だからと規模で分けず、自分自身が何を実現していきたいのか、今後のキャリアのイメージをもち、仮に今回転職するのであれば何を変えたいのか、今回の転職の目的を明確にしていきましょう。


その上で、圧倒的スピードで成長したい、専門性を身につけたい、裁量権を持って働きたいという方は、ベンチャー企業をぜひご検討くださいませ!


また、転職に関してどうするべきか迷っている方や、ベンチャー企業への転職に少しでもご興味がある方は、ぜひベンチャー企業に強い転職エージェント『キャリア・エックス』にご相談ください。転職の目的を明確にし、ご希望をお伺いし、あなたにあった求人をご紹介いたします。


キャリアエックス編集部

過去2回の転職を行い、大企業・ベンチャー企業を経験。ベンチャー企業では、人材紹介事業の立ち上げを行い、WEBマーケティング兼人事として採用面接を実施。これまで執筆した転職関連記事は100本以上。
転職希望者・採用担当者それぞれの経験をもとに、「ためになる」リアルな情報を発信したいと考えています。

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