100あった求人が30に減少!積極採用企業はどこだ? コロナ禍の転職市場動向(2020年7月時点)

コラム 東海林

2020年7月の転職市場 | 最新動向

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、転職市場は売り手市場から買い手市場に様変わりしました。どんな業種・企業が採用を抑制し、あるいは、積極採用しているのか、2020年7月時点での最新動向をお届けします。

転職市場は、売り手市場から買い手市場に変化

転職市場全体を見ると、厚生労働省による有効求人倍率(季節調整値)の最新データは、2020年5月の1.20倍。2019年12月までの約2年間は1.60倍前後で推移していましたが、2020年1月に1.49倍となり、それ以降、低下し続けています。また、有効求人数も減少傾向にあり、売り手市場から買い手市場に劇的に変化した状況です。そして、この状況はしばらく続くと私たちは見ています。

ただし、業種や事業内容によって、採用を抑制しているところもあれば、この状況をチャンスととらえて積極採用をしている企業もあります。

●採用を抑制、または一時休止している企業が多く見られる業種
・観光、ホテル、航空など、インバウンド需要を見込んでいた業界
・小売、飲食、イベント、エンタテインメントなど、人が集まることでビジネスが成り立つ業界
・海外に製造拠点があるメーカー(自動車、電機、半導体など)
・上記の業種を顧客とする企業群
●現在でも、積極的に採用を行っている業種・企業
・介護、看護、物流など、慢性的に人手が不足している業界
・IT、情報通信、アウトソーシング、インターネット関連企業など、テレワークやデジタルトランスフォーメーションの支援にかかわる業種・企業
・業務支援系Saas、デジタルマーケティング、EC事業など、成長分野の事業を行うベンチャー企業

DX関連企業は、コロナ禍の状況が追い風に!

積極採用企業として目立つのは、デジタルトランスフォーメーション(DX)関連企業です。ほぼ全産業において、DXニーズが高まっています。少し具体例をあげます。

●EdTech関連企業
ITを活用したオンライン教育、さらにはAIを活用したパーソナライズ学習、アダプティブラーニングの普及が一気に進んでいることを受け、前年比400%の売上を達成しているEdTech企業も。採用を強化する企業が多く見られます。
●遠隔医療、ヘルステック関連企業
こちらも、IT活用、オンライン化の波により成長著しく、積極的な採用が行われています。
●巣ごもり消費にかかわる企業
EC事業関連業種など、コロナ禍で外出が難しくなった消費者の日常を支えるサービスへのニーズが高まっています。
●働き方改革、HRTech、セールスマーケティングTech関連企業
オフィスへの出社からテレワークへの移行、さらには、メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用への移行の動きを受け、これらの企業のへのニーズも高まっています。

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好機にあるスタートアップ、ベンチャー企業も、積極採用中

キャリア・エックスの得意領域の1つである、スタートアップ、ベンチャー企業の採用動向は、事業領域やビジネスモデルはもちろん、実は企業規模や資金調達フェーズごとに多少傾向はあります。

●シード期にあるスタートアップ:採用継続企業多数!
直近で資金調達をしたようなスタートアップ企業は、事業計画達成に向け、採用を継続している企業が多く見られます。
●シリーズA段階(初期の資金調達フェーズ)にある企業:良い人材がいれば採用!
シード期同様、数人-数十人規模のスタートアップは、そもそも固定費割合が高くないため、「良い人材がいれば積極的に採用したい」というスタンスが非常に多いと感じます。
投資先・VC側も、元々赤字を燃やしてますので、コロナ関係なく事業計画必達、というのが実情かと思います。
●シリーズB、C段階、レイター期の企業:全面採用停止から一部採用復活の兆し!
本業のダメージが大きく、当初の事業計画を後ろ倒しやIPO時期を先延ばしし、直近のP/Lが痛まないよう、採用自体もストップしている企業も多く見られます。また、フリーランスや派遣社員の契約を打ち切り、固定費削減に動いているスタートアップが多く見受けられます。
ただ、固定費を削減し出血を止めた後、2020年7月以降、事業計画達成に向けた即戦力や幹部確保の採用ニーズは、徐々に戻ってきている実感はあります。
ピンポイントで、デジタルマーケ、セールスリーダーやカスタマーサクセス、人事労務や経理マネージャー等、
「事業成長に必要な人材は、年内に必ず採用したい」
というお声が増えてきています。

このように、スタートアップ、ベンチャー企業の様相はさまざまですが、ビジネスモデルや業種、事業の成長ステージによって、この状況をチャンスととらえ、積極採用している企業も確実にあります。

再現できるスキル・強みの抽出が、コロナ禍での転職のポイント

採用対象の変化としては、「第二新卒、ポテンシャル採用の減少」「即戦力・経験者採用が中心に」という傾向にあります。
特に弊社で取り扱っている20代の求人は、2020年1月に100あった求人が一時期30程度に減少しました。
多くの企業では、新規事業への投資を控えて既存事業に注力する傾向にあり、育成に時間のかかるポテンシャル人材の採用を控え、経験者採用や開発人材(エンジニアなど)に絞った採用が中心となっています。

2020年6月以降、一部採用の復活の兆しもみられますが、未経験での転職がなかなか難しい状況に変わりはありません。

現職での経験・スキルを生かして異業種・異職種へのキャリアチェンジを図るには、より一層、自らの経験を棚卸しし、培った強みやスキルを分解して整理し、目指す業種・職種で再現できるものを抽出してアピールすることが重要になってきます。

例えば、現在営業職として働いている方がマーケティング職へのキャリアチェンジを目指す場合、「営業」という仕事を分解し、「マーケティング」の仕事において再現できるスキルを抽出・再構築して伝えれば、未経験であってもキャリアチェンジできる可能性が高まってくるわけです。

キャリア・エックスのコンサルタントは、みなさまとの面談を通して、 この「経験の棚卸し→強み・スキルの整理→目指す業種・職種で再現できる強み・スキルの抽出」
というプロセスを丁寧にサポートします。
キャリアチェンジを目指したい!という方は、ぜひ一度ご相談ください。

東海林 浩樹

前職リクルート時代、採用チーム責任者として約3000人の面接を経験。
様々な人生と向き合わせて頂く中で、「その一個人の人生において、よりよい機会を提供していけるか」が全ての一歩だと確信しました。転職するしないに関わらず、「ご自身が気づいていない強み」「生きるエネルギーの源泉」を発掘することを私の使命と捉え、皆様にとって、気軽にご相談できるパートナーでありたいと考えております。

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